Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

令和3年3月の骨董市と古美術品交換会(その3)

2021年03月22日 18時49分16秒 | 骨董市など

 昨日、骨董市と古美術品交換会に行ってきわけですが、その際の古美術品交換会での戦利品の最後の3点目は次の物です。

 

<古美術品交換会での戦利品:その3>

 

染付 太湖石と花文 中皿

 

 これを最初に見たとき、ギョッしました(≧◇≦)

 真ん中の白抜きの文様が異様に感じられたからです(~_~;)

 それで、最初は、「何これ、白イルカ?」と思いました(~_~;)

 でも、「そんなわけないか!」と思い直し、冷静になって考えてみましたら、「これは、多分、太湖石を描いたのではないかな~」と思うようになりました。

 「太湖石」が長年にわたって描かれているうちに、だんだんと「太湖石」の本来の意味が忘れ去られ、何時の間にか、全く別物に置き換えられてしまったのではないかと思うんです。

 もっとも、それにしても、これはいったい何を描こうとしたのでしょうか、、、?

 

 

表面

 

 

裏面

 

 

側面

かなりの歪みが見られます

 

 

高台内の銘款

 

 ところで、この中皿には、高台内に、意味不明ですが、変わった銘款が描かれていますので、その銘款から、この中皿が作られた年代を調べてみようと思います。

 高台内の銘款をもとに、それが作られた年代を調べるには、このブログにも何度も登場していますが、「柴田コレクションⅣ」(佐賀県立九州陶磁文化館 1995年(平成7)発行)の巻末に掲載されている、鈴田由紀夫氏(現:佐賀県立九州陶磁文化館館長)の「17世紀末から19世紀中葉の銘款と見込み文様」という論文が役立ちます。

 それには、この中皿の高台内に描かれた銘款とよく似た銘款が載っています。

 

「柴田コレクションⅣ」の274ページから転載

 

 この中皿の銘款と「柴田コレクションⅣ」の274ページの銘款とを比較してみますと、描かれた文字のようなものは、それぞれの左右が逆になっていますが、非常に似ていることが分かります。このことからみて、おそらく、この中皿も、1760~1790年代に作られたものと考えられます。

 私も、これを落札する時点では、長年の経験と勘から、「江戸中期末から江戸後期始め」にかけて作られたものであろうと思いましたので、私の経験と勘とも一致したわけです(^-^*)

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代中期~後期(1760~1790年代)

サ イ  ズ: 口径;20.7cm 高さ;3.2~3.9cm(歪みがあるため) 底径;11.5cm


令和3年3月の骨董市と古美術品交換会(その2)

2021年03月22日 16時16分16秒 | 骨董市など

 昨日、骨董市と古美術品交換会に行ってきましたが、その際、古美術品交換会で落札して連れ帰った2点目のものは、次のとおりです。

 

<古美術品交換会での戦利品:その2>

染付 総蛸唐草文蓋付飯茶碗(5客組)

 私は、これまで、「蛸唐草」を嫌いだったわけではではないのですが、「蛸唐草」を敬遠し、「蛸唐草」からは故意に遠ざかっていました。

 と言いますのは、「蛸唐草」は人気が先行し、実力以上に値上がりしてしまい、買うのがバカバカしく思えていたからです。もっとも、気に入った場合は、少しは買ってはいましたが。

 ところが、最近では、「蛸唐草」の人気が落ち、実力どおりの値段となってきましたので、それほど敬遠することもなくなり、買うことが多くなってきました。

 これなども、その例の一つですね。以前は、かなり高かったものです。

 

立面

 

 

本体の見込み面

 

 

本体の裏面

 

 

蓋の裏面

 

 

蓋の表面

 

 

生 産 地 :  肥前・有田

製作年代:  江戸時代後期

サ イ ズ : (個体差があります)

       蓋口径;9.5cm 本体口径;10.3cm 高さ(蓋共);7.2cm 底径;3.8cm


令和3年3月の骨董市と古美術品交換会(その1)

2021年03月22日 12時39分16秒 | 骨董市など

 昨日は、私にとって、月に一度の骨董市と古美術品交換会の日でした(^-^*)

 しかし、残念ながら、朝から雨でした(><)

 それでも、先ずは、家の近くの骨董市へ Go!

 雨ではあっても、もうすっかり春めいてきていて、会場周辺ではウグイスも鳴いています(^_^)

 しかし、雨にもかかわらず、テントを張って頑張って出店している業者さんをチラホラとは見かけましたが、来店者も少なく、盛り上がりません(><)

 私のお目当ての古伊万里も見当たりませんので、早々にそこは退散し、次なる古美術品交換会会場へと急ぎます。

 古美術品交換会も、雨のためか、会員の出席は少なく、盛り上がりませんでしたが、それでも、是非にも欲しいというほどのものではありませんでしたが、まぁまぁな古伊万里が登場してきましたので、3点ほど落札して連れ帰りました。

 その戦利品については、3回に分けて紹介したいと思います。

 

<古美術品交換会での戦利品:その1>

 

色絵 白粉解(おしろいとき)三段重

 

正面(仮定)

 

 

正面から右に90度回転させた面

 

 

 

三段重を開いたところ

 

 

三段重を開き、それぞれを裏返したところ

左端:底部分   右端:蓋部分

 

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代後期 (1780~1820年代)

サ イ ズ : 蓋径;6.7cm   胴径;7.7cm   高さ;9.9cm   底径;4.5cm