今回は、「染錦 四君子文 角徳利」の紹介です。
これは、平成4年に、東京・平和島の「全国古民具骨董まつり」会場で買ったものです。
当時は、骨董ブーム、古伊万里ブームだったように思います。会場内は人集りでいっぱいで、なかなか先に進めないほどでした。
この角徳利を売っていたお店にも黒山の人集りができていて(ちょっとオーバーか、、)、人を搔き分け搔き分けして、やっと見せてもらったような状態でした。そんな状態でしたから、それほど値切ることも出来ずに、なんとか手に入れることが出来たものです。
当時は、骨董ブーム、古伊万里ブームでしたから、それだけに、お店には良い物も多く展示されていましたが、値段も高かったように思います(~_~;) 私にとっては、そんな思い出の詰まった角徳利です。
立面1(四君子のうちの梅と竹を描いた面)
立面2(四君子のうちの蘭と菊を描いた面)
立面3
「梅と竹を描いた面」と「蘭と菊を描いた面」を交互に描いています。
立面4(立面3の反対面)
首部分
底面
ところで、角徳利というのは、製造上、ヒビが入ったり、ゆがんだりするので、なかなか作るのがむずかしいというようなことを聞いたような気がします。角徳利は、数が少ないように思うのですが、そんなことも原因しているのでしょうか?
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ: 高さ;22.5cm
なお、この角徳利につきましては、かつての拙ホームページの「古伊万里への誘い」の中でも既に紹介しておりますので、参考までに、次に、その紹介文を再度掲載いたします。
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<古伊万里への誘い>
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*古伊万里ギャラリー41 古伊万里様式染錦四君子文角徳利 (平成14年9月1日登載)
確かにインパクトがある。人を惹きつけるものがある。
単に、四君子の「蘭」と「菊」とを組み合わせた構図のものと、「梅」と「竹」とを組み合わせた構図のものとをそれぞれ二面描いただけの単純な(?)ものなのだが?
角徳利は時々みかけるが、大きさの点でなんか小さすぎて迫力がないとか、絵を描きすぎていてすっきりしないとか、余計な物を貼り付けたりしてあってごちゃごちゃしているとか、帯に短し襷に長しというのが多いようである。
そういう点では、この角徳利は、そのような欠点をクリアーしている稀な徳利といえようか?
それに、この角徳利、下の画像のようにして並べておけば、1年中置きっぱなしでも違和感がない。オールシーズンなのである。1年中1個で済むという経済性も備えているのだ。
古美術店の店主の話によれば、ロンドンのさるコレクターが手離したものであるとかの、さももっともらしい物語が付加されているが、「さもありなん」と思えるような物ではある。
我国に伝世していたとすれば、さぞや、花見の頃、「桜花爛漫」の下、元禄美人を囲んでの貴顕達の盃を満たしたであろうとの想像をたくましくさせる、インパクトの強い、代表的な、魅惑的な古伊万里の角徳利である。
江戸時代中期 高さ:22.5cm