日銀総裁の「家計は値上げを容認している」との発言には驚いてしまった。
家計の主役は収入であり多くの勤労者家計では賃金がその根幹を成している。
その賃金はここ30年ほとんど上昇していないというのが一般的な論調であるにもかかわらずそれでも家計が値上げを容認しているとはどういうことなのか。
いかにも氏の物価2%上昇という悲願が感覚を狂わせてしまった発言のように思えてならない。
もしも賃上げが昨今の値上げ分を上回っていれば容認発言も是認されるであろうが現状はそれとは程遠い。
日銀総裁はその後「批判は甘受する」と反省しきりだがつい本心だけが迸り出てしまった。
「誤解を与える発言だった」とも釈明していたがあの程度の値上げなど大したことはないと考えているのではないか。
日銀の低金利政策は長引くが庶民は引き続き「容認できない値上げ」に忍耐を強いられそうだ。