天災と復興の日本史 | |
外川淳 | |
東洋経済新報社 |
主要な災害、天長出羽地震、鎌倉地震、天正地震、慶長伏見地震等々の、災害の規模の科学的な記述ではなく、その後の政策とその取り組みの話。というより、しかしながら、歴史まめ知識みたいな記述で、本としての外見とのギャップに戸惑った。ただ、メジャーな地震がまとまっているという点は評価。
文献の出典等もないし、研究、考察の産物というのではないので、中身の評価はパス。
もう少し突っ込んだものが読みたい。とはいえ、過去の地震の被害規模さえ、実のところ非常に少ない古文書を頼りに、地形と他のリファレンスを見て合理的かどうかを特定、というのがスタンダードみたいで、思いのほか(考えてみれば当然だけど)、薄い根拠で成り立っているものらしいので、詳しいものというのは相当難しい話ではあるんだとも思う。