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アマゾン元バイヤー、土井英司による厳選ビジネス書評メルマガ。ベストセラー分析と本当に読むべき珠玉の一冊を提供しています。

『即稼ぎにつながる最短!最速勉強法』

2006年04月15日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
本日の一冊は、元「マネーの虎」にして、複数の難関資格の持ち主、
臼井由妃さんによる注目の勉強マニュアルです。

ベストセラーとなった『忙しい人の即効!勉強術』の続編とも言え
る一冊で、働きながらでも稼げる資格を取得できる、効率的な勉強
法を提案しています。

※参考:『忙しい人の即効!勉強術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4883994309

ちなみに著者の臼井さんは、MBA、行政書士、理学博士などの難
関資格を短期間で総ナメにした人物。

実務家らしい合理的な考え方で、お金になる資格の選び方や、優先
順位のつけ方、スケジュールの立て方などを指南しています。

後半では、資格ビジネスを成功させるためのアイデアや、変則的な
稼ぎ方についても言及。これから資格を取る人にも、既に取った人
にも役に立つ、貴重な情報が満載の一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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いま勝つための資格を選び、手っ取り早く取得し、さっさとお金に
換えよう。「いつかは」なんて言葉は封じ込め、すぐに行動を起こ
したものが勝つのだ

資格を取ることは自己投資であり、投資対象が自分なら、間違って
もノーリターンになることはない。だから、勉強をするときには
「自分は何を、どのくらい回収したいのか」について明確にしてお
くべきだ

◆資格選びで忘れちゃいけない3つのポイント
1.興味が持てる分野の資格を選ぶこと
2.今もしくは過去に多少関連のあることで、比較的達成しやすい
  資格を選ぶこと
3.「同時にいくつも勉強しない」こと

「ご褒美デー」を設けるには、ちょっとしたコツがある。社会人な
ら休日、土日が休みの人なら、どちらか1日もしくは半日にするといい

お勧めなのは「合格体験記」を書くこと(中略)なぜ、合格体験記
を書くことに効果があるのかというと、合格体験記はイメージが時
系列に詳しく湧いてこないと書けないからだ。自分の合格体験記が
書ける人は、勉強計画がしっかりできていて、自分の状況を客観的
に見ることもできる

◆参考書、問題集共通のポイント
1.著者が複数のもの、「編者」「監修」の類は避ける
2.著者の略歴をチェック(その道の重鎮は避ける)
3.初版の本は避ける(誤植が多い)
4.手前ミソの本には注意する(資格学校の出版物など)

◆資格ビジネス成功のポイント ※一部紹介
・まずは身の丈にあった無理の範囲でスタート
・名前を売るためにもっとも効果的な方法は本を書くこと
・情報をマニュアル化し、有料で販売する
・講演・評論・タレント活動

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『即稼ぎにつながる最短!最速勉強法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
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■目次■

第1章 楽しく学び自分を変える
―「いつかは起業!」ではなく「すぐに副業、副収入」が正しい選択
第2章 お金を生む資格、使える資格に狙いを定める
―仕事と仕事の合間の「空き時間」で最大の効果を上げるために
第3章 資格・試験合格のための最短!最速勉強法
―覚えられない、続かない…も、これで解消!
第4章 資格の素顔を知り、最短で合格するための勉強術とは
―今のままでの取り組み方ではけっして合格しない
第5章 さあ!資格をお金に結びつけよう
―実践例から学ぶ「資格を駆使して即!収入」の真髄

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『USEN宇野康秀の挑戦!カリスマはいらない。』

2006年04月14日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
本日の一冊は、通信と放送の融合を推進する、注目の経営者、USEN
の宇野康秀さんの評伝です。

著者は、過去に企業再生モノ、買収モノなどを手掛けたことのある、
フリーのジャーナリストです。

サイバーエージェントの藤田氏も慕っているという辣腕経営者が、
いったいどんな人物で、どんなことを企んでいるのか。それを知る
だけでもワクワクしますが、じつはこの本、リーダーシップに関し
ても学ぶべきところが多い本です。

ちょうど昨日読んだ『MBAリーダーシップ』に、「4つのリーダ
ーシップ行動が「相互補完的でかつ相反する」構成要素を持ってい
る」という話があったのですが、宇野社長はまさに、この4つのバ
ランスを取るセンスに長けた方だと思いました。

※参考:『MBAリーダーシップ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064


ほかにも、放送とメディアの融合が持つ今後の可能性、コンテンツ
ビジネスで成功する考え方など、参考にする部分は数多くあります。

ただ、本人の言葉も交えながら書かれているとはいえ、やはりジャ
ーナリストが書いたもの、という印象は否めません。次回はぜひ、
ご本人の手による著書を期待したいと思います。

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■ 本日の赤ペンチェック
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光ファイバー事業を始めた当時から、宇野はずっとコンテンツに目
をつけてきた

菊地(フジテレビ出身)が考えたのは、GyaOを「音楽と映画を存分
に見せる総合エンターテインメント」にしたいということ。これは、
エイベックスとGAGAという音楽と映画配給の有力会社と深い協力関
係を持つUSENの強みを生かすことであり、他社が類似の情報メディ
アを作っても、真似できない部分である

GyaOのようなブロードバンド放送なら、放送時間枠の制約を受けな
いため、ノーカット・ノー編集で流すインタビュー番組が可能になる

GyaOはネット上のサービスなのでバナー広告が利用できる。さらに、
潜在的な視聴者が多いため、テレビCMに似た広告も使える

インフラとコンテンツは、理論的なビジネスと感情的なビジネス

現在に至るまで、宇野は、社員の給料に対してシビアな態度を維持
している。「給料というのは市場原理で決まるんだ」と社員に言い、
給料は、その人の働いた価値に見合う水準に合わせようとしている

起業を目指した理由の一つは、宇野や鎌田たちに学生時代のイベン
ト業を通じて、いろんなことを商売として成立させることができる
という感覚があったのだと思う。もう一つには、宇野たちが「何を
やるか」よりも「誰とやるか」を大事にしていたことがある。才能
と意欲のある人を仲間として、このメンバーで何ができるかと考え、
実行する。それは、インテリジェンスを経て、USENでも、宇野が続
けている経営チームの作り方だ

◆宇野氏にみられるアンバランス
1.起業や再生を実現した有能な社長でありながら、チーム経営を重視
2.スピード経営を標榜しているのに、長い会議が当たり前
3.事業をまじめにコツコツとやっているが、非連続性の決断・行動も
ある
4.ソフトな人当たりとハードな内面を併せ持つ

「カリスマ性だけが成功するスタイルではないんじゃないか。自分
に能力がないなら能力のある人と一緒にやればいいじゃないか」

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『USEN宇野康秀の挑戦!カリスマはいらない。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
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■目次■

プロローグ
第1章 ネットテレビ「GyaO」への挑戦
第2章 高くて遅い日本のインターネットを変える GyaOへの道I
第3章 コンテンツへの傾斜 GyaOへの道II
第4章 大阪有線からUSENへの革新
第5章 イケメン社長のアンバランス経営
沿革
エピローグ
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『MBAリーダーシップ』

2006年04月13日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
本日の一冊は、定評あるグロービスのMBAシリーズ、待望のリー
ダーシップ編です。

このテーマに関しては、安直な人物研究モノや、法則モノが巷に多
く出回っていますが、本来、リーダーシップ研究には数多くの理論
や主張があり、どんなリーダーシップが最も望ましいのか、正確な
ところはわかっていません。

本書の優れたところは、そのグレーな部分も含め、過去にどんな理
論が提唱されたのか、その理論の妥当性はどうなのかを、極めて理
性的に論じている点です。

カバーされているトピックは、エンパワーメントやコーチング、動
機づけなど、じつにさまざま。

それぞれの行動モデルを実践する際の注意点まで、丁寧に書かれて
います。

あえて難点を挙げるとすれば、日本語の読みにくさ。その点を除け
ば、リーダーシップに関する知識を過不足なく与えてくれる、本格
学習に適した一冊だと思います。

ぜひ読んでみてください。

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■ 本日の赤ペンチェック
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◆リーダーシップを構成する5つの行動
「目標達成」「戦略実行」「価値創造」「人材育成」「自己制御」

リーダーシップとは、「自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある
目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長
させながら、課題や障害を解決する行動」

価値創造型リーダーは結果と感情的な行動を重視し、目標達成型リ
ーダーは結果と論理的な行動を重視する。戦略実行型リーダーは要
因と論理的な行動を重視し、人材育成型リーダーは要因と感情的な
行動を重視する

◆リーダーシップに自信を持ちにくい理由
4つのリーダーシップ行動が「相互補完的でかつ相反する」構成要
素を持っていることに起因する

エンパワーメントを実現するためには、前述したように、部下の自
立性を支援する「自由度」と「支援体制」、および「目標の共有」
が、必要十分条件となる

変革を実現するには「自立革新型人材」と「学習する組織」を育成
する必要がある

◆変革ビジョン設計のための4つの意識
1.変化に対する感受性 2.心理の流動性
3.学習意識 4.イノベーションのジレンマ認識

失敗を容認し支援する合意ができあがっていないと、失敗が隠蔽さ
れる。まずは、組織のリーダーが、「失敗」は人間と組織に不可分
な事象であるとの自然な認識を持っているかどうかが失敗から学ぶ
機会を左右する

◆動機づけのための意識設定
1.ネガティブな状況や情報から機会を発見する
2.欲求の多様性に対応する
3.不安感をコントロールする

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『MBAリーダーシップ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
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■目次■

序 章 リーダーシップに関する典型的なケース
第1章 リーダーシップ行動モデル
第2章 変革リーダーシップの技術
第3章 条件適合リーダーシップの技術
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『会計学入門』

2006年04月12日 | Weblog

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
本日の一冊は、神戸大学大学院経営学研究科教授の、桜井久勝さんによる、会計学の入門書です。

桜井さんの本は、大学時代に買った財務会計の本がとても良かったので、その後もしばしば読んでいるのですが、今回は、定評のある日経文庫から出た入門書、ということで、BBMでもご紹介することとします。

ちょうど新会社法に完全対応ということもあり、これから財務会計の基本を学ぼうとする方には、適した一冊ではないでしょうか。

内容的には、会計の意味や、利益計算の仕組み、売上高と売上債権、棚卸資産と売上原価、固定資産と減価償却、負債と他人資本まで、必要な内容はひと通りカバー。

最終的には、連結財務諸表の話まで、さらりとですが言及しています。

実務家にとっては、「資本の充実と剰余金の分配」あたりが役に立つのではないでしょうか。

決算書の読み方をさらりと書いた入門書では、決して得ることのできない、財務諸表の作り手の視点が盛り込まれており、じつに示唆に富んだ一冊です。

四季報を読んで安直な投資をする前に、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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財務会計は企業外部の利害関係者を会計報告の受け手として行う会計

現在、企業の会計実務に規制を加えている法律として、わが国では会社法、証券取引法、および法人税法の3つがあります

◆企業会計原則が掲げる一般原則
1.真実性の原則
2.正規の簿記の原則
3.資本と利益の区別の原則(資本取引と損益取引を明瞭に区別)
4.明瞭性の原則
5.継続性の原則(処理の原則及び手続きを毎期継続して適用)
6.保守主義の原則(将来の危機に備えておく)
7.単一性の原則(二重帳簿はダメ)

◆重要性の原則
ある項目が性質や金額の大小からみて重要性が乏しいと判断される場合には、理論的に厳格な会計処理や表示の方法によらず、事務上の経済性を優先させた簡便な方法を採用することが是認される

◆収益認識基準の適用(収益はいつ認識されるのか)
・委託販売:受託者が委託品を販売した時点
・試用販売:得意先が買い取りの意思を表示した日
・予約販売:前もって受け取った代金のうち、決算日までに商品の
 引き渡しやサービスの提供が完了した部分だけを当期の売上高に計上
・長期請負工事:工事完成基準および工事進行基準の2通りから選択
・割賦販売:通常の販売基準を原則としつつ、回収基準を採用する
 ことも認められています

◆棚卸資産の原価配分方法
個別法、先入先出法、後入先出法、総平均法、移動平均法

各期の減価償却費を実際に計算するには、取得原価、残存価額、耐用年数や利用度のような原価配分基準、および減価償却方法の4つを具体的に特定しなければなりません

◆固定資産の減価償却の方法
定額法、定率法、級数法、生産高比例法
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『会計学入門』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
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■目次■

1 会計の役割
2 利益計算のしくみ
3 利益計算のルール
4 売上高と売上債権
5 棚卸資産と売上原価
6 固定資産と減価償却
7 金融活動の資産と損益
8 営業上の負債と他人資本
9 資本の充実と剰余金の分配
10 財務諸表の作成と公開
11 連結財務諸表
資料 財務諸表の実例
次に読むべき本のリスト
用語索引
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『欲しい社員を無駄なコストゼロで採る方法』

2006年04月11日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478440549
本日の一冊は、リクルートで事業部長、グループ会社役員を歴任し、
現在、ディップ株式会社のCOOを務める著者が、これからのイン
ターネット採用戦略を語った一冊です。

コンピュータサイエンスの天才集団、Googleの躍進は、今や広く知
られるところとなっていますが、ディレクトリ型からロボット型へ
のトレンドの推移は、人材採用においても起こっているようです。

つまり、従来の紙メディアの延長上に出現した求人サイトの時代が
終わり、企業の採用ページを核とした新しいウェブ採用ソリューシ
ョンが求められる、というのが著者の主張です。

求職者に対するリサーチ結果や、採用ページ作成のポイントなどは
有用ですが、残念なのは、内容の大半が自社の宣伝に終始してしま
った点。

自社のホームページを見直す、という意味では、いいきっかけにな
るかもしれません。

採用担当および経営者は、読んでみてはいかがでしょうか。
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■ 本日の赤ペンチェック
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インターネットの恩恵で求人や仕事探しが簡単になった反面、お互いの「顔」がよく見えないなか、採用におけるコミュニケーションが粗くなってきた

◆採用活動において、自社が応募者と共有すべき「価値観」
1.組織文化 2.事業目的と企業理念

企業側の一方的なニーズだけではなく、求職者側の立場からみた「この会社」「この仕事」に取り組む「意義」や「価値」を改めて情報提供していかなければ、自社の求める優秀な人材を採用することは難しい

派遣社員だから、頼んだことだけをやってくれればいいでは、人材不足の時代に対応はできない。立場は異なっても同じ組織の一員であるならば、その人たちに夢を語り、事業の可能性を説いていく。そして、一人ひとりに仕事に対する意味や意義を感じてもらう

人材が企業を差別化する最も大きな要因となっている時代にあって、人材の「質」を最重要視した採用を実現するには、より多くの企業メッセージを伝える「スペース」が必要

「採用ホームページを訪問した際、満足することが多いですか」との質問に対し、「満足することが多い」51.2%、「満足できないことが多い」48.8%(中略)満足できない理由を聞いてみると、「実際の職場環境がイメージできない」59.3%が最も多く、以下、「企業のイメージが具体的に確認できない」49.9%、「募集要項等の情報しか得られなかった」27.7%といった理由が続いている

◆欲しい人材タイプ別採用ホームページ作成法
1.会社の風土に共感する人を採用したいケース
職場の上司や仲間が取材対象の社員の日頃の仕事ぶりや人柄をコメントすることにより、求職者はその職場の雰囲気を具体的にイメージすることができる
2.トップのキャラクターに共感する人を採用したいケース
経営者の人となり、例えば起業するまでの苦労話や、個人として抱く夢を熱く語ってみせることが有効
3.専門的な技術を持つ人を採用したいケース技術についてできる限り詳細に書くことが有効自社の技術者が語るページを用意する
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『欲しい社員を無駄なコストゼロで採る方法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478440549
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■目次■
はじめに
第1章 採用の成否を決める価値観の共有
第2章 ネット時代の「採用コミュニケーション」
第3章 欲しい社員を採るための「採用ホームページ」活用戦略
第4章 成果の上がる「採用ホームページ」の作り方
第5章 「質」の採用を成功させるためのケーススタディ
おわりに
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『ギフト 君に贈る豊かさの知恵』

2006年04月10日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479791590
本日の一冊は、演劇と心理学、マーケティングを融合させた独自の手法「ドラマティックマーケティング」で一世を風靡した、平野秀典さんによる、注目の新刊です。

父親である著者が、「大人になってビジネスを始めているであろう未来の息子に向かって『豊かさの知恵』を語る」というのがコンセプトで、基本的には自己啓発書のジャンルになると思います。

内容は、人生で成功するための法則やちょっとした気遣い、ビジネスのヒントなどが中心。演劇出身の著者だけに、表現力を磨くためのノウハウは読み応えがあります。

ほかにも、著者が感銘を受けた言葉やエピソードなども盛り込まれており、内容に彩りを添えています。

父が子に語る、という体裁をとってはいますが、内容はやはり大人の目線で書かれた自己啓発書。

自分の人生の棚卸しをしたい方には、ぜひ読んで欲しい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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人生において、先輩である大人が本来子供に伝えることとは?自分の背中で、生き様で、夢を持つことがどれほど大切で、人生が素晴らしい可能性に満ちているのかを語ってあげることができるかどうかである

豊かさをもらった人も、提供した人も豊かになるという、HAPPY-HAPPYの関係が商売の基本になる時代

21世紀の商売の本流になる「感動業」の基本は、「志」です

商売のセンスを磨く第一歩は、新しいものを探すことに時間を使うのではなく、既存のものを適切に組み合わせ新しい価値を生み出すこと

感動は、偶然生まれるものでもあるし、映画や音楽や芸術のように誰かの情熱や才能や意図から生まれるものでもありますが、どちらにも共通している原因があります。それは、対象物とのつながりを実感したとき

人間の基本性能は、「観る」「聴く」「話す」の3つ

「師の跡を求めず、師の求めたるところを求めよ」(孔子)

どの道を選ぶかが大切なのではなく、自分が選んだ道をどう歩くかが大切

明るいところ、笑顔のあるところに人は集まり、人が動くとお金も動く

テンションを上げるには、何かを表現する機会を増やすこと

何事も、しなやかさのない堅いものは折れやすい

楽しいことも、思い通りのことも、理不尽なことも、嫌なことも、悲しいことも、全部まとめて人生の醍醐味
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『ギフト 君に贈る豊かさの知恵』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479791590
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■目次■
プロローグ マネーゲームでは味わえない豊かさのわかちあい
というもう一つの選択肢
第1のギフト 豊かさを生み出すビジネスの知恵
第2のギフト ピークパフォーマンスを発揮する秘訣
第3のギフト 世にも珍しい成功法則
第4のギフト 夢を実現させる4つのセンス
第5のギフト 日常をエンターテインメントにする習慣
第6のギフト ドラマティックマーケティング
第7のギフト 人生に感動をもたらす真の幸福
エピローグ  未来のいつかの日の君へ
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『本多静六 人生を豊かにする言葉』

2006年04月09日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872576594
本日の一冊は、名著『人生と財産』で知られる明治の大富豪、本多静六さんの言葉を、テーマごとに厳選してまとめた名言集です。

※参考:『人生と財産』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489101010X
このBBMでも、これまでに何冊か名言集を紹介してきましたが、本書が他と異なるのは、名言のなかに知恵だけでなく、ノウハウも含まれていることです。

このコンパクトな一冊に、豊かな人生を送るための知恵や、お金を殖やすためのノウハウ、人生設計の秘訣などが詰まっているのですから、これはお買い得な本です。

若干、解説が的外れな部分があるのは残念ですが、それを除けば、本多氏の主張を手軽に読める、便利な一冊です。

まだ本多静六の本を一冊も読んだことがないという方、あるいは既に読んだが、『人生と財産』は持ち運ぶには重すぎる、という方に、ぜひおすすめしたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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本業第一たるべきこと。本業専一たるべきこと。一つのことに全力を集中して押しすすむべきこと。これが平凡人にして、非凡人にも負けず、天才にも負けず、それらに伍してよく成功をかち得る唯一の道である

普通人は「馬鹿正直」で馬鹿をみると、すぐ今度は「馬鹿不正直」に早変わりをしたりなどするからダメである

「時を見る」のと「時を待つ」のが成功の秘訣で、時を味方に引き入れなければ何事も成就するものではない

ままにならぬ世の中に処して、これをままにするただ一つの秘法を知っている。それは、この世の中を、ままならぬまま、在るがままに観じて、避けず、おそれず、自らの努力を、これに適応させていくことである

努力の前に閉ざされた扉は一つもない

子供自身が必要な財産を自ら作り得るよう教育錬成をほどこし、親のこしらえた財産などは、一切当てにしない人間にすることが、はるかに重要問題となってくる

人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も、名誉も、美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない

勤労貯蓄の多い人ほど成功し、立身出世も早くなってくるわけになる。功を急ぎ、功を誇ることは何人にも大いに戒められなければならぬ

自分のネウチが銀もしくは銅でしかないのに、暮らしのほうは金にしたい。金メッキでもいいから金に見せかけたい。こういった虚栄心から多くの人が節倹できない

人生計画は、向上心の充足――つまりは「努力の予定表」なのである
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『本多静六 人生を豊かにする言葉』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872576594
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■目次■
第1章 成功と失敗
第2章 人生哲学
第3章 職業道楽
第4章 仕事の流儀・勉強のしかた
第5章 お金とのつきあい方
第6章 自己鍛錬・人とのつきあい方
第7章 人生計画
第8章 健康・長寿
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『買う気にさせる3秒ルール』

2006年04月08日 | Weblog

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806123986
本日の一冊は、デジタル・ネットワークを駆使したクチコミマーケティングで知られる、ドゥ・ハウスの取締役による新刊です。

小売店の店頭において、お客が商品を認識し、カゴに入れるまでの時間は、ほんのわずか。

本書では、調査データをもとに、この数秒間の購買心理を明らかにし、どうやって売ればよいのか、具体的な提案を試みています。

興味深いのは、リサーチ結果やデータによって、これまで常識と思われていた「思い込み」が、覆されたり、マーケティング上の新たなヒントが発見できる点。

「ブランドを決めて買い物をしているのはたった8%程度(食品)」
「非計画購買率が最も高いのは『レトルト』食品」

などというデータを眺めているだけでも参考になりますが、これをヒントに自分の業界にふさわしいマーケティングのあり方を考えれば、さらに大きな成果が望めると思います。

マーケターや、小売りに携わる方は、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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多くのお客さまは、ブランドを決めて買い物に来ているわけではなく、売り場では価格で決めているわけでもない

買い物に同行している家族とのコミュニケーションは、購買決定に大きくかかわってきます

インスタントコーヒーは、使いやすさ、便利さをアピールしたときにはまったく売れず、それを出された夫が満足そうに飲んでいる姿を広告に使った途端、売れました

ブランドの指名買いも少ないけれど、いわゆる「衝動買い」もとても少ない

◆お菓子、清涼飲料水、即席麺、タレ、チーズ、チューハイ・リキ
ュール類、漬物、デザート、ドレッシング、ビール・発泡酒、冷凍
食品、レトルトの計12食品に関する調査
・計画購買率が最も高いもの:ビール・発泡酒
・非計画購買率が最も高いもの:レトルト
・計画購買の中でも特定ブランドまで決めているもの:タレ

「外したくない」を「試したい」へ変換する”お試し”が、買う気を誘う購入ドライバー

商品自体が気分をよくするというだけでなく、商品を店頭で購入するときの気分をよくするということも、大切な販促ポイント

◆チューハイ・リキュール類を買う決め手
決め手は、お気に入りの「ブランド」ではなく、「フレーバー」

お菓子だったら、子どもがカゴに勝手に入れるのを容認する格好で、「子どものためだけ」という領域があったのに対して、デザートは「大人のためだけ」という領域があります

タレの購買動機は、おいしくしたいという動機と使い切りたいという動機の間を揺れています

漬物:食べるシーンを想起することが販促のポイント

<思い込み>お客さまは、欲しい商品が置いてある棚に立ち寄る
<事実>お客さまは、自分が動いた先にある棚に立ち寄る
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『買う気にさせる3秒ルール』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806123986
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■目次■
第1章 「思い込み」を捨て、「事実」に目を向けよう
第2章 「3秒間動機」でお客さまが買った本当の理由が分かる
第3章 お客さまが買った“決め手”はこれ!だから、こう売ろう
第4章 追跡レポート 店内での買い物プロセスを追ってみよう
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『ビジネス男塾』

2006年04月07日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990293
本日の一冊は、起業家向けの人気雑誌「アントレ」で連載していた起業家たちのインタビューを、一冊にまとめたものです。

登場するのは、松井証券の松井道夫さん、グローバルダイニングの長谷川耕造さん、海洋堂の宮脇修さん、CCCの増田宗昭さん、ナルミヤ・インターナショナルの成宮雄三さん、VSNの関口房朗さん、生活創庫の堀之内九一郎さんなど、計25人。

おもしろいのは、インタビューでそれぞれの起業家の生い立ちや幼少期を徹底的に聞いている点で、何が彼らの価値観や信念を作ったのか、手に取るようにわかることです。

今後、起業を考えている人は、昨日ご紹介した『サラリーマン長者』と併せて読んで、自分に適性があるかどうか、考えてみるといいかもしれません。

※参考:『サラリーマン長者』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062129957
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■ 本日の赤ペンチェック
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子どもの頃は精米や、空き瓶の回収などを手伝わされたという。イヤだったが、そのお駄賃が唯一の”収入源”。それが知らず知らずのうちに商売のいい修業になった(グローバルダイニング・長谷川耕造)

親父には、やたらブン殴られたね。ただし、いたずらをして怒られたことは1回もない(テンポスバスターズ・森下篤史)

結局が自宅も会社も取り上げられて、僕も小学校2年の時に群馬に移りました。生活は貧しかったですね。父親は20代で会社を起こして、経営トップをやってきた人間なので、雇われるという生き方ができない(中略)とにかく下の妹が高校を出るまでは自分が頑張る、妹2人を守らなければいけないという、親代わりみたいな気持ちでした。トラックの助手、ラーメン屋、物置とかをつくる助手とか、いろんな仕事をやりました(エムビーエス・山本貴士)

ある日(好きな女の子と)一緒に、その男の子が出る試合を観ていたら、彼女の表情が全然違うんです。目が輝いている。僕といつも一緒にいるのは同情なのかと気づいた時、ものすごく傷つきました。でもそれで、今までの自分との線がいっぺんに切れた。彼はものすごい努力家で、練習に練習を重ねて野球がうまいわけで、男ながらに僕も評価してた。じゃぁ、何の努力もしないでいる自分はなんやと。ただのぐうたらやないかと。これで変わりました。本気でリハビリしようと計画を立てたんです(三起商行(ミキハウス)木村皓一)

何より子どもの頃に学んだのは、生きるっていうことはどういうことか、です。まずは原爆。小学校3年の時でした。市内にあった会社は吹き飛び、従業員もすべて失った。たまたま出張していた親父と、郊外の自宅にいた私たち家族は全員無事でしたが。自分はこうして生きている……それは、痛烈な思いですよ。全部失ったのですから、普通は悲痛な話になるんでしょうけど、親父は恐ろしく楽観的な人間で(笑)。畑で芋でもつくればいいって、農作業を始めた。その中で、貧乏をというか、自給自足の生活を楽しんでたんですから。強いですよ(ナルミヤ・インターナショナル・成宮雄三)

若い頃にこういう境遇(父が倒れ、没落)になると、おおむね社会転覆派になるんだけど、僕は「この野郎、何としても”浅野家再興”をやってやるぞ」と思っていました。人間って、一度金持ちを経験してから貧乏になると、「やっぱりお金持ちっていいなあ」とわかるんですよ。たいていの人は金持ちを経験してないから、貧乏でも何とかなると思ってしまうけど(フォーシーズ・淺野秀則)
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『ビジネス男塾』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990293
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■目次■
第一章 雇われずに生きろ!
第二章 我が道を突き進め!
第三章 常識を覆せ!
第四章 父を超えろ!
第五章 危機・挫折を力にせよ!
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『サラリーマン長者』

2006年04月06日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062129957
本日の一冊は、サラリーマンでありながら、経営コンサルタントとしても活躍。「スーパービジネスマン養成講座」を主宰する吉江勝さんが、会社を辞めずにお金持ちになる方法を説いた一冊です。

安易な独立・起業を説く本が多いなか、起業のメリット・デメリットを冷静に論じ、サラリーマンの第三の選択として、「複業」および「サラリーマン長者」というコンセプトを推奨しています。

著者が説く「複業」とは、決して片手間の小遣い稼ぎではなく、真剣にもうひとつのビジネスに取り組む姿勢のこと。本業を継続することで「複業」の価値が増してくる。また逆に、「複業」をすることで、本業にもプラス効果が出てくる。そんな相乗効果のある働き方を提唱しています。

内容の中心は自己啓発や情報起業に関することですが、著者のサラリーマンを思いやる気持ちや、さりげなく使えるノウハウが読ませてくれる一冊です。

個人的には、「起業は楽しい」と思っているのですが、これはこれで現実的なチョイスだと思います。

「仕事がつまらない」という前に、読んでみると元気になれる、そんな一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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コンテンツビジネスは、なるべくあなたが現在行っている本業と近い(できれば同じ)もので考えるのがベスト

最初は個人を対象にして作った情報商材を最終的に法人にまで売るモデルに構築すれば、収益は最大限に引き上げられます

独立起業するとなると、そんな一時的な稼ぎだけではダメなのです。
毎月一定の収入がなければ、すぐに生活が成り立たなくなります。
継続的に稼ぎ続ける手段がなければ、一生、自転車操業

サラリーマン長者への道は、まず現在の仕事を見つめ直すところから始まります(中略)複業のヒント、儲けの種は、すでにあなた自身の中に眠っているからです。だから、本業をおろそかにしてはいけません

成功者のほとんどは、意識するしないにかかわらず、有用な情報を開示することによって相手との間に信頼関係を構築し、彼らからのフィードバックを享受している

傑出した成功者全員に共通しているのは、この人といると自分になにがしかのメリットを与えてくれると悟らせる術に長けているという点

仕事にプライドや信念を持っている人は例外なく強力

売れるレポートを書くうえでもっとも大切なのは、読者の共感を得ることと、最後に必ず読者に行動を起こさせる一文を入れるようにすること

地道にフォロー活動をしつづけられた人だけが、永続的にコンテンツビジネスで稼ぐ権利を手中にする

同じものを購入しているのに、受け取るほうの意識の違いでその情報は宝になることもあれば、ゴミくずにもなってしまう
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『サラリーマン長者』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062129957
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■目次■
はじめに
第1章 サラリーマンのまま幸せなお金持ちになる
第2章 成功した人はこう考えた
第3章 経験や知識をお金に換えよう
第4章 コンテンツビジネスで稼いだ私の方法
第5章 サラリーマン長者への思考法
終章 サラリーマン長者は現代における最高の選択
おわりに
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『想い 三茶の焼肉、世界をめざす』

2006年04月05日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990250
本日の一冊は、牛角、am/pm、成城石井などを率いる、レックス・ホールディングスの代表、西山知義さんによる注目の一冊です。

1996年、三軒茶屋に「焼肉市場 七輪」をオープンしたベンチャー企業が、いかにして苦難を乗り越え、成長していったのか。経営者の内面とあわせながら読める点が本書の醍醐味でしょう。

上場目前に判明した妻の重い病、成長過程で起こったマネジメントの崩壊、オペレーションの不備で迷惑をかけた開店時のエピソードなど、人間味あふれるエピソードが満載の、生きたマネジメントの教科書です。

経営者の自伝としての読み応えは「まあまあ」といったところですが、冒頭で著者が書いているように、起業家へのエールとしては、価値ある一冊だと思います。

起業して初めてわかる、実務上の視点を得るためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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自分の家を、他人に追い出される。そして一瞬にして家にあるすべてのものが他人のものになる。子どもの頃に受けたその衝撃は忘れられるものではない

入社したのは、社員が15人ほどの小さな賃貸管理会社である。事務所は新宿にあった。その会社を選んだ理由は、勉強するのには規模的にちょうどよいのではないかと思ったからだ

私はもっとも有能な先輩社員の横で黙々とメモをとった。仕事を盗んでしまおうという気持ちだった。どう仕事をすれば、いちばんの成績を収められるのか。見習うべき作業のすべてを、私はこと細かにメモし続けていたのだ

人を雇用し、チームを組んで営業の成果を上げることの難しさに、私はまったく気がついていなかった(中略)社員をひとり入れれば、別のひとりが退社してしまう。その繰り返しだ。振り返れば、チームワークの大切さを体で覚えるのに、3年かかってしまったことになる

職人というか、その人物がいなくなると事業が続けられなくなるような人員配置は避けたほうがいい

お客様から「おいしかった」と言われれば、こんな嬉しいことはない。また社員から「社長と出会えてよかった」と言われれば、幸せだと感じる。その感動はすべて、自分が必要とされているという喜びに繋がるのだと思う

「本を真に受けてはいけない」「全てが正しいわけではない。必要とされるものも時代背景や環境によって変化するものだ。情報はまず疑ってみなければならない」

情熱も、社員個々人にそれを受け止める気持ちがなければ、伝わるものではない

人と出会うことで成長に繋がり、自身が成長することでまた新たに多くの方々と出会うことができる。その喜びは、はかり知れない

仕事とは、情熱と科学、そして想いと仕組みが両立して初めて成り立つもの
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『想い 三茶の焼肉、世界をめざす』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344990250
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■目次■
1章 必ず生きて帰ってきてくれ
2章 父の背中、少年の眼
3章 念願の独立と裏切り
4章 企業「マクドナルド」との出会い
5章 三軒茶屋に「焼肉市場 七輪」を出店
6章 「感動創造」という理念
7章 終わりのないマラソン
8章 人を動かすのは“情熱と科学”である
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『【図解】60分で理解する!「マーケティング」で儲ける「営業」の本』

2006年04月04日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4584189315
本日の一冊は、ベストセラー『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』の著者、佐藤昌弘さんが、業績を上げるためのマーケティング、営業のエッセンスを図解形式でまとめたものです。

※参考:『凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534036833
内容は、自社の強みやアピールポイントを探る方法、チラシ・広告の秘訣、値づけやオペレーションまで、じつに盛りだくさん。

見開き2ページで、計50のポイントが紹介されており、儲けるためのマーケティング・営業のエッセンスを手際よく得られるように作られています。

広告やチラシのクリエイティブに関しては、実際の例が写真とともに掲載されているので、イメージがわきやすいと思います。

読んで味わうタイプの本ではありませんが、ノウハウをすぐに試したい経営者・マーケターにはおすすめの一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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あなたのUSPは、あなたを選んだお客さんが知っている

一回出してダメな広告は何度出しても効果は上がらない

◆チラシ・広告を見直す6つのポイント
1.商品の魅力を十分アピールしているか
2.媒体選びは適切か
3.タイミングに問題はないか
4.レスポンスデバイス(問合せ方法)がよくないのではないか
5.コピーが悪いのではないか
6.価格設定に誤りはないか

広告・マーケティングの根本は、「どう伝えるか」ではなく、「何を伝えるか」

顧客のすべてのリスクを取り除くことが、レスポンス(問い合わせ件数、反応件数、注文件数など)を上げるコツ(ジェイ・エイブラハム)

◆レスポンスデバイスを強化する3つのポイント
1.24時間化(録音案内テープを活用する)
2.無料化(フリーダイヤルを活用する)
3.複数化(電話、ファクス、メール、携帯メールなどすべての問
  い合わせを可能にする)

セールスレターの本文は、最初の1行ないし数行で決まります。ですから、そこに相手の心を鷲づかみにして放さない強烈な話を持ってきて下さい

◆「お客さまの声」の代表的な5つの活用法
1.取引先に見せる
2.社員に見せる
3.DMに同封したりチラシに載せたりする
4.ニュースレターに載せる
5.店頭や応接ルームなどに貼る、ファイルにして置く

◆無料の小冊子などで成功するための条件
1.希少性を訴える
2.わかりやすく書く
3.人柄をアピールする

無料サンプルの効果が弱いならあえて有料サンプルに切り替える
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『【図解】60分で理解する!「マーケティング」で儲ける「営業」の本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4584189315
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■目次■
※多すぎるので省略します
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『仮説思考 BCG流問題発見・解決の発想法』

2006年04月03日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555552
本日の一冊は、戦略系の有名コンサルティング会社、ボストン コン
サルティング グループのシニア・ヴァイス・プレジデントである著
者が、「仮説思考」の重要性と、その活用法を説いた一冊です。

慎重に物事を進める方の中には、すべての情報や選択肢を並べてか
ら判断したい、という方もいますが、著者によるとそれでは非効率。

著者の言葉を借りると、「仕事ができる人は、人より答えを出すの
が早い」のであり、その理由は「仮説思考」を使っているためです。

つまり、先に仮説を立てて、後からそれに必要な情報収集をするた
め、情報収集にかける時間が節約できる、というのが特徴です。

もちろん、そういったやり方では、「間違ったストーリーをつくっ
てしまうのでは」という心配を招きますが、著者によると、そのよ
うな場合には、「証拠集めを始めた段階で、仮説を肯定するような
証拠がなかなか集まらない」とのこと。

それでも、リサーチの結果を本人がどう受け止めるか、という問題
は残りますが、確かに実務家の立場からすれば、説得力はあります。

本書には、仮説検証のフレームワークのほかにも、事例やエクササ
イズが用意されており、仮説思考力を高めるには最適の一冊です。

見た目によらず、文章も読みやすいので、ぜひチャレンジしてみて
ください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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あらゆる情報を網羅的に調べてから答えを出していくには、時間的
にも資源的にも無理がある

仕事の速い人は限られた情報をベースに、人より早くかつ正確に問
題点を発見でき、かつ解決策につなげることのできる思考法を身に
つけている

仕事の進め方で大事なことは答えから発想することだ

ビジネスパーソンにとって大切な能力は、先見性、決断力、実行力
の三つである

意思決定をするときには、いますでにある選択肢を狭めてくれる情
報だけが役立つ

(ビジネスの答えは)すべては相対的であり、自社が何をするかに
よって、相手の動きも変わる。となれば、数学のような答えを求め
るよりは、自社がこう動くと取引先や消費者はどう動き、それに対
して競争相手がどう反応するかということを読み解くことにカギがある

仮説→実験→検証を繰り返すことによって、個人や組織の能力は向上する

組織では企画提案や提言の内容が簡単でわかりやすいほど行動に移
しやすく、変化が起こりやすい

質問は深く掘り下げていく必要がある。仮説を立てるためにも、仮
説を進化させるためにもこれはとても重要

◆幅広く考える方法
1.反対側から見る(顧客・消費者、現場、競争相手の視点)
2.両極端に振って考える
3.ゼロベースで考える

よい仮説の条件とは、「一段深く掘り下げたものである」ことと、
「具体的な解決策あるいは戦略に結びつく」ことの二つ

よい仮説は、経験に裏打ちされた直感から生まれる
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『仮説思考 BCG流問題発見・解決の発想法』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492555552
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■目次■
はじめに
序章 仮説思考とは何か
第1章 まず、仮説ありき
第2章 仮説を使う
第3章 仮説を立てる
第4章 仮説を検証する
第5章 仮説思考力を高める
終章 本書のまとめ
あとがき
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『不動産経営の常識・裏ワザ・隠しワザ』

2006年04月02日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797334592
本日の一冊は、現在、不動産投資で年間家賃収入3千万円を稼ぎ出しているという不動産アドバイザーが、不動産投資の要諦と、不動産の有効活用について書いた一冊です。

不動産投資の本はほかにもたくさんありますが、本書の良いところは、不動産価値の本質と、それを見つける、あるいは高めるための方法について書かれていることです。

実際に購入する段になって気になる資金繰りの話や、資産価値を見極めるポイント、リフォームのコツ、売買のテクニック、税金の話など、じつにさまざまな内容が過不足なく、コンパクトにまとめられています。

不動産投資は、本当に儲かったかどうか、最後までわからないもの。

その点本書は、多くの不動産投資本で抜け落ちている「出口戦略」についても、きちんと書かれているので、良心的な一冊だと思います。

不動産投資に興味のある方、今ある不動産を有効活用したい方には、おすすめの一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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不動産は自分のアイデア次第です。リフォームして付加価値を付けたり、持っている資産をさらに有効活用することで収入を上げることができます

不動産の換金価値を相続税の評価額と比較したとき、地価が上がってきている都心部では評価額が小さくて換金価値が大きい

◆キャッシュフローを良くするためのポイント
1.売り上げを多くする
2.経費を抑える
3.所得税・法人税の納税額を抑える
4.減価償却費を多く取る
5.返済元金を少なくする

年収が高い人は、税金で持っていかれる額が多くなるのでよく注意しましょうということと、できれば法人を作ることをお勧めします

木造物件はキャッシュフローで見ると確かに得ですが、銀行の融資が受けづらい

物件の資産価値を見直す4つのポイントは「キャッシュフロー」「ROI」「担保価値」「立地」

アパートやマンションを建てるにしても、店舗や事務所用物件を建てるにしても、賃貸の需要があるかどうか、そのエリアでのマーケットを徹底的に調査することが大事

利害が対立するところには第三者を立てるのがベター

大きめの部屋は入居者が決まりやすく、入ったら長くて、入居者の入れ替わりによる家賃変動もないので、結果的にはトク

実際に見に来てくれた人にアピールできるように、「シャワートイレや洗面化粧台など、目立つために新品だとすぐに分かるものを新しくしておくというのも有効」

金利や人口減少など将来の状況がどう転んだとしても、「借り手が見つかりやすい場所で、借り手の見つかりやすい物件を建てたり、そのような物件を手に入れる」ことが大事
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『不動産経営の常識・裏ワザ・隠しワザ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797334592
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■目次■
はじめに
第1章 戦略作りが不動産経営の第一歩
第2章 キャッシュフローを理解して健全経営を!
第3章 銀行から賢くローンを借りる融資術
第4章 建築・土地活用で失敗しないための防衛策
第5章 入居率アップを狙うリフォーム・募集のコツ
第6章 物件購入、滞納、保険などリスク万全対策
第7章 消費税、固定資産税、相続税など節税大作戦
あとがき
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『藤巻健史の5年後にお金持ちになる「資産運用」入門』

2006年04月01日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/433497497X
本日の一冊は、かつてモルガン銀行時代、「伝説のディーラー」と呼ばれた、藤巻健史さんによる注目の新刊です。

内容は、2005年11月に品川女子学院で行われた授業がベースとなっており、それだけに講義形式で、わかりやすい解説がなされています。

学生向けに話したということもあり、著者の本を既に読んだ方にとっては、さほど目新しいところはありません。

ただ、「金利と国債の関係」「為替はどうやって決まるか」といった、経済の基本を学び直すのには、適した一冊です。

実際にマーケットで活躍していた著者が書いているだけに、教科書では得られない視点や、実践的なノウハウも満載。

具体的な銘柄こそ挙げないものの、どんな株を買うべきか、今後、為替はどう動くのか、土地を買う際は何を基準にするか、など、じつに参考になります。

今どきの学生はこんな授業も受けられるのだなあ、とちょっとうらやましくなりました。
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■ 本日の赤ペンチェック
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三木谷さんも村上さんも世の中がデフレからインフレに変わりつつあるということを見極めた点が成功した大きな理由

土地や株というのは、インフレになれば儲かる

経済の流れを見て、これからインフレになるのか? デフレになるのか? そういうことをきちんと見極められた人がお金持ちになっている

これからは資材が上がる可能性もあります。資材、H鋼とか、コンクリートとかが上がってきます。世界的に景気が良いからです

私は情報というのは、誰が発信したのかということをものすごく気
にしています

市場というのは、売りたい時に必ず売れるということがいちばん重要

インフレになると思えば、投資としては固定金利型よりも変動金利のほうがいいことはたしかです。だからといって、変動金利型債券だけで運用するのは問題です。株とか土地とか金とか、本当にインフレに強いものを個人資産の中に組み入れておかないと、自分の財産の実質的価値が減少してしまう

(為替は)長い目で見ると、国力だと私は思っています。強い国の通貨が強くなる、と。ところでいまは、日米金利差の開きがドル円相場を決める重要な要因だと思っています。日米金利差の開きは、いま非常に大きいのです。それが、私がしばらくドル高円安が進むと思っている理由です

情報が一般投資家のもとに、たとえばあなた方のところに来た頃には、もうプロはみんな知っている状態になっていると思ったほうがいい

お金を稼げる人と、稼げない人との違いというのは、こうした経済学、経済の仕組みをきちんと勉強しているか、していないかの違いです。経済のうねりについて、自分で判断ができるような努力をしているかどうかです
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『藤巻健史の5年後にお金持ちになる「資産運用」入門』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/433497497X
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■目次■
1 真のお金持ちになる人の長期的視点
2 次に来る「資産インフレ時代」とは
3 これからどんな金融商品を買うべきか
4 実際にポートフォリオを作ってみる グループAのポートフォリオ
5 お金を稼げる人の習慣
藤巻健史の思考、日々の行動がわかる「付録」
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