piano class emi.i.

いいピアノを弾きたい

イョラン・セルシェル 2

2007年12月01日 | 演奏会
オールバッハプロ行って参りました。
昨夜横浜で演奏して翌日の上野のマチネ演奏会。
・無伴奏チェロ組曲1番
・サラバンド&ジーグ ~リュート組曲ハ短調より
・無伴奏チェロ組曲2番
パウぜのあと
・サラバンド&ガボットⅠ.Ⅱ ~チェロ組曲6番より
・サラバンド&ブーレ リュート組曲ホ短調より
・シャコンヌ ニ短調

サラバンドはどの曲も素晴らしかったです。彼のリュート演奏の真骨頂です。チェロやヴァイオリンのために書かれた曲の中でも「サラバンド」はリュートという楽器が一番合っているように思います。
バッハが唯一人間だったことを正銘してくれるような気がするのです。


しかし全体にちょっとミスが多くて彼のバッハ=完璧な球 を聴けると思い込んでいた私は集中しきれませんでした。
勿論先週の所沢での演奏会を聴いて、20年前の録音CDより更に今の彼のライブは素晴らしかったからこその今日の感想です。
残念ながらちょっと疲労が隠せなかったと思います。
どの曲も超絶技巧であるし、ミスなんか大きな問題ではないところに彼の音楽はある。
そんなこと百も承知の上で、あえて私は彼のバッハは完璧でなければならないと思います。1ミリの隙もなく緻密なもの。なのに自然な語り口であるという・・・。
演奏者が全面に出ない演奏・・・。
先週のシャコンヌはそうだったのですから。

彼の演奏を初めて聴いた若い男性はめちゃめちゃ感激していました。
そういう聴衆が多かった。「彼の世界」は伝えられる演奏会ではあったのだと思います。
テレビカメラも来ていたのに、もしあれが放送されたら 私は「あれは彼の本当ではないです!」と弁解したいところであります。
ファンなので、かなり好意的に聴いていました。
依然ファンをやめるつもりはありません。
・・・彼も不本意なのではないかと心配しています。


セルシェルさま 
ハードなツアー お疲れ様でした。

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