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アマゾン元バイヤー、土井英司による厳選ビジネス書評メルマガ。ベストセラー分析と本当に読むべき珠玉の一冊を提供しています。

『下流社会マーケティング』

2006年09月15日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534041160

本日の一冊は、ベストセラー『下流社会』の著者、三浦展さんが、
下流社会化にともなう消費トレンドの変化を論じた、マーケティン
グの実務書です。

※参考:『下流社会』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334033210

少子高齢化、所得格差の拡大は、どの企業にとっても深刻な問題で
すが、本書ではそういった企業の悩みに応え、ズバリ今後有望な市
場と、その理由を説いています。

さらに、その市場がどんな趣味嗜好、ライフスタイルを持っている
か、さらには市場へのアプローチ方法まで、詳しく論じています。

実際の商品名やプロジェクト、媒体などを例に、今後注目される単
身世帯の攻略法、団塊ジュニア世代の攻略法を説いた点は、類書に
ない魅力でしょう。

主張的には言い尽くされているものも多く、さほど目新しい内容は
見受けられませんが、興味深い事実をもとに考えることで、新たな
マーケティングのヒントをつかむことができると思います。

個人的にも、実需と嗜好のバランス、マーケティングリサーチのコ
ツなど、いくつか役に立つ視点が見つかりました。

マーケター向きの一冊ですね。

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■ 本日の赤ペンチェック
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『下流社会』という本がベストセラーになったことからもわかるよ
うに、今後の経済成長によって増える国富が、55年体制のように国
民に均等に分配されない時代になるという予感が国民に広まっている

単独世帯、一人暮らしというと、若い人世帯をイメージする方も多
いと思いますが、今後増えるのは、高齢者の一人暮らしです

今後は、高度経済成長期以降ずっと続いてきた標準世帯をターゲッ
トにして売上げを伸ばすやり方は通用しない

人口学的に言うと、数が増えるのは高齢者の夫婦のみ世帯や一人暮
らし、そして中年の未婚者です。ちなみに、2000年時点の30代と40
代の未婚の男女は665万人。それが2005年には824万人に増えています

今後は、売上げの個数を伸ばすことを狙うのでなく、商品の単価を
上げることを目指す質的なマーケティングが求められます

単独世帯、夫婦のみ世帯などが増える状況において注目するべきな
のが「ライフスタイルケア市場」

3つのケア:「人のケア」「お金のケア」「物・都市のケア」

現代は、「上」に向けてものを作ると「中」がついて来る。
「中」に向けてものを作ると「上」も「下」もついて来ない

これからは、お客さんの高次のニーズにちゃんと応えてくれるコン
シェルジュ的な機能をもった商品や、コンシェルジュ的なサービス
そのものにお金を出す時代

よく調べてみると、団塊世代の家庭で子どもが生まれたのは、73年
から80年が多い

ビシッと決まったスタイリッシュファッションを志向する新人類世
代に比べて、ゆるくて、らくちんなファッションを志向するのが真
性団塊ジュニア世代

◆真性団塊ジュニア世代の特徴
「リラックス志向」「レトロ志向」「自己関与性」

実需があるターゲットをハッキリさせて、その人たちが好むデザイ
ンを考えるのが正しいデザインマーケティング

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『下流社会マーケティング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534041160
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■目次■

第1章 下流社会のマーケティング
第2章 格差時代のマーケティング
第3章 世代のマーケティング
第4章 デザインのマーケティング

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『外資系トップの仕事力』

2006年09月14日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733341

本日の一冊は、マッキンゼーやGE、コカ・コーラ、P&Gなど、
名立たる外資系企業のトップ12人が、それぞれの仕事哲学を語っ
た、珠玉のインタビュー集。

「問題だと思うことを表現しているうちに気がついたら人事の仕事
をしていた」という、マーサー・ヒューマン・リソース・コンサル
ティング代表取締役社長の柴田励司氏。

キャリアにおいては「何に貢献するのか」を重視せよ、と説く日本
オラクル代表取締役社長の新宅正明氏。

「何をやるかでなく、だれとやるかが大切」と説く、BNPパリバ
在日代表の安田雄典氏。

彼らが若い頃、どんな心構えで仕事に取り組んでいたか、どのよう
にして成果を上げていったのか、また経営者としてどんな哲学を持
つに至ったのか…。

およそ上を目指すビジネスパーソンであれば、誰もが知りたい貴重
な情報が、コンパクトにまとめられています。

大ベストセラーとなった『プロ論。』の執筆で知られる上阪徹さん
が関わっているというだけあって、文章も読みやすく、かつ読み応
えがあります。

※参考:『プロ論。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198619611

自らの仕事観を問い直す、いいきっかけになると思いますので、
ぜひ読んでみてください。

この本は久しぶりに「当たり」ですね。

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■ 本日の赤ペンチェック
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「自分の担当する仕事だけじゃないところでも、みんなで切磋琢磨
する。結局、そういうのが、後々の仕事の成果に結びついていった
んだと思う」(日本コカ・コーラ 代表取締役会長 魚谷雅彦)

「人事を目指していたわけではない。問題だと思うことを表現して
いるうちに気がついたら人事の仕事をしていたんです」

「リーダーの資質があるかないかは、リーダーのポジションにいる
ことをカンフォタブルと思えるかどうかだと思っています」

「若いうちから自分の判断や好き嫌いで仕事を値踏みしていると、
自分が伸びる芽を摘み取ってしまうことになりかねない」
(マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング
代表取締役社長 柴田励司)

「キャリアと言うと、普通は出世とか、資産形成とかをイメージす
るのかもしれない。いろいろ軸はあると思うんですが、やっぱり僕
は何に貢献するのか、ということを考えてほしいと思う」
(日本オラクル代表取締役社長 最高経営責任者 新宅正明)

「ちょっとだけ伸びればいい、では会社は全然、元気は出ないんで
すよ。やっぱり社員が元気になるような目標がないと」
(ヤンセン ファーマ 代表取締役社長 関口 康)

「どういう仕事ができるか、どういう人に出会うか、それはそのと
きどきによって決めればいいことであって、最初からおしりを決め
てキャリアを築くというのは、非常に傲慢な考え方」

「社長が、一番強い情熱を持っている。その真髄がわかって世の中
に問いたいと考えている。だから迫力が生まれるんです。熱意があ
るから会社は続くんです。情熱は成功の第一条件です」
(JVJグループ代表取締役社長 藤井清孝)

「勇気を持ってほしい。自信というのは、チャレンジから生まれるんだから」
(日本ゼネラル・エレクトリック 代表取締役会長 藤森義明)

「プレーヤーでいたかったのに、マネジメントも求められた。でも、
辞める気にはなりませんでした。何をやるかでなく、だれとやるか
が大切だと知ったから」(BNPパリバ 在日代表 安田雄典)

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『外資系トップの仕事力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733341
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■目次■

魚谷雅彦(日本コカ・コーラ)
柴田励司(マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング)
新宅正明(日本オラクル)
関口康(ヤンセン ファーマ)
平野正雄(マッキンゼー・アンド・カンパニー)
グレン・S・フクシマ(エアバス・ジャパン)
藤井清孝(ルイ・ヴィトン ジャパン)
藤森義明(日本ゼネラル・エレクトリック)
安田雄典(BNPパリバ)
山中信義(日本エマソン)
脇若英治(BPジャパン)
ラヴィ・チャタベディ(P&G・ジャパン)

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『「頭がいい」と思わせる文章術』

2006年09月13日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569649823

みなさんは、仕事のメールで顔文字や音符を使っていませんか?
もしそんなことをやってしまっているとしたら、それはピンチです。

あるいは、メールなのに硬すぎる、読みにくい文章も困りもの。

いずれにしろ、この機会にきちんとしたビジネス文章術を学んだ方
がいいでしょう。

本日の一冊は、雑誌編集、企業広報の経験で身につけた文章力を活
かし、2年連続で楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤー「ベスト
店長賞」を受賞した著者が、大人のための文章術を指南した一冊。

「大人のための」というのはもちろん、「稼げる」という意味で、
本書には、思わず買いたくなるコピーや、読みたくなる企画書、ブ
ログで稼ぐ書き方のノウハウなどが散りばめられています。

「稼げる」を標榜している以上、根拠が欲しいところですが、本書
のすごいところは、著者が実際に売れる文章とそうでない文章をネ
ットショップで実験してもらっている点。

手作りの家具を紹介した文章で実験したところ、何と同じ一週間で
販売数1個と11個、じつに10倍の差が開いてしまったというのです。

それほど商売では重要な文章術ですが、じつは売れる、売れないの
違いがわかっている人は決して多くはありません。

本書には、稼げる文章の原則と実例、詳しい書き方がまとめられて
いるため、読者が意識すれば、実際に稼げる書き方が身につくはず。

おそらくほとんどの方が実践していない下書きや、文法上の整合性
のチェックなど、プロならではのメソッドも満載です。

文章力を高めたい方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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人から一目置かれたり、なんとなく得をしたりするような、そんな
力をもった文章が、頭が良くみえる文章

会社や自分にとって利益をもたらすことを意識して文章を書いてく
ださい。それが仕事で役立つ文章術であり、相手に対して頭を良く
みせるための文章術でもあるのです

下書きの中で、必要なものと不必要なものを分類して、絶対に伝え
なくてはいけないことを絞り込み、目的を明確にしてから文章を書
き始めて下さい。それが決まるまでは絶対に文章を書き出してはい
けません

書き始めと終わりがまったく違う文章など、読んでいて意味が通じ
るはずがない

文章を書き始める時は必ず「ひねり」が必要です。人と違った視点
で、「これを読まなきゃ損する!」という書き出し文で読み手の心
を掴み取って下さい

文章の書き出しの「勝ちパターン」のストックさえあれば、文章を
書き始める時の時間を短縮することができます

たとえ何時間もかけて苦労して書いた文章でも、それが欠陥品だっ
たら、世の中に出す前に、自分の手で全てを消してしまう勇気を持
たなくてはいけない

読み手はどういう情報を欲しがっていて、どうしたら最短距離で自
分の欲しい情報を引き出せるのか、こちらが常に考えてあげなくて
はいけない

頭の良さそうな文章で、人の知らない情報やお得な情報を、さりげ
なく自慢しながら伝える文章が、メルマガやブログに必要な文章術

クレーム対応のメールの文章は、他の文章と違い多少長いぐらいが
ちょうどいい

常に自信がみなぎっている文章が、経営者から認められる人の社内文書

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『「頭がいい」と思わせる文章術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569649823
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■目次■

第1章 「頭がいいと思わせる文章」が書ければ、どれだけ得か?
第2章 文章が上手い人なんて100人に1人ぐらい
第3章 頭が良くみえる文章テクニック
第4章 お客様がお金を出したがる文章には必ず法則がある
第5章 ブログやメールマガジンで賢そうな文章を書く方法
第6章 相手が気持ちよく働いてくれる「メール文章術」
第7章 社長や上司から絶対に好かれる「社内キラー文章術」
第8章 作文を書かせれば、頭が良いか悪いかすぐに分かる
第9章 3ヶ月で「頭がいいと思わせる文章」を書く!

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『会社をたたみたくなったら読む本』

2006年09月12日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756904858

昔、ある経営者にこんなことを言われました。

「土井君、世の中は陰と陽で成り立っているんだよ。健康があれば、
その反対には病気がある…」

もともと物事のいい面しか見ない習慣があるのですが、この言葉を
聞いてからというもの、意識して物事の反対部分にも目を向けるよ
うになりました。

本日ご紹介するのは、カネ、女、裏切り、倒産、家庭崩壊…さまざ
まな危機を乗り越え、成功を手にした名物社長、大阪虎屋の塩崎凱
也さんが、自らの半生と、そこから得られた教訓をつづった一冊です。

決して成功談からは得られない、人生の陰の部分が、経験者ならで
はの迫力ある筆致で描かれており、じつに読み応えがあります。

初めての大成功に浮かれ、女にはまるばかりか、勢いあまってクラ
ブ経営にまで乗り出した青年時代、いとこに騙され、4500万円の手
形を詐取されて貧乏生活を余儀なくされた夜逃げ時代、勉強に目覚
め、再起へと乗り出した時代…。

たった二百数十ページのなかに、著者の波乱万丈の人生と、そこか
ら得られた人生訓が見事に詰め込まれています。

これから起業する人、既に経営者として活躍している人に、ぜひ読
んでいただきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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決して焦ったり、苛立ったりしてはいけません。焦りと苛立ちが思
考と視野を狭め、自分の立場を苦しくしてしまうことが多々あるからです

「人は心の傷を人生で負う。傷口から自分の未熟さが染み込んで、
人生を知る。傷の傷みを他人のせいにしていれば、人生は自分のも
のにならない。まして人生の達人となることは出来ない」(作者不明)

勝つことよりも、絶対に負けない強い心を持て

経営に限らず物事は、失敗を恐れては何もできません。もし運悪く
失敗したり倒れたら、また起き上がればいいのです。ただしこの際
に大切なことがあります。それは「素直な心で人の意見に耳を傾け
ること」「素直に反省すること」「感謝する心を持つ」ということです

商いとは不思議なもので、本業をコツコツ真面目にやっていればご
褒美が頂けるし、脇にそれるととんでもないお叱りをいただくもの

あと一歩というときも「まだまだ山の麓に過ぎない」という気持ち
を忘れてはいけない

小銭の有り難さを知らずして、いきなり大金を手にした私は、使い
道をまちがって数々の失敗をしてしまった

ちょいと商いが軌道に乗ると、図に乗る。接待で使い放題使う。ど
こかにいい女はいないか探す。頼まれごとが断れない。見栄っ張り。
お人よし。何度も同じようなことを繰り返し失敗

新聞のスクラップに飽き足らず、妻が作ってくれたおにぎりとタク
アンの弁当を手に、図書館にも通い、あらゆるジャンルの本に挑戦
もしました(中略)人生に行き詰まりを感じた私に、先人たちの数
々の言葉が一歩踏み出す「勇気の心」を与えてくれた

他人のせいばかりにしないで、自分の非を認める素直さを持たない
と成長などできない

人はこうしたらうまく育つという教科書はありません。人を育てる
には育ってくるのを待つ忍耐が必要ではないでしょうか

活気のない自分のため、会社のために、「投資」と考えて参謀を雇
おうという気持ちになりませんか? ないとしたら、やはりあなた
は経営者には向いてません

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『会社をたたみたくなったら読む本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756904858
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■目次■

第1章 商いとは―七転びで悟った商いの極意
第2章 私はこうして倒産した―青年実業家から借金王、倒産王、ドン底生活
第3章 再起への長い道のり
第4章 商売は「持続」がむつかしい―妻と家族に支えられて
第5章 私がたこ焼き屋になったわけ
第6章 塩崎式経営術
第7章 あなたの会社は大丈夫ですか
感謝 人生をたたみたくなったときに支えてくれた人たち

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『加賀屋の流儀』

2006年09月11日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569654541

本日の一冊は、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で、26年間
総合1位を獲得している「加賀屋」の秘密にジャーナリストが迫っ
た一冊。

意外なことに、加賀屋をテーマにした本はこれまでほとんど見られ
ず、本格的に紹介した本は、これが初めてではないかと思われます。

内容は、普段、歴史文化や産業の分野を専門としている著者が書い
たということで、ビジネス的にはちょっと視点が物足りない感があ
りますが、何しろ相手は伝説の旅館。

加賀屋の経営陣や客室係、料理長、宿泊客の声を拾っただけでも、
貴重な資料と言えるかもしれません。

これらの資料を丁寧に見ていくと、そこからは、タイトルにもある
「加賀屋の流儀」が見えてきます。

「ありません」「できません」とは絶対に言わない伝統、宿泊客の
さり気ない仕草からも心の機微を感じ取る客室係の感性、たとえ団
体客でもひとりひとりの趣味嗜好に配慮した料理を出す調理場…。

ひとつひとつのエピソードから、「日本一」を背負った加賀屋の精
神と努力が伝わってくる、そんな内容です。

サービス業に携わる方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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観光には”三物”がある(中略)”三物”とは、風物と産物と人物である

この宿には「ありません」「できません」とは絶対に言わない伝統がある

「自分は加賀屋という組織の中だから力を発揮できる立場であり、
背後に何百人というスタッフがいるから、客室係の花代として働け
るんです。もし、固い食べ物が苦手なお客様がお見えになって、お
食事の間際に『やわらかいご飯を食べたい』と急におっしゃられて
も、調理場に注文すると一時間後にはちゃんとやわらかいご飯をた
った一人の方のために炊き上げてくれる。これだけの大型旅館であ
りながら、この繊細さはいつもすごいと感じています」(客室係・花代さん)

客室係を頂点に、流れるような宿全体のコンビネーションが確立さ
れているところにこそ、日本一を続ける加賀屋の秘密の一つがある

銘柄を指定せずに、味の好みを伝えるだけで、お酒を飲む人たちの
嗜好に合った日本酒が出てくるのも、加賀屋の本領の一つ

「毎日、顔も心も違うお客様と向き合うのに、形を定めたマニュア
ルはほとんど役に立ちません。私たちはお客様が玄関にお入りにな
った瞬間から、片時もお客様から目をそらさず、お一人お一人の行
動や言葉に神経を注いで、この方に何をして差し上げたら喜んでい
ただけるのか、そのことばかりを考えています」(岩間慶子さん)

気持ちの先回りを、いつ、どなたにも、さりげなくして差し上げる
ところに、加賀屋のもてなしの極意がある

加賀屋の従業員は客室係を含め、社長や女将さんから指図や指示を
受けて動くことを恥だと考えていました

加賀屋の人身掌握は恐るべしである。会長、社長が「今日は君の誕
生日だったね」と、仕事に夢中の社員に声をかけるのは、なんでも
ない日常の光景であり、顔色がすぐれないと感じれば、女将からそ
っと漢方薬が届いたりする

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『加賀屋の流儀』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569654541
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■目次■

第1章 人生が出会う宿
第2章 接客十戒
第3章 もてなしの宿の女性軍団
第4章 一客入魂の脇役
第5章 ホテルは足し算・旅館は引き算
第6章 加賀屋の暖簾と人々の人生を背に

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『Mobile2.0』

2006年09月10日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844322958

本日の一冊は、「Web2.0に対する日本からの答え」としてまとめら
れた、ケータイ市場のビジネスレポートです。

ケータイビジネスの最新動向に詳しい7人の執筆陣がそれぞれ得意
分野を担当しており、ケータイビジネスの今後と現状の取り組みが
わかる、貴重な内容となっています。

ケータイ市場は今、まさに転換期を迎えており、今後、傍観者だっ
た企業も数多く参入することが予想されますが、本書はその辺の動
きも含め、詳しく論じています。

モバイルマーケティングではとくに重要視されるパーソナライゼー
ション、時間と空間を使ったケータイならではのマーケティングの
可能性、ケータイならではの広告ビジネスなど、興味深いトピック
が満載です。

「ケータイビジネスの今」をキャッチアップしておきたい人には、
ぜひ読んで欲しい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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ユーザーに絶えず”携帯”されている携帯電話には、PCでは重視
されなかった「場所」と「時間」という要素がある

◆携帯電話が持つ2つの役割
1.電車時間の待ち時間やちょっとした空き時間の「暇つぶし」
2.5分後の行動を補足するためのツール

この機動性と密着性は、PCインターネットにはなかった「こちら
側」情報の「あちら側」への反映を可能にする

ユーザーがモバイルコマースに求めている商品は、どのような手段
で購入しても商品価値が変わらないものが多い

ユーザーの実生活に密接に連動する携帯電話は、PCでは獲得しに
くい情報、例えば、住所(ベッドタウン)だけでなく日中の活動の
エリア(活動場所)や、休日によく行く場所(消費場所)、また個
人の趣味嗜好などの情報を獲得することができる

GoogleやOvertureが所有するリスティング広告のクライアントや、
「ホットペッパー」や「ぐるなび」などの情報メディアに掲載され
ていたような地域に密着したクライアントが、新たな広告主として
注目されるのではないだろうか

情報を統計的に分析するだけでなく、数字の向こう側に、ユーザー
がどのような状況で携帯電話を使っているのかという、コンテクス
トまでもを読み取ることができる人材が求められる

◆携帯電話の情報サービスを探す手段 ※『ケータイ白書2006』
1.「メニューリストから」55.6%
2.「携帯電話の検索サイトから」23.9%

Googleの検索エンジンにより、公式サイトだけでなく、非公式サイ
トも検索対象に加わった。”閉じたインターネット空間”だったモ
バイルインターネットが、事実上、”オープンなインターネット空
間”へ変貌しつつある動きだ

Pay Per Callとは、広告に表記されている電話番号に対して、ユー
ザーが電話をかけた段階で広告費を支払うタイプの「電話受信保証
型」ともいえる広告形態

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『Mobile2.0』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844322958
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■目次■

1.What Is Mobile2.0
2.公式サイトと非公式サイトの新たな関係
3.進化するモバイルパーソナライズ
4.携帯電話というユビキタスメディア
5.ビジネスモデルを変えるMobile2.0広告
6.進化する端末、変わるコミュニケーション

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『地ブランド』

2006年09月09日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4335460260

本日の一冊は、地域のブランド化を狙う博報堂の「地ブランドプロ
ジェクト」のメンバーが書いた、地域ブランド論、およびブランド
構築の方法論です。

現在、地方のブランド化は、かつて盛んに叫ばれた「地方活性化」
とは一線を画した洗練されたものとなっており、明らかに民間企業
のノウハウが入っていると思しき成功事例も数多くあります。

また、メディアも地方ネタをフィーチャーしていることから、今後
ますます地方のブランド化は、注目されるものと思われます。

本書は、地方のブランド化の事例を分析しながら、ブランド構築の
王道を説いた、良質なテキストです。

決して厚い本ではありませんが、それぞれの地域に固有のイメージ
の分析や、成功事例の紹介など、参考になる情報が随所に散りばめ
られており、地ブランドビジネスに携わる方には、必読の内容です。

若干、博報堂の宣伝が過ぎた感があるのと、ボリュームの少なさが
玉に瑕ですが、実務家にとっては、必要最低限のエッセンスが、手
際よくまとめられた良書だと思います。

「ブランドって何?」という経営者にこそ読んで欲しい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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全国各地でそれぞれの地域が独自の魅力を自由に追求し、競い合っ
てわがまちのブランドをアピールしあう世の中へ。地ブランドは、
東京一極集中から地方の時代への転換を推し進め、日本人の元気と
ハッピーを創造するためのキー概念なのです

◆地ブランドを構成する3つの領域
1.場に着目する観光地ブランド
2.モノに着目する特産品ブランド
3.そこに住む人、生活に着目する暮らしブランド

単なるさばと関さばの違い。それが「ブランド」です

「ブランド」は受け手(=お客様)の頭の中でつくられるもので、
送り手の一方的なメッセージだけでは成立しない

受け手(お客)側に期待があること。それに対して、送り手(メー
カー)側が期待を裏切らず、約束を守っていること。そんな、受け
手と送り手の間の信頼関係が長期的に成り立つとき、強い「ブラン
ド」が形成される

数多くのブランド群から頭ひとつ抜け出す強い「ブランド」には、
「オリジナリティ」「ブランド・アイディア」「インターナルの信
頼」「継続性」の4つの特徴がある

他と比較して量的に優れているといった「ナンバーワン性」より、
他とはまったく異なる「オンリーワン性」が重要な価値を持つ

強いブランドが例外なく持つ特徴は、インターナル、すなわち内部
の人間をつよくひきつけ、巻き込む求心力を持っていること

都道府県という地域単位のブランドイメージの調査では、「おいし
さ」「品質のよさ」「新鮮さ」などで、北海道を筆頭に、東北各県
のポイントが高い

文化によるソフトパワーが自国製品を売り込むための最高のマーケ
ティング(東京大学大学院教授 浜野保樹氏)

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『地ブランド』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4335460260
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■目次■

1.なぜ、いま地域にブランドなのか?
2.ブランドとは何か?
3.強いブランドとは?
4.地ブランドのつくり方
5.地ブランド・コアコンセプトのつくり方
6.地ブランドをつくるあなたへ

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『号泣力』

2006年09月08日 | Weblog
 
『成功読書術』発売中です!



土井の初の著書『成功読書術―ビジネスに生かす名著の読み方』 が好評発売中です。

おかげさまでAmazon.co.jpの和書ランキングでも1位を獲得、5刷も決定しました。

「土井の読書術」と「殿堂入り名著」を一挙公開した、出し惜しみなしの一冊です。

ビジネス書に限らず、名著を30冊、「人生」や「仕事」という視点で読み解いています。

あの日本一の目利き、井狩春男さんに、こんな素晴らしい推薦文をいただきました。
「実に立派な本だ。この名著の案内には目が醒める。背すじがピンとする。生き方まで学べて、これ以上のものを私は知らない」

よろしければぜひご覧ください。


『号泣力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910084

本日の一冊は、東京メンタルヘルス・アカデミーの所長、武藤清栄
さんが、「心の荷物」をおろして楽になる方法を示した一冊です。

「21世紀は精神の時代」とよく言われますが、当事者のわれわれの
視点から言えば、「精神のマネジメントの時代」ということができ
ると思います。

社会的に不安が高まる中、不安解消ビジネスや癒し関連ビジネスが
活況を呈していますが、それだけに頼っていては、依存体質になっ
てしまう。

やはりもっとも健全なのは、自らが自らのメンタルをマネジメント
することではないでしょうか。

その点本書が提供するのは、プロのカウンセラーの「癒す技術」。

どうすれば自分の気持ちを正しく認識することができるのか、プレ
ッシャーやストレスを前向きに活用することができるのか、理屈・
感情両面で納得できる主張がなされています。

セルフカウンセリングの技法を使うことで、もっと強いメンタルを
築き上げたい、という人にはピッタリの一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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人は気持ちを受けとめてもらえなかったり、理解してもらえないと
思った時、抑うつ感を覚えます

悩みというのは、不幸な出来事や人間関係が直接の原因となって発
生することが多いのですが、ものの感じ方や考え方、つまりパーソ
ナリティ(性格)に起因することも少なくありません

疲れを癒すためには、人間的な触れ合い、スキンシップが必要

母性的に世話をするタイプは、逆に相手からもかまわれたいという
甘えが強い

適度なプレッシャーやストレスは、私たちを成長させてくれます

グチをこぼす時は、相手からのアドバイスや判断などは求めていな
いのです。自分の耳に心地よい言葉を聞きたいだけなのですから

「めげない、落ち込まない」自分になるとは、一言で言うと、自責
の念やネガティブ思考とは正反対の、ポジティブな思考へと、自分
の認知パターンを変えること

出来事は、それ自体は良し悪しの性格を持たないといいます。その
出来事の良い側面を見るか、悪い側面を見るかの違いだけなのです

要は相手を傷つけず、人間関係を壊さず、自分の立場を悪くするこ
ともなしに鬱憤を晴らすことです

泣くと、いっそう悲しみが増すと思われがちですが、それは途中ま
で。本当は、思いっきり、泣いているうちに怒りが収まったり、相
手を許せる気持ちになったり、落ち着いてくることが多いのです

適切な心理的防衛というのは、極端に欲求を押さえ込むのではなく、
現実に適応可能な形に変えて実現させること

自分の苦手な人や避けたいこととしっかり向き合うときには、それ
に対する見方、フレームを変えてみること

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『号泣力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910084
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■目次■

序章 あなたは、いつ涙を流しただろう
1章 誰もが心の荷物を背負っている
2章 荷物をちょっと傍に置いてみる
3章 あなたの荷物を見てみよう
4章 号泣できれば、ラクになる
5章 心をもみほぐそう
終章 荷物をもってあげる人になろう

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『プロジェクト・マネジメント 危機からの脱出マニュアル』

2006年09月07日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375216

本日の一冊は、英国防省をはじめとする公共機関および民間企業で、
数多くのプロジェクトに関わってきた著者が、プロジェクト失敗の
要因と対処法をまとめたもの。

プロジェクト・マネジメントの要諦をコンパクトにまとめ、さらに
50の事例を付した、じつに有用な一冊です。

プロジェクトが失敗する原因を大きく6つに分け、それぞれを詳し
く解説。一冊通して読めば、プロジェクト・マネジメントがなぜ厄
介なのか、それをうまくマネジメントするためにどう考えればいい
のか、おおよその理解が得られると思います。

守秘義務の問題かもしれませんが、50ある事例がいずれも描写があ
いまいもしくはわかりにくいのは残念。

それさえなければ、じつによくまとまった内容だと思います。

プロジェクトが失敗するのは当たり前。だとすれば、せめて失敗を
最小限に抑える工夫、あるいは問題が起こったときの対処法ぐらい
は学んでおきたい。

もし読者がそう考えるなら、本書は「買い」の一冊です。

出版をひとつのプロジェクトと見立てると、われわれの業界的にも、
得られるものは多いと感じました。

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■ 本日の赤ペンチェック
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プロジェクトを失敗から立ち直らせるためにまずやるべきことは、
責任追及文化を追放し、オープンな「やればできる」という文化を
醸成することです

◆プロジェクトが失敗する6つの原因
1.情報が不適切である
2.外部の出来事による
3.目標や要求内容が不明確・不適切である
4.技術に裏づけがない
5.投入資源が不適切である
6.コミュニケーションやマネジメントがまずい

一般大衆と直に接するプロジェクトでは、新規の法案や規制の動き
に目を光らせておかなければならない

本当に問題なのは、要因不足よりも、要因の数は揃っているが適材
適所に配置されていないという場合

◆プロジェクトの失敗に対する3つの戦略
1.完全にやめてしまう(中止)
2.現状でベストを尽くす(救助)
3.最初からやり直す(出直し)

変更の実施を先送りすると、信頼性の問題がそれだけ起きやすくなります

外部からの見方を得ることは、プロジェクトを危機から脱出させる
戦略として確立されているものの1つ

プロジェクトが苦境にあれば、PRがそれだけ重要

◆質問を効果的にさばくSTOP技法
S(Share:共有する)
T(Think:考える)
O(Only answer the question:聞かれたことのみに答える)
P(Politely check:丁寧に確認する)

「監査するな、レビューしろ」(マクダーミッド教授)

資源については主に2つの課題があります。資源を十分に確保する
ことと、正しい資源を確保すること

決してやってはならないこととは、1.何も対応しない、2.白を
切る、3.プロジェクト・マネジャーを交代させる 4.契約を破
る、5.資源を追加投入する、6.下請けを責める、7.顧客を責める

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『プロジェクト・マネジメント 危機からの脱出マニュアル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375216
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■目次■

第1章 プロジェクトの失敗を定義する
第2章 なぜ、プロジェクトは失敗するのか
第3章 失敗から学ぶ
第4章 リスクと現実
第5章 人事部門とプロジェクト
第6章 PRとプロジェクト
第7章 プロジェクトの失敗と組織のかかわり
第8章 危機からの脱出
第9章 処方箋とサバイバル・スキル
第10章 決してやってはならないこと

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『絶妙な「ひらめき」の技術』

2006年09月06日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910092

本日の一冊は、まぐまぐ認定の大人気メルマガ「1分間発想力ドリ
ル」の著者が、アイデアやイノベーションを作り出すための視点・
ヒントをまとめた、注目の一冊です。

先日、版元の明日香出版社さんを訪れた際、編集者のF氏が自信な
さそうに紹介してくれたのですが、「これは使える!」ということ
で、ご紹介することにしました。

著者によれば、アイデアが出せるかどうかは才能ではなく、「どれ
だけ多くの視点を持っているか、いないか」です。

本書には、まさにその「視点」が示されており、それぞれ、「時間
からのひらめき」「お金からのひらめき」「言葉からのひらめき」
といった形でまとめられています。

アイデア本は数多くあれど、ここまでバリエーションに富み、かつ
シンプルにまとまったものも珍しいと思います。

しかも、内容がビジネスに特化しているので、単なる教養に終わら
ないのがミソ。神田昌典さんの『仕事のヒント』同様、即お金にな
るアイデア発想法が紹介されています。

※参考:『仕事のヒント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512041

今すぐにアイデアをひねり出したい、という時に重宝する一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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複数の異なる視点を持つことができれば、それだけアイデアは出や
すくなる

「引く」はしばしば商品やサービスの”特化”に結びつきます。商
品やサービスを際立たせたい時、思い切って「引いてみる」こと

分割することにより省スペース化や利便性を顧客に提供

「転用」の視点を持ち、他社・他業界、時代、土地、ヒット商品な
どから、発想のヒントを得られないかと常に考えておく

記念日には「イベント効果」があり、外に対してイベントを仕掛け
るきっかけが作れますし、そもそも莫大な設備投資がかかるわけで
もありません

商品を売ることに注力するのではなく、第一に使ってもらえる環境
を確保する「先用後利」商法は、モノが売りにくい現代の”処方箋”

私は成功する企画の満たすべき条件として3つの要素を掲げていま
す。それがSISの法則(シンプル・インパクト・ストーリー性)です

価格体系を「定額制」とするメリットは、心理的な負担を減らせること

3つの価格を提示した場合、多くの人は真ん中の「竹」を選ぶ

「父子」をターゲットとして考える切り口は、これまで活発ではあ
りませんでしたが、今後は社会環境の変化もあり、有望な切り口となるはず

平常時は肉眼で見ることができず、ある処理を行うと肉眼に見える
ようになる、という仕掛けは”インパクト”と”遊び心”があり印象的

「ギネス認定」という商品PR効果には、あなどれないものがあります

「百選」の真髄は、同種のものを並べるということです。単体で影
響力が弱いならば、皆の力を合わせパッケージ化し、訴求力を高め
ようという試みです

企業が商品・サービスPRのために新たに検定を設ける、あるいは
地方自治体が地域振興のために「検定」を企画するというのも、立
派な切り口

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『絶妙な「ひらめき」の技術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756910092
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■目次■

第1章 ひらめきは8つの視点に分類できる
第2章 時間からのひらめき
第3章 お金からのひらめき
第4章 言葉からのひらめき
第5章 ターゲットからのひらめき
第6章 五感からのひらめき
第7章 価値からのひらめき
第8章 変形からのひらめき
第9章 法則を120%活用するために
付録 章問題模範解答例
おわりに

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『アメリカと比べない日本』

2006年09月05日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241173

本日の一冊は、元マッキンゼーのディレクターで、現在は「社会シ
ステム・デザイン」の発展に取り組んでいるという著者が、これか
らの日本のあり方とそこで求められる「社会システム・デザイン」
という考え方について解説した一冊です。

本書によると、今後日本に求められるあり方は、「課題解決先進国
になる」ということ。

著者によると、少子化はこれまでに他の先進国が直面してきた問題
で、前例があるのですが、高齢化というのは、日本が先進国のなか
でも最初に取り組む問題。

それゆえに、日本には、この問題を自力解決する力が必要、という
のが本書の主張です。

戦後、日本経済がどのような経緯をたどって現在にいたったか、と
いう点や、他の先進国と比べた場合の問題点など、広範なトピック
を扱っているため、若干論点がばらついている印象はありますが、
一般のメディアではなかなか述べられない事実が述べられており、
興味深い内容ではあります。

ページ数が少ないせいか、結論を急いだ感があるのが残念ですが、
今後の日本のあり方を問う、という役割は果たせていると思います。

ビジネス書だけを読んでいては得られない、広い視野が得られる一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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グローバリゼーションの時代に日本は内向きであることを弱みとし
て指摘されるが、逆説的に言えば、国内に世界の「先進課題」があ
るのだから内向きは結構なのである

「世界第2の経済大国」という看板も、中国の台頭で風前の灯とな
ってきたようだ。中国元の切り上げがあれば日本は世界第3位に落
ちるだろうし、あるいは、購買力平価で計算すればすでにそうなっている

第2次世界大戦後の日本社会を支えてきた「社会システム」は、デ
ザインし直しの時期を迎えている

すでに製造業の就業人口比率が19%になってしまい、ほとんどがサ
ービス業に従事していることを考えると、今後もこのような企業城
下町と同じような職場と町が出現することはないだろう

アメリカはみんなが思う以上に世界でも特殊な国

日本は研究者の数が多い国である。65万人いるが、これはアメリカ
の半分、韓国の4倍以上であり、イギリス、フランス、ドイツの3
カ国を足した数より多い

世界で人口が1億円を超えている先進国はアメリカ以外に日本しかない

日本の大衆文化で世界に伝播したのは、ほとんど言語非依存型

一昔前までは、東京大学に行くのは貧しい家庭の子どもというのが
世間の相場であった(中略)ところが、今や経済的に裕福な家庭の
子どもでなければ、東大に入学するのは難しいと言われている。小
学校からの塾通いや特別学習、家庭教師など、注ぎ込むべきお金は
半端な額ではない(中略)日本でも家庭の経済力を尺度とするエリ
ート層の形成と固定化が進行している

今、日本に必要なことは「自己確認」という「日本のアイデンティ
ティ」を問うことであり、新たなアスピレーションを持つことであ
るに違いない。そのためには、外国人が日本人をどう見ているのか、
あるいは見ていないのかを知ることも必要だ

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『アメリカと比べない日本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241173
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■目次■

第1章 日本および日本人のマインド・セットはいかにして出来上がったのか
第2章 ファクトを押さえる
第3章 日本の実力を棚卸しする
第4章 覇権主義国が抱える問題点
第5章 アイデンティティに基づく取るべき方向
第6章 社会システム・デザイン

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『J.D.パワー顧客満足のすべて』

2006年09月04日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375208

本日の一冊は、顧客満足度調査の世界的機関、J.D.パワーの膨大な
調査結果から、顧客満足度と企業の収益性の関係、顧客満足度に影
響する要因などを明らかにした、注目の一冊です。

あらゆるビジネスがサービス化に向かうなか、顧客満足やその結果
としてのクチコミ、あるいはクレームは、企業の存在基盤を揺るが
す一大事になっています。

それに伴い、ビジネス書の世界でも数多くのサービス本が登場し、
ベストセラーとなっていますが、厳密なリサーチに基づいた書籍は
ごく少数。そういう意味で本書は、これまでの書籍と一線を画す、
貴重な情報源と言えるでしょう。

本書が優れているのは、顧客満足やクチコミ、クレームなどを絶対
的な価値として扱っていない点。

本書によると、「顧客満足はロイヤルティの重要な一要素ではある
が、それだけで顧客がひいきを続けてくれるか、逃げてしまうかが
決まるわけではない」。また、クチコミも、それが有効かどうかは
条件による、というのです。

このように理性的な分析を加えてはいますが、結局のところ顧客満
足は重要、というのが本書のメッセージ。

実例では、顧客満足度を高め、収益と顧客の支持、両方を獲得した
さまざまな企業の例が紹介されています。

基本的には顧客満足に関する論考ですが、ノウハウ書としても使え
る部分が多数あります。

マネジメントが、サービスにかかわる人材を採用するとき、どうす
るか、どうやって顧客との約束を守るかなど、今すぐ使えそうなア
イデアが満載です。

企業規模の大小に関わらず、経営者の方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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「期待に満たない良は良ではない」(トーマス・フラー)

顧客をつなぎとめておける可能性は、既存顧客が乗り換えることの
できる競争相手の数に直接関係する

スイッチング・コストでは、経済的コストよりも、別のブランドや
よく知らないブランドへの乗り換えに伴う「手間」や「リスク」が
大きなウェイトを占める

購買の頻度もスイッチング・コストに関連する。ある商品と短期間
しかつき合わなくて済むなら、思う存分、冒険して大丈夫だ

クチコミが「極めて重要」かどうかは、次の問いによって判断できる
・それは大きな買い物か
・意思決定を行えるだけの十分な公開情報を事前に収集できるか
・どれくらいの頻度でその商品やサービスを購入したいと思うか

刺客(不満を言ってまわる客)が自分の不愉快な経験を人に話す傾
向は、推奨者が良好な経験を人に話す傾向よりも50%高い

ブレーブスが集客上の問題を抱え、レッドソックスがトップの集客
力を誇るのは、そこに顧客満足の重要な要素、つまり「期待」が働
いているからだ

顧客満足度スコアをまちがいなく下げるもの、それは約束のしすぎ
と不履行だ

◆果たされない約束の根本原因を排するための3つの問い
・その約束は企業が承認したものか、それとも従業員個人が権限な
 しでしたものか
・その約束は十分な顧客満足が得られるという誠意ある確信の下に
 なされたものか、それとも顧客の期待を満たさないとわかってい
 てなされたものか
・その約束は見込み客への売り込みの一環としてなされたものか、
 それとも既存顧客に対してなされたものか

スコアの高い企業は、一時の売上げ拡大のために、自社の未来や名
声を賭けようとは思わない

人生のすべてについて言えることだが、勝ち組はいつでも、短期的
な採算性と長期的な顧客満足による便益をバランスさせる方法を見
つけている

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『J.D.パワー顧客満足のすべて』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375208
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■目次■

1.顧客満足は利益の源泉
2.意思なきところに道はない
3.顧客ロイヤリティはなぜ重要か
4.業績不振の本当の原因
5.推奨者、無関心者、そして刺客
6.顧客接点は一様ではない
7.期待の先に満足はある
8.約束しすぎが失望を招く
9.トップの意思を伝える
10.業界の常識を破れ
11.人材採用のコツ
12.従業員の判断に任せる
13.災い転じて福となす法
14.コミュニティの形成とファンの育成
15.オンライン経験をコントロールする法
16.本末転倒に注意せよ
17.VOC経営こそ企業成長のカギ

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『大きな結果をもたらす小さな習慣』

2006年09月03日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761263768

本日の一冊は、ベストセラー『フィッシュ!』の共著者、ハリー・
ポールと、HP、ゼロックスなどをクライアントに持つコンサルタ
ント、ロス・レックによる、ストーリー形式の自己啓発書です。

※参考:『フィッシュ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152083263

優秀なマネジャーであった主人公のケイティーは、離婚をきっかけ
に、部下にやつ当たりするようになり、やがて業績は急降下。上司
からも評価されなくなってしまいます。

どん底に陥ったケイティーは、友人の紹介で、心理学者マイケルに
出会い、そこから事態は好転します。

ストーリー自体はあまり洗練されたものではなく、読み物としての
面白さはまあまあといったところですが、ところどころで示される
マネジメントの心理原則は注目です。

どうしたら部下を味方につけることができるのか、人を感動させ、
特別な貢献を引き出すことができるのか。

人を指導する立場にある人には、教訓・戒めが満載の一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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数年前、ある調査団が企業のマネジャー1万6000人を調査しました。
結果は多くの懐疑論者をおどろかせるものでした。最高の業績をあ
げている人たちは、利益を重視するのと同じくらい部下を重視して
いたのです

「弱いとは、行動が感情に支配されることである。強いとは、行動
によって感情を支配することである」(オグ・マンディーノ)

心を開いて、心から周囲の人たちを気づかえば、相手もそうしてくれる

人を引きつけるのは、何よりも態度と熱意と刺激的であること

人を引きつけるには、何よりも相手に関心があるという明確なメッ
セージを伝えること

何かを得ようとして、人に親切にしてはいけません

人を感動させれば、その人はすばらしい気分になる。それは誰もが
繰り返し何度も味わいたくなるものなんだ。あなたのために特別な
努力をしたことがすばらしい気分につながったわけで、だからその
人は同じことをすれば、またすばらしい気分になれると考える

周囲の人びとをほんとうに活気づけるには、相手に心からの関心を
持つだけでなく、信じがたいような意外なことをして、相手を「感
動させる」必要があります

最高のリーダーは、物事がうまくいったときには栄誉を他人に与え、
うまくいかなかったときには自分が責任をとるものです

誰かが自分に向ける刃物を研いでいるように見えたら、形式ばらず
に、その人を喜ばせ、問題点を明らかにする方策をとりましょう

何か重要なことを成しとげたときは、お祝いをしないですごしたり
してはいけません。友人や家族と成功を祝うことで、あなたのバッ
テリーは再充電されるのです!

他人の世話をすることは、実は自分自身の世話をすることだとわか
れば、それだけでもっと多くの人が大成功をおさめることができる

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『大きな結果をもたらす小さな習慣』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761263768
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■目次■

1.シカゴ郊外
2.最悪からの脱却
3.ドクター・アレンのアドバイス
4.第一のしかけ
5.周りを味方につける方法
6.第二のしかけ
7.周りを感動させる方法
8.支持部隊の活躍
9.真実が明らかに
10.ドクター・アレンと対面
11.友人へのアドバイス
12.第三のしかけ
13.人生が変わる瞬間
14.すべてが好転する法則
15.人生のきわめて重要な教訓

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『カリスマ 人を動かす12の方法』

2006年09月02日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837922066

本日の一冊は、大ベストセラー『一瞬で信じこませる話術 コール
ドリーディング』で知られる石井裕之さんが、チームマネジメント
の心理原則を語った一冊。

※参考:『一瞬で信じこませる話術 コールドリーディング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511967

企業トップや政治家、占い師など、あらゆる分野のカリスマたちが
使っている心理法則を解き明かし、人の上に立つための「求心力」
の謎に迫っています。

どうすれば部下が自分についてくるのか、どのように褒めたり叱っ
たりすれば効果的なのか、まだリーダーとしての自信がない時に、
周りから認められるにはどうしたらいいのか…。

リーダーなら必ず悩む問題に、セラピストの立場から明快に答えています。

後半はありがちな話ではありますが、中盤で紹介されている「カリ
スマのためのサトルティ(潜在意識へのさり気ない示唆)」のテク
ニックは、一読の価値あり。

いつか人の上に立とうと思っている方、既にリーダーとして活躍し
ている方は、ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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私たちは誰でも、心の底では、「自分のことを分かってくれる人」
を求めているもの

「チームを思いどおりに動かそう」と考えてはならない

相手に不安を感じさせない、心の揺れない人。そういう人の元に、
大木に寄り添うがごとく、みんなは引き寄せられてくる

人は「断言」されると、思わず信じてしまう

何かになりたかったら、そのごとく振る舞うこと。行動こそが、最
高の自己暗示です

◆カリスマが使うサトルティの技術(潜在意識へのさり気ない示唆)
※一部紹介
1.相手の話に頻繁にうなずかない。その分、うなずくときにはゆ
  っくりと深くうなずいてみせること
2.相手の「右側」に位置を取るだけで心理的優位に
6.走らないこと
7.相手を包み込むように見ること
9.不安は、仮に態度に出てしまったとしても、決して口には出さない
10.自分の”キャラ”を決め、それを相手に分からせる
12.トラブルのときほど、「今、この瞬間」に集中すること

最初に自信をつくらなくては、実績は生まれない。最初に自信をブ
ラフすることで、何とかぎこちないながらも実績が生まれる。そし
てその実績が本物の自信へとつながっていく

褒められれば誰でも嬉しいのです。だから、メンバーを褒める前に、
「どこまで広げて褒められるか」を、ちょっと立ち止まって考え、
遠慮せずに思いっきり拡大解釈して褒めてあげてください

叱るときには「ポイント」だけを

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『カリスマ 人を動かす12の方法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837922066
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■目次■

1.「コールドリーディング」を使えば、怖いくらい人を動かせる!
2.なぜ、あの人は圧倒的に人を引きつけるのか?
3.たった12の方法で、あなたにも「カリスマ性」が身につく!
4.部下を効果的に褒め、叱る、「コールドリーディング」活用法

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 『「頭のいい人」はシンプルに生きる』

2006年09月01日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837956696

本日の一冊は、全世界で930万部の驚異的ベストセラーとなった、
ウエイン・W・ダイヤー博士の名著を再編集した一冊。

タイトルは、『「頭のいい人」はシンプルに生きる』となっていま
すが、本質的には、「自分で人生をコントロールする方法」を説い
た一冊と言えます。

冒頭で、「自分自身の主人でない者は決して自由ではない」と唱え
たエピクテトスの言葉を引用し、その後は自らの自由を阻害するさ
まざまな要因を指摘。

どうしたら理想の人間関係を築けるのか、どうしたら自尊心を高め
ることができるのか…。くよくよしてしまう人にありがちな悩みに、
明快な解決策と考え方を示しています。

読者が都合のいいように解釈してしまうと、安易な離婚や転職、喧
嘩など、思わぬ副作用が出てしまいそうですが、確かに自由に生き
るには必要な考え方だと思います。

本書にはほかにも、豊かに生きるためにどんな考え方をしたらいい
か書かれていますが、そのなかでも気になったのは、ジョージ・バ
ーナード・ショーのこの言葉。

「人生の真の喜び、それは、自分でもすばらしいと認めた目的のた
めに役立つ存在であること」

まさに、土井のテーマでもある「仕事と生きがい」について述べら
れているのです。

ぜひみなさんも、本書を読んでいい刺激を受けてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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「自分自身の主人でない者は決して自由ではない」(エピクテトス)

「自分を持っている人」は他人ともうまくやれる

他人の犠牲になりやすいのは、人を傷つけまいと始終気をつかって
生活している人

あなたの自主性を受け入れてくれない人に対しては、厳しい態度で
接すべきだ

家庭という存在がむずかしいのは、その構成員がそれぞれ、相手を
自分の所有物だと考えているところだ

話してもわからない人のために、あなたの貴重な時間とお金を浪費しない

もしあなたが、”今までそのようにしてきたから”という理由だけ
で行動しているなら、あなたは自分の習慣の犠牲になっている

あなたが心の底から自分はかけがえのない存在であると信じるなら
ば、まさにそれだけで強さが生じるのである

勇気とは批判のまっただ中に飛び込むこと、自分を信頼すること、
自分の選択の結果を受け入れ、そこから何かを学びとること

「人生の真の喜び、それは、自分でもすばらしいと認めた目的のた
めに役立つ存在であること」(ジョージ・バーナード・ショー)

友だちとは、今のあなた以外の人間になれ、と強要してくるような
人のことではない

自分が「持って生まれたもの」はとことん愛すること

自分の立場を理解してもらいたいために議論をすると、ほとんどの
場合、あなたは犠牲者で終わる

世間のあら探しばかりするような相手と一緒にいる必要もない。そ
んな人よりも、幸福そうな顔をした人や、あるいは、成長して人生
を楽しもうとしている人たちに囲まれているようにしなさい

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『「頭のいい人」はシンプルに生きる』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837956696
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■目次■

1.「いい人生」を生きるための約束事
2.簡単にできる「心の鍛え方」
3.無駄なエネルギーは使わない
4.「自分は自分」と賢く割り切る
5.もっと「動ける人」になる
6.生きるのが断然ラクになる「現実」とのつき合い方
7.人生で成功する人の「いい習慣」

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