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プーチン、訪印:ロシア・インド、引き続き関係強化

2021-12-07 12:06:10 | アジア情勢複雑怪奇
ロシアのプーチン大統領がインドを訪問してる。インドとロシアは定期的に会合を持っているので時期的にはその一環。



今回も首脳のみならず、外交関係者等が団体作ってのお話合い。

こんな感じ。へんな見出しだけど。

印ロ、防衛協力強化で合意 通商も拡大へ

継続的に行われている関係だから、今すぐ何かが変わったという感じではないと思う。

軍の装備品(つまり兵器などなど)の強力関係を強化
既に存在しているロシア製の原発を、さらに増やすことを考えてる
支払いは、引き続き両国間の通貨で行う
ワクチンの証明書は互いに認め合う

といったことが、TASSの見出しにあった。全部現実に行われてること。だけど、スケールアップしていっている模様。



■ 今更

だがしかし、実にまったく今更なのだが、でも、ロシアとインドの関係はそうそう簡単に壊れないっすよ、ということが徐々に日本の報道ですら見えてきたことは新しいかも。

ロシア地対空ミサイルシステム インドへ移送開始 ロ印首脳会談

また、インドのシュリングラ外務次官は、3年前に購入契約を結んだロシア製の最新鋭の地対空ミサイルシステムS400について「移送は今月始まり、今後も続く」と述べ、インドへの移送が始まったことを初めて明らかにしました。 


そう、2018年に契約が結ばれ、その後インド人の技術者がロシアで研修して、使えるようになっていって、ブツ本体も徐々に納入されていている模様なので、スケジュール通り(スケジュールを前倒ししている、という話もある)。

つまり、アメリカが、制裁だ、制裁だと騒いで、何か制裁したのかもしれないけど、全然効いてないということですね。これは、しかし今日気づいたんじゃないくて、大方、2018年に既に見えていたこと。

だから、時事のこの記事は、何を誘導したがってんの?という感じ。記事の下では2018年に決まったことに触れているが、リード部分がおかしい。

【ニューデリー時事】中国けん制を念頭に置いた連携枠組み「クアッド」で日米、オーストラリアと協調するインドが、ロシア製地対空ミサイルシステムS400の導入に踏み切った。導入中止をインドに働き掛けてきた米国が制裁を科すか、対中共同歩調を重視して制裁実施を見送るかが焦点となりそうだ。 


導入に踏み切ったのはもっとずっと前。

そして、日米豪と組むインドが~とか書いてるけど、そもそもインドは、冷戦期ソ連と仲が良かった国で、日米豪+中国からいじめられていた。

それを、日米豪がロシアから離し、対中でも使えるなというので作ったのが「クァッド」とかいう、漫画みたいな名前の組み合わせ。

インドはロシアから離れないだろう、と予測する人たちが結構いたのは、ソ連→ロシアと変わらず、ロシアはインドを大事にしてるから。

軍事だけでなく、外交でもロシアが庇ってくれる、仲介に入ってくれる、コメントしてくれる、というのは西側からの攻撃に対して非常に有効だとよく知ってると言えるでしょう。

西側の主たる攻撃兵器は、ナラティブ管理なので、意地悪して、仕掛けて、仲間外れにして、その上でその人に頭をさげさせる、ってのが得意技。そういう場合に、ちょっと待て、とか、最低でも話を聞くべきだろう、とか入ってくれる人というのは重要。

西側諸国がどれだけ金持ちでも何の役にも立たないのがここ。勇気もガッツもないから、アメ様、EU様の言う通りに、首振り人形よろしく、はいはい、というだけだというのが目に見えている。

「クァッド」についてはまたそのうち書くけど、このフォーメーションはまさに机上の空論だろ、これ、というのが私の考えです。律儀にやろうとしたらオーストラリアを本拠地にして中国南部を狙う、以外の効能はないわけで、しかし、そうだとすれば、じゃあ日本列島の防衛はどうなるの??? というフォーメーションでもある。

■ 対中妄想

ここまで書いて気がついた。時事の記事は、米がインドの行動を「対中共同歩調を重視して制裁実施を見送る」か否かが問題だ、と言いたいのか?

逆にいえば、米がインドのS-400購入で制裁といってもスルーされたら、それはインドの反中国の姿勢を米が評価しているのだ、と読みたがっているということ。

だがしかし、中露間はかつてないほど良好な関係を続けているし、さらに、中国もロシア製S-400を設置してるわけで、この装備は、要するに、上海協力機構の標準装備みたいなものじゃないのか。要するに、海側の基地外から防衛するために導入してる。

基本的に、ユーラシアの大国は、腐ったマッキンダーのお遊びにつられたNATO、極東NATO路線を取ってない。平時から70年も80年も軍事同盟組んで、わーわー騒ぐとか、どこの基地外なんだって感じよ、ほんと。

オーストラリアと同盟するらしい & マッキンダー理論から100年


■ ミドル

で、ロシアは、トルコ、イラン、パキスタン、インドと並ぶ「真ん中」のあたりとの関係をきちんと築いている。

黒海から並べるとトルコが障害になるけど(多分)、カスピ海から並べると別にどこも敵じゃない、という恰好。

私としては、ロシア とイランとの関係の改善、友好化というのが本当に大きいと何度も書いてますが、また久しぶりに言いたい。今般も、カスピ海のガス田の権益をロシアが大きなシェアで買った(イランが売った)というニュースがあった。このへんもそのうち書きたい。この10年はほんとに、構造的変化が起こってなぁって感じ。


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1 コメント

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インドは下駄の雪は志願しない! (ローレライ)
2021-12-07 18:23:47
西側諸国裸日本みたいな下駄の雪思考の諸国である。廃藩置県思考で西側陣営こそ文明開化だと思っている,だが血の滲む独立運動したインドは違う!
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