この週末にフジテレビで放送された27時間テレビ、さんまは最後まで元気に
喋って、無事に総合司会の大役を果たしたみたいだ。
53歳の年齢にも拘わらず、よくもまぁ~あんなにハードな仕事が出来たものだと、
私は改めて感心した。
ただ、この長時間番組全体の私の感想としては、少し物足らなさを感じた。
それは大きく分けると2点に集約されたかなぁ。
1つは、あの一世を風靡した“オレ達ひょうきん族”への回帰色がちょっと
強すぎたのではないかなと。
さんま・たけし・紳助という現在のお笑い界の大御所を産み出したといえる
“オレ達ひょうきん族”がフジテレビにとっても大いに誇れる“笑い”の原点だ
という自負も解らないでもないが。
さんま・たけし・紳助らの大御所と、今のお笑い界で活躍する若手芸人をあれだけ
大集結させての27時間という番組。 確かにさんま個人の芸に由来する笑いには感服さえしたが。
“懺悔”の水掛けも懐かしかったが、所詮20年前に一世を風靡したものである。
20年前の私の若い頃、ちょうど会社の寮の風呂場でこの懺悔の水掛を真似て、後輩たちを水浸しにさせた思い出もあるが。 若さゆえの”無茶”とその当時の流行に
便乗した”ノリ”でやってしまったのだが、当時はこの悪ノリも皆で楽しんで”馬鹿を”
してたで笑い飛ばして済んでいたものだった。 (苦笑)
しかし、20年後の今の時代だったら、笑い飛ばすだけでは済まない時代に
なったかなぁ~と。
まぁ、この懺悔の水掛けより、私の心を曇らせたのは、さんまの車と、岡村の車に
たけしが20年前と同様に、ペンキを塗りたくったり、動かして凹ませたりしてしまう
シーン。 今の時代だと”笑いの世界”の事と済ますわけにはいかないくらい
日常でもありうることで、テレビを見ていても快く笑うことは出来なかった。
20年前は”笑い”に出来たことも、今では時代が違うのかな~と。
もう一つの点は、あれだけ今のお笑いの世界で活躍している若手がいっぱい
出演しているのだが、さんま・たけしの前では萎縮している感じが強すぎた。
20年前には、さんま・たけしもお笑いの若手だったが、萎縮するというより
新たな笑いに挑戦していた感じがあった。 少しは従来の”お笑いの世界”
から見れば、”異端”と思われるような方向にも果敢に踏み出していた感じがする。
先輩を見習って芸を盗もうとする素直さももちろん大事だが、
自分らしく自分の個性を徹底的に追求していく頑固さ、斬新性が
大御所の前では全く見受けられなかったのが、私としてはちょっと寂しい感じが。
昨日の時点ではこのように感じたのだが、あと10年もすれば
あの若手の中から大御所的存在になる芸人が出てくるのだろうなぁ~
果たして誰だろうか?