大助の駆けある記

日本共産党・木佐木大助の山口県議会通信

9月県議会報告Ⅷ

2016年11月21日 | 記事
■一般質問⑥岩国基地問題(2)艦載機移駐問題
 艦載機移駐問題について伺う。
今月初旬、空母ロナルド・レーガンが入港中の神奈川県に視察に行ってきた。
 監視活動を行っておられる方の話では、終戦記念日の8月15日は、朝7時50分から夜21時まで艦載機40機による爆音が続いたそうだ。お盆の休日の間、また下旬にかけても同様で、子どもたちは恐怖におびえ、睡眠も妨害され、会話もできない耐え難い爆音に、周辺自治体や住民から苦情や強い抗議の声が殺到していた。
 厚木基地周辺の状況を見聞きするたびに思うのだが、県は、これだけの騒音被害をもたらしている艦載機が岩国基地に移駐しても、「生活環境への影響は軽微」という国の説明に疑問をもたれないのか。改めてお尋ねする。… ⑤

▼爆音被害の拡大再生産…CQを認めるな
 次に、空母艦載機部隊の着艦資格取得訓練について伺う。
 CQといわれるこの訓練は、空母甲板に着艦する訓練で、艦載機パイロットの空母への着艦能力を維持させるため、陸上での模擬着艦訓練(FCLP)をパスして十日以内の実施が義務付けられているものだ。
 CQでは、艦載機が深夜、空母と拠点基地との間を頻繁に往復するため、深夜から早朝にかけてもすさまじい騒音をまき散らし、基地周辺住民から苦情が殺到している。
 新聞報道によると、在日米海軍司令部は声明で「移駐後の厚木基地では固定翼艦載機を日常的または定期的に運用する方針や計画はない」とし、CQなど定期的な訓練は厚木を拠点に行わない考えを示唆した。
 今月初め、艦載機の岩国移駐に向けた空域調整を行っていた国交省は今年十一月から、「山陰沖と四国沖の2カ所に艦載機の訓練が可能な空域を設ける」ことを明らかにしており、この空域がCQの訓練に使われる可能性が浮上している。
 岩国基地を拠点にCQが実施されれば、基地と訓練空域との往復で、岩国周辺のみならず、飛行経路にあたる広範な地域に重大な騒音被害をもたらすことになる。
 岩国基地を拠点としたCQ実施の可能性について、直ちに国に問い合わせると同時に、CQは、山口県が中止を求めている「住民に不安や危険を及ぼす訓練」と位置づけ、「容認できないという態度」を明らかにすべきと考えるが、見解を求める。…⑥

□基地問題に対する屋敷総務部理事の答弁要旨
 ①AV-8Bハリアーの墜落事故について… 今月22日に墜落した事故機は、国及び米側の回答によると、「沖縄の第3 1海兵遠征部隊の指揮下にあるものの、岩国基地の配備機であり、その部隊名は海兵第5 4 2 攻撃中隊である。墜落原因については、米側が調査中である」とされている。 また、同機の墜落事故の件数は、平成元年に岩国基地に配備された後、今回の事故を含め5 件発生しており、墜落場所は、岩国基地近郊が1 件、沖縄県周辺が4件である。

 ② F-35Bの配備問題について…  地方公共団体である県としては、基地の軍事的な機能を判断する立場にはない。

 ③安全性について… 機体等の安全性やお示しのF-35Aの事故の再発防止策など、回答が不十分なものについて、現在、国に補足説明を求めており、昨日の岩国市議会での説明も含め、精査しているところだ。

 ④環境レビューについて…  現在、米国が環境レビューを実施していない理由について、再度国に説明を求めており、回答を踏まえ、適切に対応していく。

 ⑤…県としては、平成18年に米軍再編案が提示された段階で、厚木基地における現実の飛行実態を踏まえて算定された航空機騒音予測結果を踏まえ、「沖合移設後に再編案が実施された場合には、騒音や安全性等の面で、基地周辺住民の生活環境は、全体として現状より悪化するとは言えない」と整理しており、この予測は、移駐以前の段階のものとしては妥当であると認識している。

 ⑥…CQ実施の可能性について、国に照会したところ、「移駐後のC Qの詳細については、現在、米側において検討中であると承知しており、現時点で確たることを申し上げることは困難である」との回答であり、引き続き情報収集に努め、適切に対応していく。
 いずれにしても、県としては、どのような名称、形態であれ、岩国日米協議会の確認事項が遵守されない訓練や、住民に不安や危険を及ぼすような訓練は、あってはならないと考えており、渉外知事会などを通じ、引き続き、国に強く要望してまいる。

■欠陥機・F35Bの配備を許すな…岩国市民集会
 1 1 月2 0 日、岩国市役所前広場で、F 3 5 B配備反対市民集会( 岡村寛実行委員長)が、県内外から8 0 0 人を集めて開催されました。
 社民・民進・共産党など各政党からも連帯挨拶。日本共産党は大平衆院議員が国会論戦の状況も含めて訴えました。
 またこの集会に対して、先の参院選で大奮闘された纐纈厚(元山大副学長)さんからも、熱い連帯メッセージが寄せられました。
 この集会には、社民党の佐々木・中嶋、民進・戸倉、草の根・井原、共産党の木佐木・河合の6 県議も参加。
 前代未聞の右往左往… 「容認受け入れ」表明の2 時間後には、「受け入れは一旦留保する」などという山口県と岩国市の混迷ぶり。
 「基地との共存」は「戦争との共存」であり、絶対に許すわけにはいきません。