WTO

WTOの会議において、関税の引き下げについて
合意が取れない結果となった。これによる世界
経済への機会損失は1000億ドルになると予想さ
れます。

全くバカバカしいのは、この不合意の原因とな
ったのは、アメリカ、中国、インド3国のエゴ
だからです。お互いの利権に執着した為に、他
の多くの国に損失を与えたのです。今の世界に
おいて、最もやっかいなのがこの3つの国です。
アメリカはエネルギー問題でも問題国です。そ
れは、未だに石油消費量がダントツ1位であり、
かつ、消費量削減に一番疎い国だからです。今
の世界経済を混乱させている張本人です。今回
の問題も、アメリカは自国の輸出を増やしたい
だけで、関税引き下げを唱えていました。つま
り、WTOは世界経済を統制し、健全化させるとこ
ろであるにも関わらず、アメリカは自国だけの
利益を主張し続けたのです。インド、中国も立
場、主張こそ違いますが、やっていることはア
メリカと同じです。つまり、自国の利益だけし
か考えず、世界全体のことはお構いなしなので
す。

今やどの分野においても世界は一つに繋がって
います。その中で、発言力の大きな国こそ世界
全体の利益を優先して考えるべきです。そうで
なければ小国は完全に潰れてしまいます。本来
WTOは、小国を守るための国際機関であった筈
です。しかし今では大国の利権を主張する場所
に成り下がりました。こんな組織であるなら、
存在価値はありません。今回の会議結果を見れ
ば一目瞭然です。

銀行

銀行の役割とは何でしょうか？
今、景気が悪くなる中、多くの中小企業
が苦しんでいます。銀行が本来の役割を
果たすことが出来れば多くの中小企業は
救われるでしょう。しかし、残念ながら
そうではありません。

今、銀行が力を入れていることは投資信
託の販売です。簡単に多くの手数料収入
を得ることが出来ます。またリスクを伴
う融資より、よっぽど楽だからです。こ
んな状況では、救われるものも救われま
せん。投資信託を販売した銀行は、どう
かと言えば売った後は、どうでも良いの
です。その商品が元本割れしても、お構
いなしです。全く無責任、自分勝手な行
いです。現在日本で販売されている投資
信託は全部で約3000本です。その中で格
付け会社が投資適格と判断しているもの
は、何と1割しかありません。残り9割り
は、投資不適格ということなのです。し
かし、日本人は有名な銀行、証券会社、
保険会社が販売しているものは、勝手に
「大丈夫だ」と思い込んでいます。その
無知な消費者に付け込んで、儲けている
典型例が銀行です。

今こそ、金融機関は本来業務に立ち返り
機能するべきです。マーケットに「血」
となるお金を流通させることが必要だと
思います。行政が行うことは規制や監視
ではなく、経済を正常に活動させること
ではないでしょうか？その意味では行政
も含め、自分達の役割をしっかり果たす
ことに期待したいです。

原油価格

原油価格の高騰に歯止めがききません。
石油元売各社は再度、卸価格の値上げを
検討しているとのこと。これによりガソリン
価格も1リッター当り6～7円値上げになりそう
です。マイカーの減少により、ガソリンの需要
の落ち込みは相当なものです。これで一番被害
を受けるのはガソリンスタンドでしょう。薄利
多売の典型であるガソリンスタンド。販売量の
落ち込みは死活問題です。それに比べ石油元売
大手は違います。仕入れ値が上がれば、足卸
価格に転嫁できます。そこに権力者の横暴が
見えてきます。しわ寄せは末端に行けば良い
と考えているのでしょう。強いものは生き残り
弱いものは切り捨てられる社会の仕組みがある
のです。

問題は政府与党の無能さにあります。暫定税率
を復活した煽りで、ガソリン価格の便乗値上げ
は否めません。消費者無視、強いもの目線の政
治が行われているのです。洞爺湖サミットでも
原油価格の問題、地球温暖化の問題に明確な指
針はありませんでした。日本の主張としてのメ
ッセージが無かったものは残念です。他国はど
うであれ、日本として発信するべきは何か？答
えは明確です。それは、脱原油のメッセージで
す。代替エネルギーを全面的に取り入れること
です。日本にはもう原油は来ないといことを念
頭にし、新しいエネルギーを開発、採用するこ
とです。原油により潤っている中東諸国のバブ
ル景気を終焉させることです。あのドバイの狂
気のバブル景気を終焉させることです。原油と
いう資源だけで、オイルマネーが世界経済を狂
わせているのです。バカな奴等が金を持つこと
ほど怖いものはありません。今の原油価格の異
常な高騰もその一つです。

アメリカが明確に「脱原油」というメッセージ
を発すれば、原油価格は大暴落するでしょう。
しかし、そこには利権に絡んだ複雑なしがらみ
があるのです。利権に群がる権力者達。結局
辛い目に遭うのは弱者である国民なのです。
原油高騰で暴利をむさぼり、ほくそ笑んでいる
権力者達。そんな構図は何世紀も変わっていな
いのは悲しいことです。

プロフェッショナル

仕事のプロとは何か？
昨日の番組で、板金職人が取り上げられていました。
彼の仕事は新幹線の先頭部分の顔を作ることです。
最新技術の新幹線においても、人間の手を借りないと
出来ない部分がありました。それは先頭部分の流れる
様な流線型のところです。どんなに最新の機械加工
技術を駆使しても、微妙なラインが出来ないと言われて
います。その部分を支えているのが職人技でした。

彼の会社は地方の小さな工場です。しかし、そこには
大企業の技術者達が連日やってきます。無理難題の
駆け込み寺の様なものです。困った時にはここに来て
相談してゆくのです。彼のプロの流儀の一つには
「出来ないとは言わない」があります。職人として
のプライドです。もう一方断れば次の仕事が来ない
かもしれないという危機感です。そこに職人魂が湧
き出てくるのでしょう。

板金とは鉄板をハンマーで叩きながら形を創っていく
ことです。ハンマーの叩き方一回で失敗することも
あります。それを長年の経験と勘で寸分の違いもなく
リズミカルに叩いていきます。正に日本の技術を
支えている大切な仕事です。しかし問題があります。
それはその技術を伝えていく若い職人がいないという
ことです。地味で過酷な仕事ゆえ、若い人材不足という
問題があります。

今日本社会の大きな問題は、正に人材の問題です。
豊かな社会になったが故、この様な仕事に就く人が
いなくなってきています。技術立国を支えてきた職人
達の数が減ってきています。彼らの様な人材こそ
日本の宝であり、注目されるべきです。職人魂こそ
プロフェッナルにふさわしいものです。

星野ジャパン

北京オリンピック野球日本代表のメンバーが
発表されました。この発表で一番関心があった
ことは巨人の上原投手です。今シーズンは極度
の不振に陥り、メンバー入りに関心が集まって
いました。今日の発表のメンバーに入っていま
したが、大きく意見の分かれるところでしょう。

元々、野球というスポーツ自体の国際性は、他
の団体競技に比べると規模も歴史も浅いもので
す。極端な例で、サッカーに比べれば競技人口、
国の数では遥に少ないです。野球という競技も
アジアの一部、北米位しか盛んではありません。
日本でもオリンピックにプロ選手だけで出場す
るのは初めてのことです。つまり、何を言いた
いかというと、今回の選手選考（上原投手）に
ついてワールドスポーツと比較すると常識では
考えられないことでした。世界で戦う競技では、
試合は戦争と同じです。少しでもスキがあれば
戦いに敗れてしまいます。どんなに実績がある
有名選手でも、その時点で調子が悪ければメン
バー選考では落ちるのが常識です。フランスワ
ールドカップの日本代表で、当時最高選手とい
われた三浦カズがメンバー選考で落ちたことは
周知のことです。それは外国のチームでも全く
同じです。それは何故か？それは代表入りを目
指し必死に頑張る無名の選手が沢山いるからで
す。実績を挙げれば無名でも代表に入れるとい
う「歴史」がその競技にあるからです。

残念ながら日本野球にはその「歴史」がありま
せん。今回その歴史を創れる筈でしたが、残念
な結果になりました。オリンピックで上原投手
は活躍するかもしれません。しかし、問題なの
は頑張ったのに、メンバー入りを逃した若手選
手達の虚脱感です。そこには日本野球が抱える
ベースボールでは無く「野球」というものが見
えてきます。選ばれて困惑する選手、選ばれな
くやる気が無くなる選手、いずれにしても野球
界にはマイナスなことです。

大分教員汚職事件

大分県教育委員会の江藤容疑者による、教員
汚職事件が発覚しました。教員採用、昇格等
について金品のやり取りが行われていました。
人を教える立場にある教員の中で、このような
ことが行われていたことに怒りがこみ上げて
きます。今回の事件は長年行われてきた疑い
また、教育関係者の上層部も絡んでいる可能性
も出てきました。全く呆れた問題です。

全うに頑張っていた学生や臨時教員の怒りは
どれほどでしょうか？縁故、お金で採用が決
められる理不尽さ。大体お金で教頭や校長に
なろうと思うこと自体が教育者として失格で
す。そして、自分の子供までお金で教員にさ
せる事など、言語道断です。そんな校長や教
頭がいる学校の生徒や保護者が一番の被害者
です。結局被害者になるのは弱者になります。
そして、権力を持ち続けることは腐敗に繋がる
ということが、またまた実証されました。
権力の座に居座ることが、どんなにリスキー
なことか、最近の様々な事件で実証されてい
ます。

今回逮捕された江藤容疑者はトカゲの尻尾でし
ょう。手繰っていく先には大きな影が潜んでい
るようです。しかし、腐敗しきったこの体質、
大分県だけのものでしょうか？一つの事故の裏
には10の問題が隠されていると言われています。
この際、他府県についても徹底的に調査をして
欲しいと思います。今の社会では、弱者を守る
ことがナオザリにされているからです。

年金運用損 5.8兆円

厚生年金と国民年金の積立金の０７年度の運用損が
過去最悪の５．８兆円だったことが３日、明らかに
なった。運用利回りはマイナス６．４％で過去２番
目の低さ。米国の低所得者向け（サブプライム）住
宅ローン問題に端を発する世界的株安が、公的年金
の財政にまで波及した。

　積立金の運用を行う年金積立金管理運用独立行政
法人が４日にも公表する。公的年金の運用を巡って
は、経済財政諮問会議の民間議員や自民党のプロジ
ェクトチームが、民間の投資専門家を登用してより
高い収益を目指すことを提案している。だが、運用
成績の悪化を受け「より安全度の高い運用を」とい
う慎重論も出てきそうだ。

　積立金は０１年度から本格的な市場運用が始まり、
０７年度は積立金約１５０兆円のうち９１．３兆円
を運用した。リスクを下げるために分散投資してお
り、内訳は国内債券５６．９兆円、国内株式１３．
８兆円、外国債券９．７兆円、外国株式１０．９兆
円。株式市場でも市場平均並みの収益を目指す堅実
な運用を基本とする。

ということであるが、5.8兆円の運用損とは、全く
お粗末な話です。サブプライム問題という言い訳は
虚しく聞こえます。ならば、世界中の投資信託商品
で運用益が出ているものは一つも無いのか？という
ことになります。答えはNOです。しっかり運用益を
出しているものは沢山あります。つまり、運用方法
が甘いということです。記者会見している連中の
顔ぶれを見れば一目瞭然。彼らが金融のプロ集団
のメンバーに見えますか？はっきり言ってただの
役人しか見えません。この独立行政法人の従業員
80人中ファンドマネージャーが3人しかいないという
実態も理解出来ません。他の77人は何の為にいるのか？
こういう非常識さも、問題が起きないと発覚しない
のは、一体どういうことでしょう。ここにも税金の
無駄遣いが潜んでいたことになります。

所詮、役人仕事で済まされてはたまりません。この
運用損の責任の所在をはっきりさせることが必要です。
さもなければ、同じ過ちを繰り返すことになります。
過ちを犯しても、誰も責任を取らないこの国の行政
の腐敗。ここを改善無くして財政再建は有り得ません。
ましてや、国民の生活を守ることなど不可能でしょう。
政権政党の毅然たる舵取りに期待をしたいです。

インチキ大人

ワールドオーシャンファームの黒岩容疑者が
詐欺容疑で逮捕されました。相変わらず無く
ならないこの手の詐欺。架空の投資話で儲かる
との口車に乗る被害者。大昔の豊田商事事件
以降、この手の詐欺に引っ掛かる被害者が
後を絶たないのは何故でしょうか？どの事件
を観ても共通しているのは、多額の金を集め、
法外な配当をちらつかせていることです。

有名ホテルで講演を行い集客をする、有名
芸能人を広告塔として活用する、そんな手口
は全く共通しています。おかしいと思いなが
ら有名人や口車で騙されてしまうのは、騙す
ほうが上手なのか、それとも騙されるほうの
レベルが低いのか、良く分りません。それに
しても4万人から800億円もの資金を集めたこと
は驚きです。私なら黒岩氏の話を聞いても、
全く信じない自身があります。それは彼の
顔を見れば分ることです。あの顔、眼は全う
な人生を送ってきた人のものではありません。
私自信、多くの人に会ってきて分ることです。
つまり、人はそれまでの行いが顔・眼に顕れる
のです。いくら巧い話をしても騙されません。
「眼は口ほどにものを言う」という諺があります
が、正にその通りなのです。

私自信にも、そんな甘い言葉で近寄ってくる輩
が沢山います。彼等に共通していること、口が
巧い。自分を大きく見せようとすること。しかし
最後には全くの無責任な態度になることです。
人を裏切ることを何とも思わない人種なのです。
一番大切なものは「金」「自分」だけです。
最近そんな嫌な奴等が目につきます。全うな人
は何処にいるのか？と思ってしまいます。
そんなインチキ大人が多いのが、若者のやる気無さ
文化を創りだし手いるのかもしれません。