ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

インド人ビザ考

2007年07月12日 00時16分01秒 | 法・制度
私の事務所でもやっと社員の現地採用が決まった。現地採用と言っても、もちろんUAE人を雇うつもりはなくて、ドバイ人口の40%以上を占めると言われるインド人だ。ここまで来るには並々ならぬ苦労があったが、今はまだそれを語るには早すぎる。今日書くのはインド人のビザの話だ。

私自身のビザは、一旦入国してからとったのは前に書いた。この時も、手続きが思うように進まずイライラしたものだが、インド人のビザはさらにめんどうだ。私の時は、私の名前がトレード・ライセンスに書かれているという理由で、卒業証明書は米国ロースクールの卒業証書(Diplom)のコピーで済んだ。ところが、事務所で採用するインド人の場合は、デリーにあるUAE大使館の認証が必要だと言う。この手続きがややこしいらしく、1週間以上費やしてしまった。

そもそも、なにゆえビザに卒業証明書が必要なのか釈然としない。肩書きが一定以上の場合が必要という説明だが、大学を卒業していなければ管理職になれないという条件でもあるのだろうか。

確かに、そうすることで、日本では政治家や有名人に時々ある学歴詐称の問題は防げるかもしれない。ただ、これは会社の方でチェックすればいいことで、当局が心配するのは余計なお世話というものだ。

もっとも、こういう制度はUAE人が発明したとは思えないから、英国あたりでやっているのを単にまねているのかもしれない。

ビザの申請のために送らせたインド人のパスポートのコピーを見て驚いた。マレーシアやシンガポールのビザが貼ってある。今度、研修のために日本によぶのにもビザが必要になる。およそインド人が他国に入国するときは、いつもビザを申請することが必要なのだろう。私がインドに入国する時にもビザが必要だったが、おそらくは相互主義ということだろう。

当社の社員も最近は多国籍になっていて、中国人やバングラデシュ人などがドバイに出張しようとすると、ビザが必要になる。ビザなしでドバイに来れる欧米人や日本人の方がむしろ例外と考えた方がよいのかもしれない。


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