社長の独り言

資産運用コンサルタントの社長日記です

日本の無駄な営業スタイル

2007-03-24 08:02:00 | 日常
日本独特の典型的な営業スタイルを紹介します。

ある会社に営業に行くことになりました。
メンバーは部長、課長、営業主任、営業担当2名
関連会社の部長、課長、営業主任、営業担当2名
総勢10名です。
訪問先の会社の入口前で待ち合わせます。
よく見かける光景です。

いざ、出陣とばかり隊列を組んで営業先に乗り込みます。
相手先は担当が3名です。
この時点で、営業側は人数で圧倒しています。
まず、名刺交換です。
10名対3名なので30回の名刺交換になります。
これだけで、相手先はウンザリです。

最初に、部長の退屈な世間話。
次に課長の愛想だけの話。
ようやく営業担当から説明が始まります。
しかし、この営業担当の説明も
一方的に、ただ売り込むだけの説明。
相手が退屈しようが、飽きていようが
お構いなしに説明を続けます。
営業する方も同席の9名は
何もすることがなく、ただ座っているだけです。
おまけに、いつもの話をじっと聞くだけなので、
眠気を我慢するのに必死です。
この場に13人いますが、1人だけが話しをしているだけで、
残り12名は、仮死状態です。

これは、まるで吉本新喜劇の1シーンのようです。
昔クレージーキャッツの映画でサラリーマンを風刺した
作品がありました。
つまり、50年近く日本の営業スタイルは変わっていないのです。
IT化、先進技術の日本は技術は進歩しても、
営業スタイルは全く進歩していません。

日本のすばらしいところは技術力、製品性能であり、
それで高度成長を成し遂げたのです。
営業力で高度成長した訳ではありません。
極端に言えば、営業マンは営業をしていたのではなく、
その製品の配送を担当していただけです。
現在の会社の営業マンも大差ありません。
自分の営業力ではなく会社のブランドで仕事をしているだけです。

つまり、今の日本経済、会社の営業力も
無駄ばかりで、改善するべき事が沢山あるということです。
こんな、無駄をしていても潰れずに
黒字を出せる会社が羨ましいです。