花と徒然なるままに

四季の移り変わりは植物が一番感じさせてくれます、
少しでもそれに触れられたらと思っています。

夏の木の花、クサギの花咲き方(雄性先熟)ノウゼンカズラ、アベリア等他。

2022-08-11 | 花木の写真
今日は、八王子の最高気温34℃で連日の猛暑日より僅かに低く、かつ風が
強く吹いていたので夕方からはエアコンのお世話にならなくても良かったです。
今回は夏の花木からです。

クサギ(臭木)
クマツヅラ(シソ)科クサギ属、落葉低木、花期:8月~9月、
枝や葉をもむと特異な臭いがある事からこの名がある。
この葉の臭いは虫たちの食欲を無くすためだとか。
集散花序に先が5裂した白花が咲く。
花は、雌雄同株で雌雄同花の両性花ですが自家受粉しない構造になっている ので、
チョウなどの手助けにより受粉が行われる。
花には、雄性期と雌性期があり、雄性期の方が早く熟し
成熟するタイミングをずらして、同じ遺伝子同志での繁殖を避ける工夫をしている。  
果実は核果。直径6〜7mmの球形。10〜11月に熟すと光沢のある藍色になる。
 
家の裏のクサギは未だ咲き始めた所です。
近所のクサギの花から

▼雄性期 1本長い花柱はそっぽを向き、4本のオシベが元気に伸びています。
雄しべの葯に花粉を付けるも、雌しべはおよびでない状態です。

▼雌性期 1本の長い花柱とが、雄しべは、屈曲したものやだらりと垂れ下がっている。

厳密には、自家受粉はしないが、同じ株の違う花との異花受粉も可能だと思うので、
その場合には下に記した、他家受粉とはやや異なるかもと思います、

他家受粉の利点と欠点(他家受粉とは異なる株の花粉を受粉すること)
・自分とは異なる種の花粉をもらうことで 遺伝子の組み合わせが多様化され 、
 個体ごとの種の適応力が高まり近交弱勢を妨げます 
・実の付きが確実ではない可能性がある 、花の落下や時期のずれにより
 個体ごとのタイミングで実になる可能性が低い。 

遺伝的多様性を維持することで、新しい環境でも生き残りやすく、子孫の残しやすくなる。
遺伝子が近いもの同士が交配することで、隠れた害な遺伝子が広がり、生存率の低下を招く。
クサギ以外にも色々なパターンがあります、いろいろと考えられ奥が深いです。
 
あとは近くで木に咲いていた花を少しばかりです。
ノウゼンカズラ(凌霄花)
ノウセンカズラ科ノウゼンカズラ属、落葉性つる植物、中国原産、花期:7月~8月、
夏の暑い間中、橙色或いは赤い色の大きな美しい花を咲かせる。
和名は、漢名の「凌霄(りょうしょう)」という名前が「ノウセウ」となまり、
その後ノウゼンになったといわれています。

アベリア(ハナゾノツクバネウツギ )
スイカズラ科ツクバネウツギ属、中国原産、花期:6月~10月、
アベリアはイカズラ科ツクバネウツギ属に属する植物の総称で、アベリア・シネンシスと
アベリア・ユニフロラを交配して作った園芸品種でアベリアとして流通している
花期が長く、次から次へと咲くのが魅力です。

アベリア・エドワードゴーチャーと呼ばれる品種?

ノリウツギ(糊空木)
アジサイ科アジサイ属、落葉低木、花期:7月~9月、
アジサイの仲間ですが、円錐形の花序(花房)をもつため開花時の趣は
一般のアジサイと少し異なります。
開花期もアジサイより遅く、花の少ない夏にはありがたい樹種です。


スイカズラ(吸い葛)  別名:ニンドウ(忍冬)、キンギンカ(金銀花)、 ハニーサックル
スイカズラ科スイカズラ属 半常緑つる性低木 花期:5月~7月
白から黄色へと花色を変化させるスイカズラ。 花の甘い蜜を吸っていたことにちなんで「吸葛」という 。
上下に分かれた花びらの形が独特です。

ネムノキ(合歓木)
マメ科ネムノキ属、落葉高木、日本、朝鮮、中国原産、花期:6月~8月、
淡紅色の糸のような部分は、花びらでなく、長く伸びた雄しべです。
雰囲気の良い花ですが、葉はオジギソウの葉に似ていますが、触っても萎まず、
夜になるとゆっくりと眠る様に閉じることから名付けられたようです。
7月中旬撮影のボツ写真から急遽雄性先熟の花なので取り敢えずのアップです。
花の終わり頃なので、雄しべは既に役目を終えて垂れ下がっています。

一般に虫媒花で多く見られる。垂直的な花序を持つ植物では、花序の下方の花が先に咲くので、
花序全体が開花している時は、下の花が雌性期・上の花が雄性期になる。

雄性先熟の植物例:
アキノタムラソウ、クサギ、ボタンクサギ、ゲンノショウコ、ヒメフウロ、ネムノキ等
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