小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
(リンクはご自由にどうぞ。ただし転載はご遠慮ください。)

見せられない心の傷

2005年07月20日 11時20分15秒 | 新潟県中越大震災・地震
震災やブログを通して知り合った方からよくメールをいただきます。
最近とても気になることが。
見た目とても元気そうで明るい方が非常に弱っているということ。
それもひとりやふたりではないということです。

先日は「一度は自殺を考えました」ということを書いておられた方がいて
そのメールを読んだ途端涙が止まらなくなりました。
もともと心の病気があったわけではなく、明らかに震災によるものでした。
その方はご自分でカウンセラーを見つけられ心も回復してこられたとのこと。
本当によかった!

先日会った友達は「ネット仲間に地震のことを茶化された」とひどく傷ついており、モヤモヤしたのでついママさんにメールした、といってきました。
「いつまで地震地震と騒いでるの?」と冷ややかな目で見られる、と。
遠くの人には「地震で大変なのは山古志だけで小千谷なんてとっくに復興したんでしょ?」と思われていて、それを理解してもらえないのがもどかしい、と。
気持ちを立て直すのにもかなり時間がかかったし、一度浮上してもまた急降下したり、そういうことの繰り返しだったよね。
私もそうだった。

昨日会った源さんは春がきてから突然吐血をしたとおっしゃってました。
ふたつの病院で精密検査を受けたけれど異常はないといわれたとのこと。
ストレスだったのでしょうか。
雪はたいしたことなかったけど地震はまいったよな、と。
源さんは私に対して「おめ~さん、どこ?小千谷?」と確認したあと機関銃のようにしゃべって笑っていたけれど、友達でも親戚でもなんでもない「同じ小千谷市民」だからこそ話しやすいみたいなのもあるのかもしれないな、なんて感じました。

「こんなふうに昼間は明るいし笑ってられるんだけどなー、夜になるとなんだら穏やかじゃなくて。」と。
それはほかでも聞いたことがあります。
暗くなってひとりきりになるとつまらないことを考えてしまうんだ、と。

この町でも隣の町でも首をつっただの車の中で心中しようとしただのという話がチラホラきかれるようになりました。
これから増えます。間違いなく。
特に精力的に頑張ってきた人がガクンとくる傾向にあるらしいです。

笑顔を分け合いたい、悲しみをいっしょに乗り切りたい、折角の出逢いを一生の宝にしたい
そんな思いでいっぱいです。