中華街から山手の異人館街へタクシーで移動。
数ある異人館の中で、とりあえず一番近そうな萌黄の館まで、と頼んだら
タクシーの運転手さんに「坂道の一番上にある、うろこの家まで行った方がいい」と言われた。
少しでも距離を稼ごうとしてるのか?と思いつつ、うろこの家まで乗せてもらうことにしたところ、
……いや、うろこの家までの道のりは、聞きしに勝る坂道でした。
人生で一、二を争う傾斜角度。
神戸は十数年前に一度来たことがある。うろこの家にも行っている。
だがこんな坂道の記憶は全くなかった。
運転手さん、ありがとう。ここを登れと言われたらわたしは多分坂の下で諦めていました。
神戸はさくっと見る予定だったので、いろいろある異人館共通入館券のなかから一番安いものを選択。
3館共通券。いくつかの中から選べるのだが、うろこの家と、萌黄の館と、
……他に特に希望はなかったので、最初に手近な
山手八番館へ。
そしたら、この山手八番館が!
あまりにもインパクトがありすぎて写真がないのだが、シュミのヒドさといったらすごかった。
いや、いいんですよ。一つ一つは。
アフリカン・アートの
マコンデ彫刻も、たしかに見慣れてないから異様さは感じるけれども、
それ単体では「これもあり」と思える。
だが、それとガンダーラ美術とロダンとエジプト美術と……他にも、なんやらかんやらを
一緒くたにしちゃダメだろう!統一感というものが。
しかもハコはチューダー様式の西洋館ですよ!なんでそれでアフリカン・アートやねん!
ここには
「サターンの椅子」というものがあって、
テレビにも出たそうなんです。その頃は座るのに何時間か並んだとか。
わたしたちが行った時は他にカップルが一組だけいて、
「座る?」「いや、いいよ(苦笑)」という会話をしていました。
ええ、わたしは座りましたとも。
何をお願いしてきたかというと、
I am praying on a lucky chair,for big lottery.
3億円当たりますように。
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次はうろこの家。
One of western style house,named Uroko-no-ie(scaled house),as sight-seeing place.
……ここまでサンタを主張しなくてもいいんじゃないかと。
山手八番館といい、センスに疑問を感じる。
でも内部はまともでした。いかにも洋館。
さすが高台にあるだけに、眼下の神戸市街の街並みがきれい。
City centre of Kobe.
急な坂道を下って風見鶏の館方面へ。
途中にちょこちょこ異人館は点在しているけれども通り過ぎる。
風見鶏の館。
Kazamidori-no-yakata.(A weathercock house)
うろこの家と並んで、ここが神戸山手異人館群としては有名どころだろうけど、
実はここは入館していない。外観のみ。
となりに北野天満宮という神社があった。これがけっこうな石段で。少々たじろぐ。
Kちゃんに登るかどうかを訊くと、
……そうですか、やっぱり登りますか。
Kとは小学校から一緒なので、積み重なった歴史もそれなりにあるが、
今回の旅行に関連する事項としては、高校3年間の強歩大会を一緒に歩いたことが挙げられる。
あったんです、うちの高校には。強歩大会というものが。
強歩というのは競歩ではなく、ただひたすら長い距離を歩くというイベント。
恩田陸の小説「夜のピクニック」では一昼夜かけて80キロを歩く高校が出て来るが、
我々の場合はそこまで苛酷ではなく、距離30キロ前後。
(と、今回の旅行時に話したのだが、Kは「42.195キロじゃなかったっけ?」という意見。
わたしは30キロだと思ったけどなあ。仙台M山高校出身の方、正解を知ってたらご一報を。)
30キロを歩くとなると、歩く速度が無理なく揃わないと辛い。
速足の人が遅い足の人に合わせて歩くのも疲れるし、逆もしかり。
それを3年間歩いたわけですから、基本的に歩く速度は合っているんですよ。
しかしKはアップダウンのある道が得意で、山の中に入るとほとんど走る。
「なんでコノヒトはこんなところで走るかね……」と思いながら何とかついていく。
逆に、平地に出るとわたしが若干リード気味。
……そんな思い出が、神社の石段を登りながら走馬灯のように浮かびました。
登った甲斐があり、見晴らし良し。右の建物が風見鶏の館。
前回来た時にも同じアングルで写真を撮ったな。
降りる時、石段から撮った拝殿の屋根と紅葉。色がちょっとなー。
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萌黄の館はすぐそば。
Moegi-no-yakata.(Yellow-green couloured house)
……これ萌黄か?萌黄というには普通に緑な気がするが。まあ細かいことは言うまい。
ここは何か妙に寝室が気に入った。Kちゃんも同じ感想を言っていた。
ベッドが低いので落ちついて見えるのかなあ。
写真のアングルに収まらず、ベッドとテーブルの位置関係がわかりづらいのが残念。
庭の楠の木。
今まで楠の木を識別出来ていなかったが、今回でわかった気がする。
くねくねでがっしりでみっしり。くすしき、だから神聖な雰囲気も漂う。いい木だ。
15時半に萌黄の館を出た後、お茶でも飲もうかといって立ちよったのが
パラスティン邸。
ここも異人館の一角。犬連れの3人?4人?連れがいて、犬が可愛かった。
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そこから多分1キロちょっとの道のりを、途中チョコレート屋さんなどに寄りながら、
神戸市街地まで戻って来ました。
あ、そうそう、「北野工房のまち」という施設……店?が面白かった。
旧北野小学校をリフォームした建物で、中には小店が十数点。
手描きロウソクの店とか、手芸の店とか、あと有名地元店のお菓子やパンもあったような。
何しろ元が小学校で、その元々の建物が味がある建物なもんだから
(うーん、勘で言えば昭和30年代くらい?もっと前?)
なかなか面白いことになっていました。気持ちと時間に余裕があれば、
建物の一角の教室カフェでお茶しても良かったなあ。
だが写真はナイ……
その後、高島屋で小学校の同級生のT子さんと待ち合わせ。
前に会ったのはKの結婚式以来だから、……えー、○年ぶりですね。
スペインのバル風のお店に連れて行ってもらいました。
同級生の消息などが話題だったが、名前を言われても誰だか思い出せない人がけっこういた。
年年歳歳、花相似たり。歳歳年年、人同じからず……
20時頃、神戸を発ってJRで京都へ行きました。
京都到着21時。
21時に京都駅に着いて、ホテルにつくまで30分内外かかった。
駅で道を訊いたのにも関わらず。地図も持っていたのにも関わらず。
意外に駅から遠かった。地図では直線距離だと300メートルくらいに見えるんだけど。
しかしあとで駅員さんが教えてくれた道を行ってみたところ、
……これは無理。という細い裏道を通るルートで、そりゃまあ若干は近道なのかもしれないけど、
駅員さんが親切だったのかどうかはよくわからない。
ホテルは
リーガロイヤル。わりと高めのホテル。
地元で言えば、うーん、多分メトロポリタンかちょっと上くらい?外国人率が高かった。
A room we stayed at Rihga Royal Hotel.
明日の朝は早起きして、とっとと観光を始めてしまう予定なので、コンビニに朝食を買いに行く。
ホテルの最寄りはやたらと地味なサークルKでした。
おやすみなさい。