APが、バイデンの当選を宣言した。
JOE BIDEN DEFEATS PRESIDENT DONALD TRUMP
— The Associated Press (@AP) November 7, 2020
The Associated Press declares Joe Biden the winner of a grueling campaign for the American presidency. He will lead a polarized nation through a historic collision of health, economic and social crises. #APracecall pic.twitter.com/lInwqjX3PB
他のメディアは、NBCあたりもそうらしいが、FOXは出してないと思う(未確認)。他国メディアは、APがそう言っているという伝え方をしている。
そりゃ当然そう。だって、別にこれはなんらかのオフィシャルな要素を伴う決定ではないから。米国の大統領選挙は各州が選挙人による認定証書を送ってきてそこで決まる。
選挙人団は、「12月の第2水曜日の後の最初の月曜日」に州ごとに選挙人集会を開いて大統領候補と副大統領候補への投票をそれぞれ行う。投票の公開・非公開は州ごとに異なるが、その投票結果を記した証書に選挙人全員が署名して認証し、州知事の署名のある選挙人認定証書と共に副大統領に送付する。
wiki アメリカ選挙人団 Electoral College
その際、選挙人が誓約を違えて別の候補に投票することもあり得る。
今回は、トランプがまだ抵抗中だし、APが何を言おうがここでぬか喜びをするというのは米国政治的には誤りでしょう。
米国政治においては各州の議会が大きな権限を持つので、この議会が仮に、うちはもういっぺん全部ひっくり返して、選挙人名簿と付け合わせて、各人のID確認まで含めた完全な数え直しをする決定をすれば、やらないわけにはいかない。そんなことをする州が出るか否か不明だけど、あくまで州が送り出す選挙人を決めるのは州の権限下に置かれるものなので構造的にはあり得る。
まだ先は長いというか、まだ波乱はあるでしょう。
今回、アメリカの選挙の数え方にどうも大分問題があるようだと思った人が増えたのは朗報だけど、私としては、そもそもこの大統領選挙のやり方に大きな問題があると思うんですよね。
要するに、大昔作った制度のままで国を運営しているので、様々な点で現在の国民は受け取り方すら間違ってるというところが多々ある。大統領選挙もその1つ。国民の多くは、11月に一発選挙して多く取ったら勝ち、ぐらいにしか思ってないんじゃないかと思うんだが、違うんですよ、あなた、といったところ。
州の権限がほとんど国家だという点に気づいてない人も多いと思う。国家が集まって連邦を組んでるので、現在のEUに近いかも。しかし、EUほどstateごとの歴史は深くないので、実質的にはprovinceのような感じになってる。が、作りはstateなんだよね、これが。
(stateが国、provinceが州または県というのが一般的な訳語なのに、アメリカの場合だけstateを州と訳しているのは冷静に見れば間違いだと思う。United States of Americaは普通に訳すなら、アメリカ国家連合とかアメリカ共和国連邦とかだろうか。)
で、今なぜメディアが勝手に先行しているのかというと、そりゃもう、印象操作で決めてしまおうという腹でしょう。
不正投票か否かを判定するのは最終的には各州なので、各州民が、おかしいぞこれは、大統領も徹底抗戦だな、だったらうちの議員にもかけ合おう、なんてことが起こるのは望ましくないとBigな皆様が判断されているということではなかろうか。
トランプという現在の大統領がツィッターを使って何か書いているということは、世界のみんなというより、アメリカの皆の衆に呼びかけていることではあるわけだけど、それすらBig Techに妨害されている今日ですからね。
もう、毎日見てて笑ってる。すごいの。トラちゃんのツィッターには、twitter様からの注意がついてて、これらのツィッターは、「表示」を押せば読めるけど、RTはできないの。
「このツィートで共有されているコンテンツの一部またはすべてに異議が唱えられており」というのがこの仕様の理由だとしたら、何の証拠もなく騒ぎまくったロシア疑惑ツィートを放置していった理由は何なんだと言いたいわ、ほんと。
もう、ずっとこのシリーズになってますね。
米大統領選:Big Techの方がエライ世の中 (2)
Big Techと、Big Press(メディア)と、Big Moneyが、なにしろ偉すぎて、大統領でも行動を制限される。
そういえば、2ヵ月ぐらい前にはこんなことがあった。
一極派蛮行問題:ロシアゲート&コーカサス
大統領が命じても聞いてくれない!
トランプ大統領は、ヒラリーがらみの疑惑の文書は全部出せと命じているのに、CIA他の情報機関や国家機関が言うことを聞いていないか、聞いても黒塗り文書が出てくる始末だった。
All Russia Hoax Scandal information was Declassified by me long ago. Unfortunately for our Country, people have acted very slowly, especially since it is perhaps the biggest political crime in the history of our Country. Act!!!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 7, 2020
一体全体、アメリカの大統領の権限って何?という感じの、笑えない出来事だらけのアメリカさん。
■ 乗っ取りシナリオ
メディアを使ってインチキなストーリーをしこんで、要所の議員などを囲い込み、インチキ選挙で傀儡になる奴を当選させて政権を乗っ取るって、まさにアメリカが始終世界中でやってきたことだと思う。
ってことは、で、グローバルエリート集団は、ついにアメリカも対象にしてるんだなと感慨深い。
だけど、この集団が利口なのか馬鹿なのかわからないのは、こんなことをしたら、「自由と民主主義」が売れないじゃないか!という点ですね(笑)。
こんな程度なのかと思ったら、アメリカのような仕組みになれば幸せになれるのね、というトンチンカンな夢見る人たちを誘い込めないでしょう。
実際問題、アメリカのモデルって普遍性を語れるようなモデルではなかったというのがオチだと思う。イギリス人が置いて行ったものをその場凌ぎしながら使ってるわけですから。