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プーチン訪日問題、「決定はないでしょ、日本は今日お休みだし」

2014-09-24 02:11:56 | アジア情勢複雑怪奇

ふとタス通信をチェックしたら、いきなり日の丸が見えたので何があったのかと思ったら、プーチン訪日問題。

これについて、在ロシア日本大使館の参事官の方(Minister-Counselor)のOtsuki Kotaroさんという方が、「決定はないでしょ、日本は今日お休みだし」と答えたという話。

MOSCOW, September 23. /ITAR-TASS/. The Japanese government has made no decisions so far concerning Russian president’s upcoming visit to Tokyo, Minister-Counselor of the Japanese Embassy in Moscow Otsuki Kotaro said on Tuesday commenting on reports in Japan media that the visit had been cancelled.

“There could be no decision, as it is a day off in Japan today,” he said.

http://en.itar-tass.com/world/750895

安倍政権の官房長官は、種々の状況を勘案してどうしたこうした、みたいなトボケたことを言うのが好きなので、このままずっとそうだろう、つまり、どうなるのかは直前まで分からないというのが私の読み。

なので、何があったんだろうかと思ったら、日本のメディアは日曜日のプーちゃんとしんぞー君のお電話でAPACで会談しよう=訪日はない、と勝手に読んでだーっと報道している模様。今googleって知った。

こんな感じ。

今秋のプーチン氏来日は困難に 首相、APECでの日露首脳会談を提案(産経)

 両首脳は、日露間の対話を継続させることで一致し、会談の実現に向け本格的な調整に入った。一方、両政府が合意していた「今秋」のプーチン氏の来日は困難な情勢となった。両政府は引き続き来日の実現に向け調整していく意向だが、早くても年明け以降にずれ込む公算だ。(太字私)

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140922/plc14092223190012-n1.htm

プーチン氏の今秋来日断念 首相、米の反対考慮(中日新聞)

http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2014092302000060.html

どうしてそんな断定的なことが言えるんでしょうね。あはは。プーチンの心が読めるのか、あんたと言いたい。何、断念って。あはは。産経の年明け以降ってのもタイガイだよね。

まぁその、とにかく日本の中には、日本政府を飛び越えて外交を仕切りたい、筋を作ってしまいたいメディアがあるわけです。で、それは、朝日新聞だけじゃないんですよ。

まぁ、日本政府の動向よりも、日本以外のところの指示の方が重要だってことでしょうか。

で、この様子から見るに、ネオコン→産経、チャイナ→中日新聞、ってことだろうか。共同も凄い。

【プーチン氏の秋来日断念】首相、米の理解得られず 日ロ、領土交渉停滞「独自外交」の限界露呈 (共同)

http://www.47news.jp/47topics/e/257327.php

共同の記事によれば、

日本政府は当面、対外的には来日見送りを明言しない方針。「日程は決まっていない」(外務省幹部)との説明を続けることで、ロシアへの刺激を最小限に抑える。

だそうだ。日程は決まってない、と外務省幹部が言っただけなのに、それは嘘なのだ、と勝手に書いているとしか思えない。これでロシアへの刺激は最小限になるんでしょうか。

そもそも、日本は自分から招待しておいて、ずっと決まってません、決まってません、で、結局半年も一年も待たせてお流れにするとしたら、それってとっても失礼ではあるまいか? しかも、アメリカに押されてプーチンを呼べなかったとなると、まぁその、ポチだよねと世界中に宣伝してることになる。

また、本格的にお流れになって、結局安倍さんでも平和条約まで行けなかったということになると、90年代終わりの橋本さんの取り組みから恐らくず~っと地道に用意していたであろう日本側は、もう心が折れるんじゃないかという気がする。折れたら、まぁそのあれだ、チャイナが喜ぶだけ。

で、多分、隣の太ったシューさん(金ペーさんとも言う)が、これはチャンスとまたまた何か意味不明なことを仕掛けてくると思うんだなぁ。で、これを支援しているのが日本の同盟国アメリカの現政権なわけですよ。

今年の2月に、安倍さんが突如ソチ・オリンピックに出かけたら、急きょ太っちょシューさんも出かけていったというのは記憶に新しい。やっぱりロシアを日本から完全に離すことは自分たちのメリットだとよくわかってる。(と考えると、ウクライナ問題におけるチャイナと米国務省の立場が重なる)

ということから考えると、日本政府はかなり真剣に取り組んでいると思うので、アメリカが反対したからここは引いておきます、とは恐らくならないのじゃないですかね。

■ アメリカは反対しているんだろうか?

日本のマスコミは全部、アメリカが反対しているという話を書いているんだけど、そうなんだろうかね・・・。

フォーリン・アフェアーズ9月号に出ていたある論文がいみじくも、ロシア制裁は同盟諸国を追い込む、弱った日本と、強固な中露関係がアメリカの利益になることはないんだから、アメリカ政府は日本、インド、ベトナムなど潜在的にチャイナを脅威としているところがロシアとの関係を改善するのを助けろ、と指摘していた。

対ロ経済制裁と日本のジレンマ――制裁で変化するアジアのパワーバランス

そう。チャイナが勃興している以上、日本を宙ぶらりんにしておいたら対米自立できないからアメリカにとってはハンドルしやすいが、そうやっていって弱ったらどうすんだ、と心配するグループと、それならそれでいいじゃん、のグループがいるのがアメリカなんだよね。

で、この状況から出るために、アジアに橋を架けるというのが日本の対米自立への第1歩なわけですよ。

それを、アジアのバランスとして良いと考えるか、いや、日本が離れて行ったら損だからそんなことさせないと考えるか。そして日本は、判断をアメリカ様に委ねて、プーチンに会ってもいいですか?とお返事待ちでいるのか、それとも策を考えているのか。

面白いところにいるなぁと思う。

なんせ、こういうことで騒ぎ立てる、訪日キャンセル、訪日キャンセル、日露関係悪化、わ~いと騒ぐ日本のマスコミというのは、実のところ日本のためにあるんじゃないと改めて思う。

過去数か月に限っていえば、日本政府の立場を最も素直に、あまり解釈せず伝えているのはタス通信だと思う ^^; 


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