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ナチズムが生きてるカナダのベネズエラ問題

2019-02-09 16:34:01 | アジア情勢複雑怪奇

zerohedgeというかなり読まれてるポータルサイトに、

クリスティア・フリーランドはトランプのベネズエラ・クーデターをどう組織したのか

How Chrystia Freeland Organized Donald Trump's Coup In Venezuela

https://www.zerohedge.com/news/2019-02-07/how-chrystia-freeland-organized-donald-trumps-coup-venezuela

 

という、なかなかすごいタイトルの記事が出ていた。

ベネズエラのクーデター事件は、リマ・グループという南北米大陸の右派政権グループみたいなグループが活躍している感じは最初からあったが、それをカナダ外相のフリーランドの動向を中心に描いてみると描けちゃう、と。

カナダ外相のフリーランドがつまり、ウクライナ事件におけるヌランドみたいなものか。

フリーランドさんはどういう人かというと、

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編

2017-03-16 17:01:41 | 太平洋情勢乱雑怪奇

 

でも書いた通り、一族あげて反共、というより実のところ反ロシアのエージェントのようなものですね。だからこそ最初はナチのSSユニットと同期した動きをし、次に1945年以降は反共の闘士となる、と。

アメリカ、英グループは、ナチスを倒したという触れこみではいるけど、ソビエトが死闘を繰り広げている中で、ナチスとその協力者を拾い集めて、アメリカ、カナダに移住させていた。

それを冷戦期に反共グループとして使っていたわけですが、冷戦後その人たちがウクライナを代表例にカラー革命に邁進していた模様で、ウクライナでの2014年のクーデターはまさしく彼らの「悲願」が成就したようなものかもしれない。

しかし、そんなことは一般のアメリカ人、カナダ人はよくわかってないわけで、実にまったく支配者層の裏切りといったところ。ロシアの国会議員が2014年に語ったこの問を自らの国でできない英米は実にまったくだらしない。

「米国、そしてその忠実な同盟国であるカナダとウクライナは、国際標準とは異なるリアリティをもつ「トロイカ」を組んでいる。カナダのことは理解しよう。カナダにはウクライナ系住民が多く、彼らが施政方針を左右するから。しかし米国は、反ヒットラー連合の一員として、ニュルンベルグ裁判を開き、その主体となり、数十年来、少なくとも言葉の上では、ヒットラーのイデオロギーに反対する旨を叫んでいたのに、バラク・オバマ時代になって、あまりに立場を急変させ、今やナショナリスト、バンデラの末裔ども、武装親衛隊どもと並んで、バリケードの向こう側に立っている」

http://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2014_11_24/280434532/

覇権にモラルは不要なのか

 

そんな中、カナダ最大の労組は、マドゥロ支持を明言していた。

カナダ最大の労組は公務員組合で、デスクワークから現業系までかなりの大きさの組合だと思う。でもって通常ここは断固自由党(リベラル)支持。現在の政権はリベラル。

だがしかし、政権の方針に賛成しない、と。

カナダ政府が主権国家ベネズエラの民主的プロセスに介入している

グアイドは米国がスポンサーとなったクーデターを実行している

CUPE, which represents nearly 700,000 workers in transport, health and other sectors, “rejects any attempt by the Canadian government to interfere with the democratic processes and sovereignty of the Venezuelan people,” the statement says, accusing Guaidó of conducting a U.S.-supported “coup d’état.”

https://nationalpost.com/news/politics/canadas-largest-union-sides-with-maligned-venezuela-president-over-canadian-government

 

という認識を示して、現政権の行動に反対を表明。

大変結構じゃないですか。

これではリベラルは選挙で戦えない。が、しかしじゃあ保守党ならいいのかというと、保守党はイラク戦争後にすっかりネオコン保守党になっているので、どっちに転んでも同じようなもの(笑)。

振り返れば、これって日本が「目指してた」2大政党制ですよね。どっちに転んでも米の世界制覇政策に支障をきたさないようにするためのそれ。

しかし、思うに、この「アンダーコントロールの左右」みたいな枠組みは西側各国で壊れてるんじゃないですかね。

だから、右からも左からも外れたところが出て来る。現在は欧州とアメリカで外れた右が目立つけど、外れた左の胎動がないわけではないと思う。カナダ公務員組合がトランプ的なものにくっついていくロジックは想像できない。ドイツの「ザ・レフト」も同様。

ザ・レフトも、ベネズエラに対する米のクーデター騒ぎを非難している。

Germany: Left Party accuses US of coup bid in Venezuela

https://www.aa.com.tr/en/americas/germany-left-party-accuses-us-of-coup-bid-in-venezuela/1377214

 

フランスのメランションもマドゥロ支持。フランスでは、じゃあ黄色ベストが大統領になれるのかよ、と言われちゃう。まぁそう思うでしょう、脳みそがあれば。

Can a Yellow Vest leader declare himself president? French MP denounces recognition of Guaido 

https://www.rt.com/news/450870-melenchon-guaido-yellow-vests-venezuela/

 

 

ということで、こっちからの動きもあるんじゃないでしょうか。要するに、「アンダーコントロール左右」が空中遊泳しているけど、その間にも下草は生えるみたいな感じが今。

私の言い方でいえば、メディア上の真実をプロパガンダして優勢を誇っているが、地上の事実は消せないので地上が反撃を開始しつつある、みたいなところか。

 

■ オマケ

総じていうなら、現況は、冷戦期に「反共」で囲ってた実質においてナチ勢力が世界制覇の夢をあきらめきれずに暴れまわってると考えればいい。

だから、ああいう、先に憎しみをあおって、好戦的にさせて、軍事力で物事を決して犠牲をいとわない形式のやり方に当初から反対してた勢力(それがつまり反ファシズム)の末裔が多少目覚めつつある、みたいな感じ。

そう考えてきたとき、日本ってそもそも、「当初から反対していた勢力」がドイツよりもイタリアよりもどこよりも少ない集団なので、現在のように右から左までみんな同く「右」となっちゃうのも仕方がないのかもしれない。

そもそも、ナチスと大日本帝国は正しかったという水脈が非常に強い国だし。そう。「日本は第二次世界大戦の結果を認められない唯一の国」どころじゃない。


 


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1 コメント

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Unknown (ローレライ)
2019-02-09 19:51:26
ナチスのラットライン残って先には南米ばかりかカナダにもラストパタリオンがいる。と言う話でナチスのラストリゾートは南米カナダばかりか日本もその一部だから五木寛之の小説の世界が実在している。
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