ひろば 研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

2011年3月23日、用賀駅

2019年12月19日 00時00分00秒 | まち歩き

 最初にお断りです。今回は、私の「川崎高津公法研究室」に掲載していた「待合室」の、次の記事の再掲載です。

 第430回:「東急田園都市線途中下車(13) 用賀駅」(2011年7月24日〜30日掲載)

 いずれも、写真撮影日は2011年2月3日です。誤字脱字を除き、内容を修正しておりません。したがいまして、後の事情変更なども一切反映しておりません。御注意ください。

 

 ランダムではありますが、このところ、田園都市線沿線ばかり取り上げています。別に田園都市線沿線に特化したページではありませんから、他の所も取り上げたいのですが、諸般の事情によるところが大きいのです。今回は、東急田園都市線途中下車シリーズの第13弾として、用賀駅を取り上げます。

用賀駅には世田谷ビジネススクエアのタワーが接続しています。1993年に竣工したビルで、28階建てとのことです。基本的にはオフィスビルとなっていますが、地下には書店などがあります。

 世田谷ビジネススクエアの所在地は、1969(昭和44)年に廃止された東急玉川線(玉電)の用賀停留所に隣接する車庫予定地でした。車庫と言っても玉川線の車庫ではなく、当時の帝都高速度交通営団銀座線の車庫と想定されていました。そもそも、新玉川線(現在の田園都市線渋谷~二子玉川)は、当初、銀座線の延長区間として計画されていたのです。しかし、銀座線では車両が小さく、輸送量に問題があることは明らかでした。そこで、新たに11号線が計画され、新玉川線はその11号線の一部とされたのです。残りが半蔵門線となります。

 世田谷ビジネススクエアのタワーのそばにある交差点です。再開発で道路などは変わっていますが、街並みにはあまり変化がないように見受けられます。もっとも、1977年に新玉川線が開業してから用賀駅を何度も利用してきた、という訳ではありませんので、よくわかりません。開業して間もない頃に、小学校3年生の私は用賀駅を利用したことがあるのですが、どのあたりを歩いたのかも覚えていません。

 上の写真で言うならば、左奥のマクドナルドから右の世田谷信用金庫のほうへ向かう道路が玉川線のコースで、田園都市線もこの道路の地下を通っています。

 同じ地点ですが、逆の方向です。左に世田谷ビジネススクエアのタワーがあり、その下にバスターミナルがあります。

 用賀駅には朝ラッシュ時の準急が停車します(かつては快速が停車しました)が、急行は止まりません。しかし、乗降客は多く、バスターミナルもあります。急行停車駅の三軒茶屋にもバスターミナルはありませんので、バスにとっては要衝というべき所でしょう。このバスターミナルからは、世田谷美術館、二子玉川駅、成城学園駅、田園調布駅、恵比寿駅などへ向かうバスが発着します。

 先ほどの交差点から商店街を歩いてみます。奥に首都高速3号渋谷線が見えますが、時間帯のためか、自動車の音は聞こえてきません。人通りはあまり多くないのですが、商店街を歩いて見ると、昔ながらの商店街という感じもします。もっとも、建物は鉄筋のビルばかりですが。

 商店街の途中にスーパーマーケットがあります。そこから世田谷ビジネススクエアが見えます。この建物は川崎市側からもよく見えます。とくに南武線の高架区間を通りますと、武蔵中原駅付近などでよくわかります。

 このような高層建築物ができると、街並みは大きく変わるものである、と思われることでしょう。しかし、意外にそうではないものです。たとえば、溝の口駅周辺を例とすると、再開発事業の一環としてノクティができ、その周辺はたしかに変わりました。バスターミナルの構造は勿論、道路も変わりました。しかし、商店街の構造はほとんど変わりません。変わったのは人通りでしょうか。三軒茶屋駅周辺も、キャロットタワーがオープンしてから変わりましたが、やはり変わったのはその周辺だけで、以前からの街並みは残っています。

 用賀駅東口です。渋谷~用賀の地下駅は、改札口の数に関わらず、地上への出入り口は数か所あります。用賀駅の場合、この東口、世田谷ビジネススクエアと直結する北口、そして南口があります。東口からは国道246号線が近いでしょう。私も、時々、用賀一丁目を通ります。

 用賀駅の上にある交差点です。奥に見えるのが首都高速3号渋谷線で、右のほうへ行くと用賀パーキングエリア、そして用賀インターチェンジです。道路はそのまま東名高速道路につながっており、環状8号線の上を越え、砧緑地公園の近くを通って東京インターチェンジ、そして名古屋、大阪方面へ向かいます。また、用賀インターチェンジの近くに住友スリーエムの本社があります。

 玉川線は、この道路を通って二子玉川に向かっていました。この先、国道246号線と環状8号線が交差する瀬田交差点があります。玉川線には瀬田電停がありました。田園都市線もこの交差点の下を通りますが、駅はありません。瀬田交差点も混雑の激しい所で、とくに環状8号線の外回りが酷い状況です。上野毛駅から瀬田交差点まで1時間くらいかかることもあります。

 2010年5月31日から、用賀で或る実験が行われていました。6か月間の予定でしたが、今も行われているのでしょうか。

 東名高速道路と首都高速3号渋谷線には高速路線バスが通っていますが、首都高速3号渋谷線はとにかく渋滞の多い道路で、ラジオの交通情報を聞けば「谷町ジャンクションから○○キロの渋滞」は日常茶飯事です。池尻や三軒茶屋も渋滞の名所です(というより、谷町からの渋滞が池尻や三軒茶屋まで伸びることが多いのです)。これではバスを定時に運行することができませんので、用賀パーキングエリアにバス停(降車専用)を設け、そこから田園都市線に乗り継ぐという実験をしているのです。バスから田園都市線に乗り継ぐ場合に限り、田園都市線の用賀から渋谷までは大人も子どもも100円です(通常は大人が190円、子どもは100円)。用賀パーキングエリア内のバス停から田園都市線の用賀駅からまでは徒歩5分ということです。

 首都高速3号渋谷線の渋滞は、首都高速の数ある路線のなかで最もひどいものです。そこで、急行通過駅とはいえ首都高速に近い用賀駅が選ばれたのでしょう。他の駅ではバス停の設置が難しいからです。問題は田園都市線の混雑です。それでも、渋滞よりは混雑のほうがマシでしょう。そう言えば、東名高速道路に東名江田バス停があり、やはり渋滞が激しい時はこのバス停で降りて田園都市線を利用するお客もいるそうです。但し、東名江田バス停から田園都市線江田駅までは少し離れており、歩いて15分くらいかかるそうです。横浜市営地下鉄の駅もあるあざみ野のほうが近いようです。

 用賀駅の改札口です。こちらは開業から変わっていないようにも思えるのですが、どうなのでしょうか。改札口は一箇所だけで、左側が世田谷ビジネススクエア、右側が東口です。この駅の色は水色です。

 さて、ここで改めて田園都市線の全駅を、所在市区とともに記しておきましょう。赤字は急行・準急停車駅、青字は準急停車駅(急行通過駅)です。また、駅名の後にある( )と数字は、このシリーズで取り上げた順番などを示します。

 渋谷区:渋谷(12)

 世田谷区:池尻大橋(3)、三軒茶屋(1)、駒沢大学(9)、桜新町(4)、用賀(13)、二子玉川(14の予定)

 川崎市高津区:二子新地(6)、高津(2)、溝の口(8)、梶が谷(11)

 川崎市宮前区:宮崎台(7)、宮前平(15の予定)、鷺沼(16の予定)

 横浜市青葉区:たまプラーザ(10)、あざみ野、江田、市が尾、藤が丘、青葉台(17の予定)、田奈

 横浜市緑区:長津田(5)

 町田市:つくし野、すずかけ台、南町田(土休日のみ急行停車。平日は急行も準急も通過)

 大和市:つきみ野、中央林間


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