柚木麻子「BUTTER」
図書館で順番を、待って待ってやっと読めた一冊。
婚活連続殺人事件の木嶋佳苗をモデルに、その犯人を取材し続ける女性記者を主人公にした小説。
犯人の食への拘りに関心を見せたことからだんだん犯人の術中にはまり込み周囲との人間関係も微妙に変化して行く。
が、犯人の出身地新潟へ、親友と取材旅行に行ったあたりから、逆に犯人の気持ちを翻弄さるやうに。
その後もどんでん返し等ありながらも、犯人との接触を通し主人公もさまざまなトラウマや自分の内面と向き合い乗り越えて行く。
その変化の過程に料理があり、その描写が具体的ですごい。
新潟の食を絶賛してくれてありがたいなぁ。
また、ハッとする言葉もたくさん散りばめられていた。
以下文中でハッとした部分の抜き書き。
なんだかねぇ、あなたと向き合っていると、心が砂漠みたいになるのよ。投げ出すみたいに生きている人を見ると、こっちが責められている気がして疲れちゃうのよねぇ。
甘えなかったけど、それは同時に周囲の甘えを封じることでもあったと思う。
自分を粗末にすることは、誰かに怒りをぶつけていることだと思うから。
満足度90
図書館で順番を、待って待ってやっと読めた一冊。
婚活連続殺人事件の木嶋佳苗をモデルに、その犯人を取材し続ける女性記者を主人公にした小説。
犯人の食への拘りに関心を見せたことからだんだん犯人の術中にはまり込み周囲との人間関係も微妙に変化して行く。
が、犯人の出身地新潟へ、親友と取材旅行に行ったあたりから、逆に犯人の気持ちを翻弄さるやうに。
その後もどんでん返し等ありながらも、犯人との接触を通し主人公もさまざまなトラウマや自分の内面と向き合い乗り越えて行く。
その変化の過程に料理があり、その描写が具体的ですごい。
新潟の食を絶賛してくれてありがたいなぁ。
また、ハッとする言葉もたくさん散りばめられていた。
以下文中でハッとした部分の抜き書き。
なんだかねぇ、あなたと向き合っていると、心が砂漠みたいになるのよ。投げ出すみたいに生きている人を見ると、こっちが責められている気がして疲れちゃうのよねぇ。
甘えなかったけど、それは同時に周囲の甘えを封じることでもあったと思う。
自分を粗末にすることは、誰かに怒りをぶつけていることだと思うから。
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