Dr.K の日記

日々の出来事を中心に、時々、好きな古伊万里について語ります。

鉢物の移動

2023年04月20日 16時52分04秒 | その他の日記

 今日は、恒例の鉢物の移動を行いました。

 毎年、11月上旬に庭に置いてある鉢物のうちの寒さに弱い鉢物を2階の温かい部屋に避難させ、その翌年の4月中旬にはまた2階の部屋から庭に戻してやっています。

 ここのところ随分と暖かくなってきましたので、もう遅霜の心配もないだろうと思い、本日、2階の部屋から庭に戻す作業を実施したわけです。

 ところで、今日、2階から庭に運び降ろした鉢は、大小合わせて33鉢でした。

 高齢となり、庭から2階に運び上げたり、2階から庭に運び降ろしたりする作業がだんだんと厳しく感じるようになってきていますので、今のように、いちいち、鉢を抱えて階段の上がり降りをするのでなく、何か、もっと楽な方法を考えねばとは思うのですが、なかなか名案も浮かばないものですから、今日も、旧態依然としての人海戦術で行いました(~_~;)

 でも、名案を考えたり、そのための新たな段取り作業の準備をしているうちに、33鉢程度の数の移動ならば、人海戦術でも終了してしまうようです。それに、33鉢程度の数の鉢を抱えての階段の上がり降りは、適度な運動にもなるようですから、、、。

 まっ、移動の方法はともあれ、元気でいるうちは、なんとか、鉢物の移動作業は続けていこうと思います。

 今年もなんとか、無事終了というところです(^-^*)


染付 牡丹唐草文 小皿

2023年04月19日 15時27分02秒 | 古伊万里

 今回は、「染付 牡丹唐草文 小皿」の紹介です。

 これは、3日前の4月16日(日)に、骨董市で買ってきたものです。

 なお、この小皿は、売っていたときは、汚れが酷く、真っ二つに割れていたのですが、買ってきたから、漂白剤の中に漬けて綺麗にし、割れ部分を接着剤で接合したものです。

 

表面(接着剤での接着後)

全体的にかなり歪んでいます。

 

 

側面(接着剤での接着後)

かなりの歪みがみられます。

 

 

裏面(接着剤での接着後)

 

 

 この小皿は、骨董市では、次のような状態で売られていました。まるで、二つの陶片が売られているような状態ですよね(~_~;)

 

左:陶片A   右:陶片B

 

 

陶片Aの表面

 

 

陶片Aを断面が見えるように立てたところ

 

 

陶片Aの断面の拡大

素地に不純物が入っていることがわかります。

不純物が入った所は強度が弱いためか、衝撃を受けた時に

そこを中心に割れたことが分かります。

 

 

陶片Aの裏面

 

 

陶片Bの表面

 

 

陶片Bの断面の拡大

素地に不純物が入っていることがわかります。

不純物が入った所は強度が弱いためか、衝撃を受けた時に

そこを中心に割れたことが分かります。

 

 

陶片Bの裏面

 

 

陶片Bの表面の上方部分の拡大

陶片Bには、他にも、以前に割れた部分を補修した跡がみられます。

 

 

陶片Bの裏面の上方部分の拡大

陶片Bには、他にも、以前に割れた部分を補修した跡がみられます。

 

 陶片Bの上方部分に、既に補修されている痕跡があることから考えて、この小皿は、以前、真っ二つに割れ、そこを焼継ぎで補修したのか、接着剤を使用して補修したのかは分かりませんが、その真っ二つに割れた所を補修したようです。

 その後、その補修箇所の一部を残して、再度、真っ二つに割れてしまったわけですね。でも、捨てるにしのびなく、骨董市で売られることになったのでしょう。

 しかしね~、骨董市で売るにしても、もう少し大切に扱って売るべきでしょうよね。これでは、まるで、陶片扱いで売っているんですものね。この小皿に失礼ですよね。

 ところが、値段だけは立派で、2,000円の値札が付いていたんです。

 それで、私としては、「これじゃ、まるで、陶片でしょうよ。半値にして!」と店主に申し出たわけです。それに対して、店主は私の申し出をこころよく受け入れてくれたものですから、結局は1,000円で購入できました(^_^)

 そんなことがあったものですから、店主としても、この小皿に悪いことをしたと思ったのでしょう。私にこの小皿を渡す際、2個の陶片をセロテープで張り合わせ、一応皿の形にし、新聞紙に包んで渡してくれました(^-^*)

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代中期

サ イ ズ : 口径14.3~14.6cm(歪みがあるため)  高さ2.8~3.0cm(歪みがあるため)

        底径9.1cm


天命

2023年04月18日 12時48分08秒 | 読書

 「天命」(岩井三四二著 光文社 2019年1月30日初版1刷発行)を読みました。

 

 

 これは、安芸国北部の高田郡の吉田の地のたった300貫文の小領主から身を起こし、中国地方の安芸、周防、長門、石見、出雲、備後、備中、美作、伯耆、隠岐の10カ国を領する大大名までにのしあがっていった毛利元就の一代記でした。

 元就は、毛利本家の家督を相続した後は、自分に従わない有力家臣団を粛清し、実の弟さえも殺害して毛利家の体制を固め、権謀術数を駆使して周辺の国人・領主を切り従えていきます。

 そうして、安芸国内の国人・領主の多くを従えるまでに成長しますが、しかし、それは、基本的に、あくまでも国人・領主間の間での同盟の盟主にすぎず、主従の関係にはないことを実感していきます。

 そうしたなか、大名の大内氏から、大名の尼子氏討伐に参陣するように命じられて参陣しますが、負け戦となり、九死に一生を得、ほうほうの体で自国に辿り着きます。

 そして、その際、このまま、何時までも大名の手先となって働いていたのでは先が見えないことを悟ります。今後は、自分の好きなようにやっていこう、そうすれば、或いは自分も大名になれるかもしれない、それが自分に与えられた「天命」かもしれないと思うようになります。

 それからは、権謀術数にも磨きがかかり、やがては、中国地方10カ国を領する大大名にまでなるわけですね。

 また、その勢いを駆って、四国地方や九州にまで勢力を伸ばしていきましたが、そちらについては押し返され、結局は実現しないうちに75歳の生涯を終えることになりました。

 なお、元就は、早くから、自分は隠居したいと嫡男の隆元に告げるわけですが、隆元は、元就があまりにも偉大すぎるため、自分としてはとても直ぐには元就のあとは継げない、もう少し隠居を遅らせて欲しいと、元就の隠居に反対します。そして、そうこうするうちに、隆元は、急死してしまいます。死因は毒殺ではないかと言われているようです。

 元就はがっかりするわけですが、幸い、隆元には嫡男の輝元がいましたので、それに期待をかけます。

 輝元が15歳になったとき、元就は、孫の輝元に隠居したいと言い出しましたが、輝元から、「父は四十になるまで万事じいさまにまかせていたのに、そのじいさまが、いまようよう十五になった自分を見捨てて隠居なさるとは、言うべき言葉も見当たりませぬ」(P.433)と反発され、これまた、隠居を断念せざるをえませんでした。

 そんなこともあり、結局は隠居できず、75歳で死を迎えることになるわけですが、毛利家のこれ以上の発展はないと悟ったのか、元就は、多くの子や孫に見守られながら、次のような言葉を残して静かに息を引き取ったということです。

「よいか。申し残しておく。今後、毛利の家は天下を望んではならぬ。背伸びをすれば、領国が足許から崩れてゆくぞ。いまのように、一家で十カ国も持っていることさえ望外なことなのじゃ。欲張ってはならぬ。家を保つことに専念せよ。わかったな」(P.466)


染付 山水文 輪花形小皿

2023年04月17日 15時05分43秒 | 古伊万里

 今回は、「染付 山水文 輪花形小皿」の紹介です。

 これは、昨日の骨董市で買ってきたものです。

 

表面

 

 

側面

 

 

裏面

上の写真の口縁の時計の針の11時の方角に細いニュー(長さ1cmほど)

が1本あります。

 

 

  この皿には、表面に「小キズあり」と表示してありましたが、老眼の私には、何処に「小キズ」があるのかよく分かりませんでしたので、店主に、「何処に小キズがあるのですか?」と尋ねましたら、「ここです。細いニューです」と教えてくれました。

 言われて良く見れば、確かに、口縁の1箇所に長さ1cmほどの細いニューがあることがわかりました。

 これは、言われてから、よ~く観察して見ないと分からないほどでした。「無疵、完品」と言われてもわからないほどですね。良心的な業者さんです(^-^*)

 その後、自宅に戻り、漂白剤の中に一昼夜浸けておきましたら、ニューの汚れは更に薄くなり、「確か、この辺にニューがあったはずだけれどな~」と思ってよくよく見ないとニューの存在がわからないほどになりました(^-^*)

 

生 産 地 : 肥前・有田

製作年代: 江戸時代中期

サ イ ズ : 口径16.5cm 高さ2.9cm 底径9.9cm

 

注 記 : 過去にも、これに類した「染付 山水文 輪花形小皿」を2点紹介していますので(2021年2月21日付け)、ご参照いただければ幸いです。


骨董市と古美術品交換会

2023年04月16日 17時17分26秒 | 骨董市など

 今日は、私にとって、月に一度の骨董市と古美術品交換会の日でした。

 毎月、この日を楽しみにしておりますので、今日のお天気が心配でしたが、昨夜の天気予報によりますと、まずまずのお天気になるとのことでした。

 朝起きてみましたら、曇りで、時折、霧雨のようなものが降る程度でした。それに、天気予報によりますと、だんだんと回復してくるということですので、元気に出発しました(^-^*)

 先ずは、何時ものように、我が家の近くの骨董市会場に向けて出発です!

 骨董市会場はというと、案の定というか、やはりというか、お天気がスッキリしませんから、出店業者は少なめで、骨董市会場の1/3程は空いていました。

 でも、骨董市での買い物というものは、出店業者が多ければ多く買えるというものでもありませんから、それほど気にせずに見て回ります。

 しかし、結局は、私の欲しいような古伊万里には遭遇することがありませんでしたので、骨董市会場は切り上げることとし、次なる古美術品交換会会場へと急ぎます。

 ところが、ところがです。古美術品交換会会場は閉まっているではないですか(><)

 もう、20年以上も通っているのに、このようなことは初めてのことです(><)

 多分、今月の開催日が変更になったのかもしれません。うっかりして、今年度の開催予定日一覧表のようなものを入手しなかったものですから、勝手に、例年通りの日程で行われるものと思い込んで行ったのが間違いでした(><)

 来月からの開催日を確認して出かけることにします。

 それはともかく、せっかく、楽しみにしていた骨董市と古美術品交換会に出向いてきたのに、何の戦果も無くては残念です(><)

 そのまま、真っ直ぐに自宅に戻ってしまっては、何か消化不良です(~_~;) 不満が心に残り、精神衛生上良くありません(><)

 それで、また骨董市会場に引き返し、再度、良く探し出し、気に入った物があったら買ってくることを決意しました(笑)。

 そんなことで、今度は、「何が何でも何か買うぞ!」との意気込みで探したからでしょうか、2点ほど気に入った物が見つかりましたので、買って帰りました(^-^*)

 1点は、「伊万里 染付 山水文 輪花形小皿」(江戸時代中期)(口縁に細いニューが1本あり)です。

 もう1点は、「伊万里 染付 花唐草文 小皿」(江戸時代中期)(焼き継ぎ補修した大傷の他にも更に大傷あり)です。

 上の2点につきましては、漂白剤に浸して綺麗にしたり、接着剤で補修したりした後、近日中に紹介いたします。