週末にかけて忙しくてブログ更新していなかったのだが、いろいろ世界は忙しい。例年通り、バルダイ会議があってまたまたプーチンにフォーカスがあったっていたのでネット上も大騒ぎだった。
それはまた折々においかけよう。
で、ふと見たら今日は宗純さんが、ある意味でまとめのような、根幹の問題を書いてらした。
『アメリカ(オバマ大統領)の右往左往』イスラム国(ISIS)とは何か、
2013年にシリア政府を打倒しようとNATOや米軍による空爆を主張していたアメリカですが、何と2014年には逆にISIS(イスラム国)を打倒するために空爆する。もう無茶苦茶。
サウジアラビアや湾岸諸国とNATOコネクションが一生懸命に育てた正体不明のISIS(イスラム国)ですが、これは1世紀遅れて21世紀の現在に彷徨い出て来た『サウジアラビア』の事だったのである。
理不尽なパレスチナの不幸の原因が欧米の白人ユダヤ教徒(ユダヤ原理主義のシオニスト)によるイスラエルの建国であったように、イスラム教の全ての疑問の出発点はイギリスの支援したイスラム原理主義のワッハーブ派によるサウジアラビアの建国だったのである。
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/ca991f2400b0ac1beaca217b7f9856ef
重要なのは、最初英米、後に拡大英米たる西側なるところが、このイスラム過激派のワッハーブを使いに使いまくってきた、という点でしょう。
19世紀からぼちぼち始まって、時にしおれたりしていたものを、1980年のソ連のアフガン侵攻以来、盛大に使い出してしまい、整理できなくなってる。
しかも、サウジの石油と金に大きく依存して経済、金融をまわしているので猶更、このカルト集団の動きを止められなくなってる。
別の言い方をすれば、イギリスとアメリカはユーラシア大陸じゃないから、ユーラシアが人殺しと騙しで混乱すればするほど楽しかったとも言えるが、
1) ユーラシアの雄(中+露+α)が黙ってやられっぱなしにはならないと立ち上がり、
2) なんでアルカイダと米軍が肩を並べて戦うんだと愛国アメリカ共和派が怒り、
3) 治安機関と金融だけ栄えてアメリカ国内ボロボロだと愛国アメリカリベラル派が怒り、
(この順番で影響力が大きい)
と、なったので英米 or 拡大英米としての西側は苦境に立たされている、ってことですね。
■ 偽のチラシ
で、世の中では、今の時代を捉えて、グローバリズム vs 国民国家といってみたり、グローバリズムの終焉の時代がどうしたこうしたという説が結構なボリュームで聞こえてきたりしますが、それって多分、偽の対立。
いずれにしても交易するんだから、ある意味でグローバル経済は止まらないというのは本当。
米中経済戦争とか、米中冷戦というのも、ユーラシア vs 西側という対立構造を見せないための、まぁなんちゅーか、米の支配層の一部の工夫なんじゃないですか(笑)。
しかし、そんなこと言ったって、今最も激しい動きを見せいているのはシリア周辺の地中海東岸から湾岸に抜けるあたりの、すなわち中東と、南シナ海だというのは誰でも知ってる。
これだけ見ても、米中冷戦の枠を超えておろーが、といったところ。
■ どう整理したもんか、誰もわかってない
で、ワッハーブとシオニズムを車の両輪みたいにして、地域と世界を混乱させてきたはいいが、基地外の集散地みたいになってる。
現在の見取りは、
これに対して、ニューヨークタイムス、ワシントンポストといったところに集合してるエリート、もしくはディープステート族の代理人たちは、このままでいいだろう、いける、いけるに違いない、になってる。
それに対して、これはダメだろう、というのが、トランプを支援した半分ぐらいの人々。残りの半分は、イスラエルのしもべ主義の人たちなのでこのバランスがとても大変。
考えるまでもなくわかるが、上のチームが、世界中のメディアを仕切ってる。だから世界中の主要各国なるところが、大なり小なり、このままで行きたい派の論調をなぞってる。が、しかし、こんなのダメだろう派の方が個人の人数としてはドでかい。
その意味では、寡頭支配 vs 一般人で、一般人が氾濫起こしているという傾向もかなりあると思う。
だってそれもそのはず。
アメリカは、アフガニスタンで17年も戦争してて、面白おかしく折々に空爆してみたり、アルカイダの集合点にしてみたり、麻薬製造してみたりと、迷惑行為の極致、もはや侵略者なんて言葉がかわいく見えるほどの極悪人ぶりを40年もやってる。
シリアからも出て行かないどころか、傭兵の中でも頭のいかれぐらいの少ない人たちはどんどん離れていて、シリアが復興する方がいいって方についているので、残るのは極悪人と大金がかかっているだろう西側の秘密部隊みたいな人たちになる。これはこれで、英米仏あたりで秘密にしながら仕切るのも困難になるし、なってる。
(その意味で、中国大陸に40年ぐらい居座った日本軍というのが、最も適切な比較対象かもしれない)
ということなので、シリア、アフガンあたりに出してる、秘密部隊を含めた西側の軍人、軍属、CIAの台帳に載ってる協力者等々を引き上げられるか否か、というのは非常に重大な問題でしょうね。この総称が「アルカイダ」みたいなもの。
つまり、自作自演のロングランをどうたたむのか、ってのが現状という言い方もできますね。
どうするんでしょうね(笑)。わからないわけですよ、実際。
一つの考え方としては、911に限って犯人勢を割り出して、ここを処罰することでケリを付けるってのもいいんじゃないですかね。その前の何十年かはお目こぼしにする。あはは。
前に書いたけど、アレッポ陥落の時に、オバマとヒラリーはなんて悪い奴だったんだ、とここで悪事ネタをぶっちゃけて、トランプが良いアメリカになる、というストーリーもなくはなかったんだが、できなかった。
ついに現在は、米露が核を撃ちあったらどうなるんだ問題まで来てる始末。マジで、怖い世の中。
■ 参考
新しい衣装を探すステルス帝国
中露が上海協力機構、一帯一路+ユーラシア経済連合で協力しあうという姿勢をこれでもかと見せている姿は、最低でもユーラシア圏内の人々にとって、出来損ないの悪魔のしもべにならない道があるのだと考えさせることができただけでも、まったくの光明ですね。そして、それが何十億という人々の認識を変えていく。
シリアを見せたがらない西側メディア
テロリストは傭兵なんだよ by プーチンから2.5年
911から17年、アルカイダと組むアメリカ&MRA
つまり、米軍は南沙諸島が中国の領海だと事実上認める行動(→無害航行)をとっているうえ、国際法上も不必要な「航行スケジュールの事前通告」を中国側に行っている。中国政府の中の人は「中国の主張&主権を尊重してくれてありがとう!」とアメリカに大感謝してますね。でも、実際はアメリカの都合を考慮して、中国は米に激しく怒ってみせているわけだ。阿吽の呼吸で米のメンツを立ててくれて、中の人は喜んでるだろう。米はプロレスを興行して、周辺諸国から金を巻き上げ、中国相手の噛ませ犬に仕立てあげたい。しかしながら、フィリピンもマレーシアもベトナムもプロレスを見抜かれちゃって、米の興行に乗ってこないのに、一人だけマジになっちゃってるのが日本。
だいたい、もとをただせばオマエのせいだろう。
イギリスの置き土産で苦しんでる国がいっぱいある。
カショギ氏の言論は、リベラルムスリムとでも言うべきもので、それが理由で殺されるほど過激なものではない。私には彼が、「反政府記者だから」殺されたとは思えない。
昨年、米国永住権を取得し、実質アメリカの保護下にあったカショギ氏にサウジがあえて手を出すのも不思議だ。
トルコは真相を知っているはず。唯一、断言できるのは、カードはエルドアンの手中にあるということ。