今回は、「色絵 花文 うがい碗」の紹介です。
これは、平成3年に東京で買ったもので、私の古伊万里コレクションの中の自慢すべきもののうちの1点です(^-^*)
柿右衛門様式の物は、主としては西欧王侯貴族等向けに作られましたが、少量は国内の富裕層向けにも作られました。
これは「うがい碗」ですから、その、国内富裕層向けに作られた少量のもののうちの1点ということになります。ですので、国内でのその伝世品も少ないわけです。
立面
見込み面
見込み面の拡大(その1)
見込み面の拡大(その2)
小さな花が描いてあります。
裏面
生 産 地 : 肥前・有田
製作年代: 江戸時代中期
サ イ ズ : 口径;14.6cm 高さ;6.5cm 底径;4.9cm
なお、この「うがい碗」につきましては、かつての拙ホームページの「古伊万里への誘い」の中でも既に紹介しておりますが、その紹介文を、次に、参考までに掲載いたします。
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<古伊万里への誘い>
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*古伊万里ギャラリー75 柿右衛門様式色絵花文うがい碗 (平成16年3月1日登載)
これは、いわゆる「うがい碗(鉄漿(かね)碗)」である。
江戸時代、女子の既婚者は、毎朝髪を結う時に、鉄漿(お歯黒)で歯を黒く染めたが、お歯黒付けする時の口中の渋みと臭みを取るために使用したものである。
ただ、そんな実用品として作られた物にしては、このうがい碗は素晴らしい。
相当に裕福な家庭の親が、可愛い娘に嫁入り道具として持たせたのだろう。
いつの時代も、娘を思う親の気持は変わらない。
でも、自分でも年をとってくると、「せっかく持たせたこのうがい碗だが、いったい娘さんは何歳頃まで使ったのだろうか? こんな立派な物を持たせてはもったいないな~、、、」などと余計な心配までしてしまう。
まさか、娘さんが老いて歯がなくなってまでは使用しなかっただろうから、、、、、。
いけません。いけません。そんなことを考えてはいけません(><)
そんなことを考えるのは、しょせん貧乏人のヒガミにしかすぎません。
常にプラス思考でいきましょう! 大いなるロマンを求めて!!
江戸時代中期 口径:14.6cm 高さ:6.5cm