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飛行禁止区域を求める声ふたたび

2022-03-03 17:24:53 | WW1&2
Youtubeを見ていたら、ホロドコフスキーがフランスのテレビに出て、ロシアは自殺行為をしているとかいう説を開陳している動画が出ていた。

まぁそういう人たちが仕組んでるよね、これは、って感じ。

で、その道具として使われたウクライナとか一部NATO諸国の困った人たちから、NATO(米軍?)は、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定すべきだ~とかいう声が多数出ていることを受けて、アメリカ合衆国国防長官オースチン氏が、米のテレビで、

「バイデン大統領は米軍の兵士はウクライナでロシアと戦わないと明言しています。もし飛行禁止区域を設定するとなれば、それはつまり飛行禁止区域を強制することになりますから、ロシアの航空機と戦うことになります。それはロシアとの戦争とならざるを得なくなります」

“President Biden’s been clear that US troops won’t fight Russia in Ukraine, and if you establish a no-fly zone, certainly in order to enforce that no-fly zone, you’ll have to engage Russian aircraft. And again, that would put us at war with Russia,” Austin said.

Pentagon chief weighs in on Ukraine no-fly zone


と答えたそうだ。


お気づきの方も多いと思いますが、これは、シリアで全く同じことが起こった。ヒラリーたちが、no-fly zone(飛行禁止区域)を設定しろ!!と叫ぶ中、当時の統合参謀本部議長のダンフォード将軍が議会でこう話した。


上院議員:シリア上空を支配するというオプションはどうですか?

ダンフォード将軍:シリアの上空すべてを今支配するということになると、それは私たちに戦争することを求めます。シリアとロシアに対してです。それはかなり根本的な決定です。ですからもちろん私は決定できません。


宴の始末(13) 「飛行禁止区域設定するって、ロシアと戦争だよ」by 参謀本部議長
2016-10-05 17:42:53


どうしてこう、同じことをするんでしょうか。それはもう、誰だか知らないですがプロパガンダで戦争に勝てるという前提で、騒ぎを作る人たちがいるから。

プロパガンダで勝てるのは、まぁ金融市場の短期売買まででしょう。

プロパガンダで石油は出ないし、プロパガンダで鉱物資源も出てこない。プロパガンダで、空と海の港を制することはできない。


■ 西側コアの経済制裁

で、まぁロシアのアクションが決定的だから、怒るのはわかるし、それが故に制裁を課すという騒ぎになるのもわからなくはないけど、この制裁騒ぎに乗っているのは、殆どがいわゆる西側コアみたいな国だけで、他は乗ってないという点に、私たちは注意すべきじゃないんでしょうか。してもしょうがないけど。

ここ数日出回っている絵が、実際正しいわけだから、西側コア以外が覚めた目で見ているのはまったく正しい。

右上のような仕立てで騒ぎを見せているが、全体を見ればこれだよ、ってことでしょ。



他方、この間から紹介している、この問題でアメリカ人にとってあまり恥ずかしくない(ナチとか含めない)解説であろうという、ジョン・ミアシャイマーさんの「なぜウクライナは西側の失敗なのか」の動画は、

13,970,430 回視聴 
になっていた。

1月23日 160万
2月25日 7,940,243 回
3月3日 13,970,430 回

ウクライナ:辛抱強く見てきた人はなぜこうなったか知っている

内容的には、NATOが東方に拡大していってロシアの玄関先まで来ているんだから、ロシアは反発せざるを得なくなる。こんなことをするな、という結論。まさに今の話。

この動画では、ウクライナ問題に対する解決法まで示唆されている。

  • NATOのウクライナへの拡大政策を明確に捨てる
  • ウクライナの経済救済計画を、ロシア、IMF、EUと一緒に作る
  • ウクライナで、マイノリティー言語禁止の政策を止めさせる(ロシア語廃止をやめろ、ということ)




まさに適切な解決法でしょ? 2014年にこの方向に向かっていれば、犠牲者も少なくて済んだ。8年間は、主に西側にとって(特にヨーロッパにとって)本当に無駄だった。


■ まとめ

マジで、2014年のクーデターは間違いだった。あれがなければ、ウクライナにはともあれ選挙で選ばれた大統領がいて、選挙で勝つということは、ガリチア地方の過激派が多数を取ることはない、ということなので、まだ調整のしがいがあった。その自浄機能、つまり民主的な制御をまったく無くしたのが、オバマ、バイデンらのクーデター

 


また、アメリカにとってもこんなに恥ずかしい事態にならずにすんだ。

バンデラ主義を賛美するアメリカ合衆国大統領バイデン

もちろん、ペンタゴンにとっても、あの大きなウクライナに対して、あっという間に制空権を取って航空施設を含む軍事施設を破壊するという、ロシア軍のオペレーションを見せつけられる恥をかかずにも済んだ。この影響は実に深刻です。狂ってみてもしようがない。


■ オマケ

2014年のウクライナのクーデターをなかったことにしているのが現在の西側のナラティブ。あったんです。

 



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11 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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ホロコースト志向信介西側工作! (ローレライ)
2022-03-03 18:37:26
アルカイダとかナチスなどのホロコースト思考の下請け企業を工作に起用する西側陣営諸国は本当にハルマゲドンが見たい高官だらけだから藪蛇で核戦争を起こしたいみたいだ!
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西側のエリート (ブログ主)
2022-03-03 19:26:34
ローレライさん

西側のエリートの中が、弁護士、会計士、金融業者、ジャーナリスト、みたいな人たちに著しく偏ってるのも一因だと思う。

言葉の詐術で勝てるものばっかり。
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Unknown (bjfc9661)
2022-03-03 20:56:58
ブログ主さん初めまして。

自分の頭の中を読心術でスキャンされたような絵が出てきた(不謹慎にも笑)。
しかし、この絵の状況ならまだましな落としどころはあったと思う。熊が洞穴から出てきたところで、熊に石や槍を投げて当たってしまい、手負いの熊が怒り狂って小人に襲い掛かっているのが現状と認識している。こんな状態にして一体どうやって小人を助け出せるというのか。
(この後、よろしくない想像)
熊に襲われた小人は当然殺されて熊に食われてしまう。
西側:
「小人さん可哀そうに…」
「熊は残虐だ!許せん!次は絶対に倒す!」

例え話なら熊を挑発するのが馬鹿だと誰でもわかるのだが、これを本気でやっているのは一体どうしたらよいものか。

P.S.この風刺画の出どころを教えていただくことはできますでしょうか。
thanks in advance
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ウクライナは助かる西側が困る (ブログ主)
2022-03-03 21:08:30
風刺画は今にはぴったりですが、最終的には、というより今でも、ウクライナはモスクワ・ロシアに助けてもらっている(支援されながら反発するのが流儀)。兄弟は助かるでしょう。

問題は、ここを取ろうと賭けに入ったヨーロッパです。

風刺画の出所はわかりません。お役にたてなくてすみません。twitterで見つけたものです。
返信する
Unknown (にゃんこ)
2022-03-03 21:47:53
ウクライナも、ロシアから天然ガスを送ってもらっているんですから。ネオナチから解放されるのを待ちわびている人たちも多いでしょう。
私も待ちわびています。

しかし、愚かなバイデンのせいで多くの人たちが犠牲になった。許せない!この犯罪を告発するアメリカ人はいないのかな。
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Unknown (にゃんこ)
2022-03-04 00:57:01
毎日、ウクライナについて出鱈目な報道で気分が悪くなります。私はTV見ないのですが、主人が見ているので、どうしても目に入ってきます。
先日のイスラエルによるシリアへの攻撃については何も報道しないくせに。ロシアの国防のチーフがシリアへ行って、アサド大統領が嬉しそうに迎えていました。味方だったら、本当に頼りになるロシアですね。他所の国のためにも命をささげてくれるなんて凄いです。
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Unknown (Kyoyu)
2022-03-04 02:38:00
いつも貴重な情報や分析を書いていただきありがとうございます。

ひょっとしたら10年以上?ブログを読ませてもらってますが、コメントするのは初めてです。

すでにご存知かもしれませんが、興味深かったのでご紹介します。

Brian BerleticのYouTube配信で対談者がPatrick Lancasterというアメリカのジャーナリストを紹介していました。この人はいまドニエツク人民共和国(DPR)の軍隊の前線で密着取材をしているようで、自身のYouTubeチャンネルで日々映像を出しています。

例えばウクライナ側からDPR側に支配が移った直後の村人を取材したくだりでは、ロシアのほうがいい、嬉しいという声もあれば、正直ウクライナのほうが外国と仲良くできるからいいけどNATOは勘弁とか、早く終わって平和になってほしい、など、リアルな声が紹介されています。(ロシア語がわかる人ならもっと様々なニュアンスがつかめるかと思いますが、残念ながら私にはわかりません。)兵士へのインタビューも多いです。

DPR軍へのボランティア取材では年配者が目立ちましたが、皆、父祖の地を守る、子どもたちのためにケリをつけて本当に安心できる平和を得る、などといったことを話していました。

現地取材をするならこういう取材をしてほしいなと思います。

これからも記事や分析を参考にさせてもらいます。感謝。
返信する
どの面下げて (セコイアの娘)
2022-03-04 10:21:20
To the Russian oligarchs and corrupt leaders who have bilked billions of dollars off this violent regime: no more.
https://twitter.com/JoeBiden

よく言えるよな。連中と連んでいたのはアンタじゃん。ゼレンスキーだってナチ+オリガルヒ一味じゃない。
返信する
Unknown (特命希望)
2022-03-04 13:11:34
こんにちは。ゼレンスキーがロシアからの批判に対して不満を述べる記事が有りました。ホロコーストが西欧・北米によって矮小化されてきた好例ではないでしょうか?https://news.yahoo.co.jp/byline/satohitoshi/20220301-00284106

ロシア「ウクライナの非ナチ化を」ホロコースト生存者の孫のゼレンスキー大統領「私がどうしてナチスに?」
返信する
飛行禁止区域 (宗純)
2022-03-04 13:59:41
お馬鹿メディアの飛行禁止区域設定云々についてですが、これはもう、感染する痴呆症という恐怖の新コロ騒動の決定版ですね。
パパブッシュの時の胡散臭い1991年湾岸戦争でイラクのフセイン大統領を屈服させた後に、アメリカやNATOがイラクの南北に飛行禁止空域を設定しています。南部のシーア派と北部のクルド人保護を理由に回転翼機以外の飛行全面禁止したが、その後2003年に偽の大量破壊兵器云々でイラクに侵攻、同じく2011年にもリビアに飛行禁止と米NATO空軍が介入し「イスラム国」がカダフィを惨殺、破綻国家にしてしまった。飛行禁止とは丸々「開戦」を意味します。

ただこの話。何ともインチキ臭いのですよ。3月2日のバイデン一般教書演説はロシア軍ウクライナ侵攻だったが、今回のウクライナ侵攻は77年前の宅日参戦と同じでロシアとアメリカとの密約で行った可能性がありますよ。
通常1月中、遅くても2月初めの一般教書演説が3月になった原因とは半世紀ぶりのインフレとか新コロ封鎖に対する国民の怨嗟の声。大敗北が予測される今年秋の中間選挙対策はウクライナ侵攻ぐらいしかないのです。バイデン民主党は表面的には怒っている風を装うが内心では大喜びしています。
米露合作のウクライナ侵攻は直ぐに終わっては逆効果。ダラダラと引っ張って秋口まで紛争が続く可能性がありますが、最後はミンスク合意で決着すると思われる
返信する

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