DEEPLY JAPAN

古い話も今の話も、それでもやっぱり、ずっと日本!
Truly, honestly, DEEPLY JAPAN!

さまざまなる過激派崩れつつ、彷徨える5月かな

2021-05-28 20:15:59 | WW1&2
昨日、おとといと五輪の話を書いたけど、いやしかし、日本の右派が日本が侮辱されていると騒がないというのはなかなか興味深い。

どうしているのかと思ってチャンネル桜あたりをチラチラ見たけど、尖閣と憲法、中国といったネタ以外には騒いでない模様。

これはやっぱり、東京五輪は安部ちゃん案件だから「その筋」から指令がないと動けない、みたいな感じ? 

■ シリア

そんな中、中東方面ではシリアで大統領選挙があって、アサドさんが再選を果たしていた。

Bashar al-Assad wins Syrian presidential election
The voter turnout was 78%, speaker of the People’s Council of Syria Hammouda Sabbagh announced
https://tass.com/world/1295059

予想されたことが予想された通りに起こったといった感じなのだが、当然に、西側はこの選挙ごと認めないといった態度。

それに対して、イラン、ロシア、中国、etc.はアサドさんおめでとうとメッセージを出してる。

で、今回興味深かったのは、イスラエル vs ハマスがわーわーやっていた時も、シリアは基本的に大統領選挙に集中していたこと。

多分、このスケジュールを西側+イスラム過激派は嫌っていたように見える。そう、この2つのエンティティーは実にまったく表裏だってのがなぁ、面白い(笑)。

ハマス支持者らが、シリアやレバノンからもイスラエルにミサイルを撃てるのだ、レバノンのヒズボラはもっと強いのだ云々騒いでいたことが表すように、騒乱を中東地域全体にしたがってるのは、ハマスも西側(特にヒラリーあたりの人たち?)も一緒。おかしいけど、でもほんと。オバマは、ムスリム同胞団にエジプトを取らせようとしていたという点は何度でも思い出すべきでしょう。

で、ハマスが吠えまくってる頃、他の中東地域では、しかしながら、そこまでドラマチックになってはいなかったように見えることが大変興味深い。

当然にイスラム教こそ我らが紐帯みたいな感じの人たちは通りに出てハマスを支持するし、無論イスラエルを支持する人はほとんどいないわけだけど、そういう2極でもないことが今回示されたといってよいのではなかろうか。

シリアは、そもそもアルカイダ系を主体とするテロリスト集団に破壊尽くされたので、基本的にイスラムだろうが過激派には警戒している。もとより、ムスリム同胞団は禁止団体指定になっているので、その分派たるハマスが大手をふってシリアに入れるかというと、多分そうじゃないんでしょう。

レバノンはさらに複雑。もっとずっと世俗度が高いので、いくらイスラエルを持ち出されても過激派が好きかというと、そうはならない。フランスのマクロンが来ると喜ぶ人たちが一定数いる。

そう、イスラム過激派にとってイスラエルというのは、自分たちの支持を集めるための餌になってる。そんなことを言うお前はシオニストに加担するのか、みたいな。日本でいう、そんなことを言うお前は赤か、みたいなのと同じ。

多分、だんだんにここが解けていくと思う。


■ ベラルーシ&ロシア

他方、ロシアの兄弟のベラルーシでは、ベラルーシ当局がベラルーシ上空を飛行中の旅客機を強制的に着陸させて反政権派の「ジャーナリスト」を拘束した 、というので欧米が騒いでいる。

いつものように、この「ジャーナリスト」なる人は、この地域で暴れているネオナチの一味だったというオチがついている。

Moon of Alabamaさんの記事を「マスコミに載らない海外記事」さんが訳されている。

ベラルーシで逮捕されたロマン・プロタセヴィッチは欧米政府に資金供給されたネオ・ナチ

RTの記事はこれ。

Roman Protasevich’s dramatic arrest by Belarus has caused outrage. But why is Western media failing to report his neo-Nazi links?

ということなので、またまた、ベラルーシ、ウクライナあたりで騒ぎを起こしたがっている人々の一角が壊れましたといった趣であるらし。

総じていえば、今年の2月から4月にNATO/EU/USAが仕掛けた、春の大攻勢みたいなものが大失敗に終わったことによって、

懲りない面々:対ロシア春の攻撃失敗&大使不在の米ロ

ベラルーシ、というかベラルーシとロシア、いやそれみんな結局ロシアだろ、の集合体は、これら問題のある勢力のネットワークを壊滅させるべく動いているといったところではなかろうか。

最近では、アメリカのNGOのみならず、ドイツのNGOも活動禁止団体にされていた。さらに、ロシアが国として指定した活動禁止団体から資金提供されたり、雇用されたりすることを刑事罰対象とするような法の導入が議会にかかってる。

さらに、ロシア外務省では、Unfriendly states(非友好的国家)なるステータスが作られている。現在のその対象国はアメリカとチェコの2か国。ここに入るとどうなるのかは、まだ具体策はないんじゃないかと思うけど、要するに、ロシアの側から相手に不利益になる禁止事項などをかけてやる、ということでしょうね。

これは、そういえば今年の2月に

そんな中、ロシア外務省のナンバー2、つまり実務トップのリャブコフさんが、
ロシアは、バイデン政権が伴うに決まってるアメリカの影響を阻止するためにアメリカに対する封じ込め政策を実施する必要があると言ってる。

戦後政治の舞台裏のヘドロ&「封じ込め」 by ロシア外務省


と言ってたことの具現化のようにも思う。つまり、アメリカがロシアに入り込ませていた諸々のヘドロを掻き出している最中だというところではなかろうか。

トランプが、Drain the swamp (ヘドロを掻き出せ)といって国民の支持を得たけど最終的にはヘドロに飲まれてしまったのと対照的なことが起きているって感じでは?

でも、ロシアが掻き出したものが、アメリカの今後にとってもヘドロであった場合には、両方にとって良いのでは?(笑)


■ ルカシェンコ、ソチに飛ぶ

で、EUやらUSAからかんかんに怒られているルカシェンコは、昨日28日ソチに飛んで、プーチンと会談。




ミンスクからモスクワはとても近いのに、なぜソチなんだろうと思ったりもするけど、ともあれソチで会談し、欧米の航空機の強制着陸に対する反応を感情の暴発だね、とか言っていなしちゃったりしてる。

Meeting with President of Belarus Alexander Lukashenko


2013年にはボリビアの大統領がモスクワからの帰りに、オーストリアで強制着陸されたこともあったが、何も文句はなかったじゃないか、と。そう、別に強制着陸って今日初めて行われたようなものでもないが、とてつもなく非道なことをしているとして、またまたEU/USAがベラルーシに制裁をかけている。

で、その間、ロシアの首相たちはミンスクに行って、CIS(ソ連-ウクライナ、トルクメニスタン、グルジア)の会合をしている。

その中で、CIS諸国はベラルーシに対する西側のプレッシャーはCISに対するものとみなして、中で協力していこう、とか言っている模様。

Belarusian PM says Minsk received support from CIS partners amid Western pressure


まぁ、ルカシェンコもだんだんと年貢の納め時になってきたって感じがする。

■ 迷うしかない

冒頭に戻って、なぜ日本の右派はオリンピックを含め、現在のリアリティーに接近していないのかというと、多分、この人たちを使ってる人たちに迷いがあるからではないのか?

思えば、だって、バイデンとプーチンが6月中旬にジュネーブで会談するわけですよ。これが何を意味するのかがわかるまで、下部組織は活動しにくいって感じじゃない?

しかも、この会談は4月の春の大攻勢の失敗の際に、バイデン側がもちかけたもの。

といって、米ロが急接近するようなことはあまり考えられない。中露関係は引き続き良好。最近も、楊潔篪さんがモスクワを訪問してロシア安全保障会議のパトルシェフさんと会っていた。

それを受けて、中国の環球時報は、中国とロシアはアメリカの撤退の中での世界的な混乱の修復を目算に入れてるんだ、などと書いている。

China, Russia eye fixing ‘global disorder’ amid US withdrawal


撤退が何を意味するかはいろいろな局面で異なるだろうけど、工作員ネットワーク壊滅、崩壊、解散、無効化も撤退の一つではあるでしょう。小さな基地1つよりずっとバリューがある。

反共一本やりだった衆は、迷うしかないって感じじゃなかろうか。


■ オマケ2

いろいろ思うに、ヒラリーとムスリム同胞団の関係が明らかにできなかったことは非常にもったいなかった。

ヒラリーのメール問題が沈黙のうちに忘れ去られようとしているけど、いずれにしてもメールは消えないわけで(自分んちが消去しても)、そのうち出てくることはあるのだろうか? それとも永遠の謎になるの? もったいない。



コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« IOC vs 主権国家になっていて... | トップ | なぜか再び:米NSAのメルケル... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
周辺タカ派化の赤布イスラエル (ローレライ)
2021-05-30 08:36:09
赤布イスラエル北朝鮮で回りが無視すると戦争屋が困る!
返信する
Unknown ()
2021-05-31 05:10:55
自分の信じている宗教と政治家としての立場を、分けて行動できる政治家は尊敬する。
返信する
なぜユダヤ系がネオナチになったのだろう (И. Симомура)
2021-05-31 15:07:27
この人物とロシア人の愛人について、どんどん情報が出ていますね.男はユダヤ系です.ユダヤ系がネオナチの戦闘員なのです.そうか.ヌーランドもそうだ.
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

WW1&2」カテゴリの最新記事