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米、WHO脱退の意向を示す&台湾問題

2020-05-31 15:50:03 | 太平洋情勢乱雑怪奇

トランプ政権は、アメリカはWHOを脱退する、資金拠出もしないと明言している。

これは、しばらく前トランプが、WHOに30日の猶予をやるからその間に機構の改革をしろ、とか言ったものの、その後行われたWHOの年次総会で、米以外は普通にCOVID-19対策に集中してたことを受けて、よーしだったら脱退だ、となったように見える。

5月20日付けの記事はこんな感じ。

世界保健機関(WHO)は年次総会を開き、新型コロナウイルス対策の検証を事務局長に求める決議を採択した。米国は運営が中国寄りだとして脱退をほのめかしたが、無用な対立は混乱を生む。改善すべきはただしながらも、危機克服へ世界が連携すべきだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59341830Q0A520C2SHF000/

日経はそうは書かないけど、要するにアメリカの提案に追随したのはオーストラリアだけで、そのオーストラリアも最後はうやむやになったみたいな感じだった。

 

で、アメリカが脱退する、金を出さないというのなら、EUとBRICSが金を増やしてやりくりする、と当該国が話し合っている様子もあるので、今すぐこの機関が崩れるということはない。

あと、トランプは勝手にWHOを中国の手先と見せるよう言論を揃えてるけど、実際問題、こういう国際機関で最も勝手で最も人数がいるのはアメリカというのが相場でしょう。

アメリカ人スタッフを解雇すると機構のスリム化になったりして、とかも思う。

また、アメリカを手先とするからこそ巨大製薬がドネ―ションしたりして、WHOのお墨付きで途上国に入るみたいなこともあるであろう、と推測できる。

アメリカしかやってないわけではなくて、イギリス、ドイツ、フランスもありそうだけど、でも、アメリカのプッシュがなければ無茶は効かないってのもありそう。

拠出金は、米、独、英、日あたりと、各種国際機関(世銀も入ってる)、ビル・ゲーツ財団、ワクチンアライアンスで、約6割を占めるという、よく見ると米覇権そのものの組織みたいにも見える。

wikiのWHOの項

 

だがしかし、意思決定機関はExecutive Boardというのがあって、34カ国が交代でここに入る。任期は3年。

Members of the Executive Board and Term of Office

https://apps.who.int/gb/gov/en/composition-of-the-board_en.html

これを見ると、アメリカ、ドイツ、中国の来年2021年まで役員任期がある。英、ロシア、インド、韓国は2023年までという具合にずれてる。

 

どうなるかわかりませんが、アメリカ抜きのWHOというのは、一回やってみる価値があるんじゃないかと思ったりもする。冗談じゃなくて。

 

■ 台湾問題

極東方面では、コロナの最初っからWHOといえば台湾を入れろ問題になっている感じがある。

極東以外ではそこまでの関心はないと思う。日本の新聞だけ見てるとこの問題がとても大きく報じられているけど、私が見回ってる日本以外のところで大きな話題になったのを見たことはない。印象に過ぎないけど一応ジャーナルとして書いておく。

台湾のWHO総会参加、なお不透明 国際社会の駆け引き活発化

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050900294&g=int

日米欧などが支持する一方、中国は「一つの中国」原則を主張して強硬に拒んでおり、参加が実現するかはなお不透明だ。

 

日米欧の欧州ってEUそのもののこと? ホント?

分離独立運動を支持すると火種を抱えている国は自分のところにも及ぶので、扱いは慎重ってのが通常だと思う。

結局、台湾を独立主体扱いして総会に参加させろ、→ 中国に恥をかかせて分裂を誘発しろ、ってのがこれらの台湾支持派の本旨だろうと思うわけだけど、ここで無理強いして何かいいことがあるのだろうか。

 

そしてここで、アメリカがWHOを脱退するとしたら、この問題はどうなるんだろう? 世界反共連盟保健機関でも立ち上げる?

台湾は、世界反共連盟の本拠地として存在していたわけで、ここと韓国、日本がアジアの反共の砦の3本柱。西のバンデラ主義者ウクライナ勢と対になって、冷戦時代の下働きをしていたように見える。

ここらへんで書いた通り。

「The West is winning」by ポンペオ

ファシズムとの戦い変じてファシズム内左右となる

 

今回やたらにポンペオが気張っているのは、福音派繋がりだからだろうなぁとか思ってみてしまう。

ここらへんを整理しない限り、極東で平明にものを語れる日は来ないと思う。

 


 

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