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ニホニウム、モスコビウム、テネシーネ、オガネソン

2016-06-09 23:27:37 | 太平洋情勢乱雑怪奇

★★コメントをくださる方はお名前を入れてください。unknownのままの場合は表示しませんのでご了承ください。

最近何件かunknownのまま投稿された方がいらっしゃるのでいつになくお知らせなどしました。


 

それはともかく、晩御飯の時についていた7時のニュースで元素名ニホニウムが決まったらしいという話をやっていた。関係者の方おめでとうございます、私もうれしいです、みたいな素直な感情を持ったわけだけど、その後に、福島の事故で科学に対する信頼が薄れたのでこういうので取り返せればとかなんとかアナウンサーが続けていて、はぁ???と思った。

福島の事故は現在進行中でまったくもってこれ以上ないぐらいに信頼を失っている事態だと思うけど、それは科学が信頼を失っているのではなくて、行政、管理、政治が著しく信頼を失ってるって話。まぁ御用科学者なるジャンルの人がこんなにいるのかという新しい発見もあったので科学に対する信頼と関係があるようにも見えるけど、でもやっぱりそこじゃない。

 

ところで、日本の記事はどこまで行ってもニホニウムしか載ってないけど、RTを見たら、「周期表に加わる4つの新元素はニホニウム、モスコビウム、テネシーネ、オガネソンと名前がつく」という記事が載っていた。

4 new periodic elements named Nihonium, Moscovium, Tennessine & Oganesson
https://www.rt.com/news/345936-new-periodic-elements-names/

 

最初に周期表を作ったメンデレーエフはロシア人です、という一文があったりもするが、命名確定の手続き、4つの名まえの由来等手短にまとめらえている良記事。NHKも科学の話なんだからこのぐらいまずは事情を客観的に伝えてもらいたいものだと思った。

で、この4つは、

ニホニウムは理研のある日本

モスコビウムは、合同原子核研究所のあるモスクワ、

テネシーネは、オークリッジ国立研究所がある米テネシー、

4番目のオネガソンは、ユーリイ・オガネシアンというロシアの原子物理学者、

からそれぞれ付けられた由。

ニホニウムは東アジア初です、ともあった。

 

こざっぱりと事情がわかる記事を読んで、ふと思う。なんでNHKでは他の名前を紹介しないんだろうか・・・。

で、一つ想像した。

これはつまり、みんな核物理学の話だから? このへんの番号は自然界の元素じゃないから。

ということは、福島の件で云々というのは、つまり科学一般のことじゃなくて、本当は核に関する科学がネガティブにみられがちな傾向をどなたか関係者の方が嘆かれ、そうはいいましても、いいえ核物理学の進展はとっても重要なのです、なんとか信頼が繋がれば云々などとおっしゃった話をつまみ食いして記事に仕立てたから訳がわからなくなっていた、ってことか?

で、これ、核燃料サイクル、核融合と核と予算の話が後ろにあるからか、多分。

また妙な画策があるのだろうか。

 

■ 追記

朝日に詳しい記事があった。

このほか115番元素は共同研究の拠点であるロシアのモスクワ州にちなんだモスコビウム(Mc)、117番は発見者の研究所がある米テネシー州にちなんだテネシン(Ts)、118番は超重元素の研究者で世界をリードしてきたロシアのユーリ・オガネシアン氏の名前にちなんだオガネソン(Og)になった。オガネシアン氏は森田教授が指導を受けた第一人者でもある。ニホニウム以外の日本語の呼び名は日本化学会が改めて検討する。(竹石涼子)

「共同研究の拠点であるロシアのモスクワ州」の「共同研究」は、Joint Institute for Nuclear Research のことではあるまいか。有名なところで、通常「合同原子核研究所」。

米テネシーは、オークリッジ国立研究所の名前を出してない。

オガネシアン氏の肩書は、原子核物理学者ではなくて「超重元素の研究者」。

どう考えても、核という要素を隠しているのではなかろうかとしか思えないんですけど・・・。で、なぜ?

 

CNNにもあった。ノリはRTと同様。とてもあっさり普通。

新4元素の名称案公表、アジア初の「ニホニウム」も
http://www.cnn.co.jp/fringe/35084011.html

残る115、117、118の3元素は、ロシアのドゥブナにある合同原子核研究所、米テネシー州のオークリッジ国立研究所、米カリフォルニア州のローレンスリバモア国立研究所が発見。モスコビウムの名称案は発見地のモスクワに、テネシンはテネシー州にちなむ。

 

日経は、そんなことはともかく、欧米以外では初めてだ、予算をつけろ、安い安い、米ロに勝る精密さだ、凄いぞ凄いの大安売りの記事を書いていた。なにこれ。

水兵リーベ僕の船……113番元素は「ニホニウム」
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO03402320Z00C16A6000000/

 

■ 結論

核関連の予算はなんとしても確保したい。しかし福島の件が全然片付かず、国民は一般に核にかける膨大な予算には懐疑的だ。困った。そこで控えめに様子見しながら。(朝日、NHK)

いや、そんなことじゃないんだ、日本が頑張らないとロシアや中国に遅れを取ってしまう、世界は日本を待っている! (日経)

って感じ?

もっと純粋に喜びたかった。


 


コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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なんだかな~? (未定)
2016-06-10 01:59:31
こんばんわ。
森田浩介・九州大教授の記者会見を見てなんだかな~?、失言を言わない様に気を遣い杉だと感じちゃいました。下手打つとバッシングされちゃうご時勢。
余裕の有る社会に戻りたいな。
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『113は福島の慰霊』 (ローレライ)
2016-06-10 05:21:05
『113は福島の慰霊』と読める『アナグラム数』だなと読ませるイベントですね。
返信する
まとめてどうも (ブログ主)
2016-06-10 16:21:25
未定さんこんにちは。

編集されちゃうから何を言っても同じって気もします。どうしたもんですかねぇ、ほんと。


ローレライさん、どうも。

113って、確かにう~ん11年3月ですからね。全然気がつきませんでした。
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