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リベ:アメリカに夢を見過ぎてる人たちなのか?

2020-06-17 18:15:56 | 太平洋情勢乱雑怪奇

昨日は北朝鮮が韓国とのリエゾンオフィスを爆破するというなかなか過激な事件が起きてましたが、どうなることか見守りましょう。

で、今日はふと面白い(面白くないが)発言を見たのでそれについて考えてみたい。

ブルームバーグからこんな記事が出ていた。

トランプ氏勝利が望ましい、中国政府内で考え方がシフト-関係者

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-15/QBZ2HIT0G1L401

 

中国の公人にインタビューしたら、どっちにしても米中関係悪化は避けられず、トランプだと同盟関係を壊していく、バイデンだと同盟関係修復に動くだろうから、そこからみれば中国にとってはトランプの方が利益あるかもな、という説が出てると、というもの。

まとめは、こう、とブルームバーグのヘッダーにあった。

  • トランプ氏再選なら米国の同盟関係崩壊、貿易の打撃に勝る利益
  • 米中関係、大統領選でどちらが勝っても悪化する公算大-政府関係者

 

まったくそうだと思う。というか、中国は元々あらゆることに「両建て」で、漁夫の利戦法でしょう。

西側のソ連憎しを利用して親米国家となって、グローバリストの寵児となって、大金持ちになったんだから、見てくれと中身はいつも違う。言い方を変えれば中国には思想とかインテグリティみたいなものがあまり感じられない。

(どうあれ豊かになり、どうあれ家族こそ核心みたいな思想が個々人に強くあり、共産党ごときにこれを変えさせる力などない、といえばそうだと思うけど)

これが強みだけど、再々言うように私はこれは長期的にはリスクを抱えておるな、って思ってみてる。西側の邪悪ネットワークの狂人っぷりを半分しか飲み込めてなかったというのが私の判断。

 

だがしかし、そんな他国のことより日本のこと。おお、と思ったのはこんな感じ。

米山 隆一
@RyuichiYoneyama
·
6月16日
普通に見てトランプ氏は、先人が営々と築いてきたアメリカのヘゲモニーを自分でぶっ壊してのしをつけて中国に投げ渡しており、中国政府がトランプの再選を望むのは当然でしょう。にもかかわらず「右」の人達が今尚トランプ氏熱烈支持なのは、最早喜劇だろうと思います。

https://twitter.com/RyuichiYoneyama/status/1272708943668580353

 

一体全体、「先人が営々と築いてきたアメリカのヘゲモニー」って何?というのと、仮にその「ヘゲモニー」(覇権)が現在のアメリカの手にあったとして、それは続けられるべきものなのか、という疑問が氏の頭にはないようだ。

どんなことを思ってるのかなとざっと見たら、

返信先: さん
アメリカの公式な武器だった「人権外交」を自らかなぐり捨てましたからね。もう中国に何も言えない。

 

とかいうのがあって、お口がアングリですわ、ほんと。

 

つまり、アメリカのやってる人権外交は守られるべきだ、とか思ってる人がいるわけね。

いやしかし、前世紀において、中国人を最低に見積もる人でも300万、妥当に多くて1000万人ぐらい殺しただろう日本は、未だかつてそんなことを大っぴらに言ったこともない、つまり国民に反省を求めたこともない国なわけで、そこの国民がアメリカの「人権外交」を好ましく思うって、何? 何? と大笑い。

 

で、そこは置くとしても、要するに、リビア、シリア、ウクライナと続いたあまりの惨劇によって、アメリカの「リベラル介入主義者」たちが地に落ちたから、トランプが出てくる切っ掛けが出来たという機序が理解されていないからこんなことを言う人がいるんでしょうね。

米山氏などは日本の朝日や毎日に騙されてるわけですよ。

ウクライナを使ってロシアに戦争をしかけたリベラル介入主義者の無謀に驚きおののき、また、シリアにアルカイダ系がいることがわかっていても、そこに資金援助して、ついにはCIAが仕切るアルカイダ系と軍が仕切るクルド系が戦うという、悍ましい事態にまで発展したアメリカの混乱ぶりにぶっ飛び、といったことを日本の主要紙はごまかして書いてた。

ごまかされても、どうもおかしいな、と思える頭の人はいたわけだけど、総じていえばインパクトを抑制して書いているから、オバマの言う通り、アサドは悪人、プーチンは悪人だからちょっとだけ紛争があった、ぐらいに思ってる人たちが日本には多数いるものと思われる。

 

いやしかし、バイデンが出てきても、「人権外交」は復活できるだろうか? まぁブリュッセル(EU)が恥知らずだから、ほうら見なさい、と盗みのネタを作り出す可能性はあるけど、ロシア、イランが黙ってはいないし、流れを見ていた多数のアメリカ人は、またまたロシアの側につきそう。リベラル介入主義者の基地外ぶりに騙される人が地球上でそう多いようには思えない。

 

あと、リベラル勢が過去40年ぐらい売り出していた神話が崩れていることも、この人たちの信用をガタ落ちにさせてる。

「ホロコースト神話」(西側謹製)が崩れてる

さらに、1945年の戦争の終結前後から、ナチ勢をかき集めてアメリカ、カナダに住まわせていて、その人たちが反ソ連の運動に吸収され、今も狂ったナチ頭だという話も、実に実に深刻。

「西側ではナチズムが生きている」カナダ編

 

総じていうなら、戦後西側が売って来た話は、相当なプロパガンダだったという話ですね。

田岡俊次の「古い」解説&リベラル勢の危機

 

だからこそ、アメリカはアメリカで苦闘している。

 

翻って日本の方は、やたらに安倍とか日本会議を叩く人は元気がいいんですが、いやそこだけでなくて、日本が戦後教科書から学者を総動員して書いてきた歴史に、不都合が大ありなんですよ、ってな方向に話を引っ張っていく人が殆どいなくて、困ったものだと思うことしきりだわ、ほんと。

なんでこんなにアメリカ(またはthe West、Western)に夢を見る人が多いんだろう? これは項を改めたいと思う。今はご飯!


 

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2 コメント

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Unknown (ローレライ)
2020-06-17 21:58:09
フルシチョフの大躍進妨害が中國の親米化を誘ったアメリカの中國ロシア離間作戦だった。
返信する
中国は西側が育てた (ブログ主)
2020-06-17 23:19:57
ローレライさん、

フルシチョフが困った人なのはまったくその通りですが、でも大躍進の失敗がフルシチョフのせいってことはないでしょう。

そもそも喧嘩してる頃、中国は核兵器開発に邁進してて、それを欧米の一部は確実に助けてるわけですから、ソ連の「くびき」を出るを虎視眈々と狙ってたし、そのように実現したのが中国だと思います。

逆に、西側奥の院は対ソ・対ロの仲間だと思ってると思います。

今も中国にとって最も頼りになるのは欧州。その欧州はロシア解体を狙い続ける。中国はここから利を得る(つもり)。この構図はそう簡単に壊れないと思いますが、プレーヤー全部が良いと思ってるわけではないってところが、現在の変則につながってるんだと思います。
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