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フリン問題とパレスチナ問題

2017-12-02 17:33:49 | アジア情勢複雑怪奇

笑っちゃいけないんだろうけど、笑ってしまった。

これは政権中枢まで捜査が及ぶ雰囲気だな。日本とは大違いだ。 / “トランプ氏元側近のフリン前補佐官、FBIへの虚偽供述で有罪認める ロシア疑惑 - BBCニュース”

https://twitter.com/nabeteru1Q78/status/936868926440345600

 

弁護士の渡辺氏が何に感心しているかというと、BBCのこの記事。

トランプ氏元側近のフリン前補佐官、FBIへの虚偽供述で有罪認める ロシア疑惑

http://www.bbc.com/japanese/42202810

 

まぁその、

「終戦」と羅針盤の壊れたリベラル勢はどうなっちゃうんだろう

ですよ。

で、アメの主流メディアが何を問題としているかというと、相変わらず、ロシア大使との接触。そして、フリンの場合、接触したことをしていないといったか何かでともあれ正確にトランプ政権に言わなかったことから、2月にトランプ政権を解任された。

フリン被告は昨年末、政権発足前にロシア大使と接触していたことをマイク・ペンス副大統領に正確に伝えなかったとして、政権発足23日後の今年2月13日に、事実上解任された。

これから政権のアドバイザーとなる人が主要国であるロシアの駐米大使と接触し、会話し、なんらかの綾を含めたり、偽の希望を抱かせてみたり、多少の合意をしてみたりというのは、普通に考えてむしろ彼らの職責の範囲でしょう。それを悪いといっている今のアメリカの疑惑作りが異常。

この異常さ、あるいはほとんど緊急事態と言っていいほどの事態にあることにまったく気づかないか人が、BBCあたりの記事を読んであっさり納得するんでしょうね。つまり、受信装置が壊れてるといったところ。

 

あと、フリンが何を言ったかの声明があちこちに貼られてるけど、認めたというより、軍歴30年の自分が売国奴とか呼ばれることが耐え難い、俺はやましいことはしていない、しかし、この部分について不正確なことを言ったのは本当だ、みたいなところなので、1月から別に変わってない。

これを、有罪を認めたと書くメディアは、ためにする議論をしているのだが、しかしなぜフリン問題再びなのだろうというのが、むしろ奇妙じゃないかという気もする。

というところで、なんとなくイスラエルの問題がそこはかとなく見えるのが興味深い。

 

で、同じ弁護士でも、前から書いてる私の好きなアレックスは、この件についての考察はもっと断然弁護士らしくて面白かった。

http://theduran.com/michael-flynn-lying-fbi-russias-help-israel/

この分は問えるかもしれないが、これは無理筋、ということは、なぜこの件だけを取り上げるのかというと、他のクレーム(訴因)は弱すぎるからだろうみたいな本職っぽい考察をし、その上でやっぱり去年末のオバマが最後に押し込んだパレスチナ問題に考えが及んでいた。

BBCの記事の中で、フリンが認めたとされる罪状の一つ。(罪なのこれ(笑))

2016年12月22日かそのころに、キスリャク大使に「近く採決される国連安保理決議について、採決を遅らせるか否決するよう」要請したことはないと、FBIに虚偽供述。このやりとりがあった日には、パレスチナのイスラエル入植地には「法的効力がない」と断定する安保理決議に、米国は拒否権を行使しないとオバマ政権が決定している

これは、オバマ政権が任期を残すところあと2週間かそこらしかないところで、いつもイスラエルを庇う米が棄権して通したこの決議。

イスラエル入植非難決議を採択 米が拒否権行使せず
安保理 

2016/12/24 10:54

https://www.nikkei.com/article/DGXLASGM24H0W_U6A221C1NNE000/

 【ニューヨーク=高橋里奈】国連安全保障理事会は23日午後(日本時間24日朝)、パレスチナ自治区内のイスラエルの入植活動を非難する決議を採択した。入植活動への批判を強めるオバマ政権が、拒否権を行使せず棄権に回った。イスラエル寄りのスタンスを取る米国が拒否権の行使を見送るのは異例。採決を巡ってはトランプ次期米大統領が22日、米国は「拒否権を発動すべきだ」とフェイスブックに投稿し、決議への反対姿勢を鮮明にしていた。
(中略) 決議は1967年に第3次中東戦争でイスラエルが占領した東エルサレムなどパレスチナの領土内での入植を、「法的な正当性がなく国際法に違反する」と非難。イスラエルに「東エルサレムを含む占領地でのすべての入植活動を迅速かつ完全に中止するよう求める」とした。入植地ではパレスチナ人が家を追われたり、差別的な扱いを受けたりしていることから、イスラエルへの批判が高まっていた。

 

これをロシア側は、国連大使も含めて怪訝に思っていたというのが記録でわかる。そして、ブロガーも含めて全体としては、決議内容には賛成であっても、この行動自体はオバマ政権による次のトランプ政権への嫌がらせ、妨害の一つとして見ていた人が多かった。そして、オバマの無責任さに腹を立ててる人もいましたね。
どうしてこうなるかというと、国連は世界政府じゃないから、決議を出してもそれを強制執行はできないわけでしょ(強制執行するという決議を出さない限り)。ということは、いずれにしても、誰かが、つまりアメリカがイスラエルをどうにかして説得しない限りパレスチナ問題は解決しない。
しかしここで、きれいごとみたいなイスラエル非難決議を通すオバマは、自分は任期を終えようとしている。もし本気でやろうとするなら、もっとずっと前に自分の責任でやっただろう。それをしなかったのは、イスラエル問題にかかわるのが怖かったから。
つまり、自分で差配すると怖いから出来ない。しかし綺麗ごとはいいたいという、ウィルソン大統領の21世紀版みたいなやつだったなぁといったところ。ついでながら、現在でもアメリカの行政機関や外国の機関はこの政権時代のスタッフが残ってる。なぜなら、トランプ政権に任用権を認めるのを議会が妨害しっぱなしだから。この異常さを指摘する気がないのが現在の主流メディア。
それはそうと、去年12月のフリンの行動は何かというと、おそらく、この決議をなんとかして少なくとも延期させたいと思ったトランプまたはその周辺が、クシュナーを動かし、クシュナーがフリンに言い、フリンがロシア大使に言ってみた、という話なんだろう、と。
まぁ稚拙な話です。でも、到底罪に問えるようなものでもないでしょう、こんなの、という話。

 

で、なんで今頃これを持ち出したのか。
このぐらいしかネタがなかったのか。それとも、フリンが寝返って、トランプに言われたからやりました~とかいってトランプの汚点を作るきっかけになる気なのか。「主流メディア」というディープステートの広報機関が何を仕掛けてくるかわからんから誰にも読めない。
しかし、数日前には奇妙な話が出回っていたことを考えてみると、なにかが動いている感じがなくはない。ロシアの立場表明が前と変わってないことが確認できる、というのも一つの動き。

ケリー「イスラエルがイラン空爆しろと言った」&パレスチナ連帯の日

 

■ オマケ

レビューしてみるに、ケリーがAチームなんでしょうね。

・イラン・ディールをやった

・ラブロフと2015から2016年にかけて20回も会ってる(その間に「ケガ」したこともある)

・2015年の戦後70周年の年、5月9日は欠席だったが翌日だったかにソチでソ連兵への敬意を表した

・イスラエルがイラン空爆しろと言ったんだよ、と暴露した

 

と、あげてみると、まぁそうなんだろうなって感じ。信じられないことだが、2015年の各種式典に対する行動は多分、かなりのところ立ち位置表明になっていると思う。

ちなみに、「国ごとに考えると間違う、Aチーム vs Bチームが抗争ラインだろう」ってのは、このブログ内でしか通じない陰謀論です。Bチームはおおむねヒトラーを作った、支援したグループ。Aチームはそれ自体として組んでいるわけではなく、反Bチーム。

 


 


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2 コメント

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『マスコミ吹かす赤狩りを閣内シオニストに向けるフリンの技』 (ローレライ)
2017-12-02 21:00:53
『マスコミ吹かす赤狩りを閣内シオニストに向けるフリンの技』『昔の赤狩りのリフレインするアメリカ』。
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ロシアのリベラル (石井)
2017-12-03 12:18:12
衣食住全てが西洋化し、「正義の欧米」を誕生の瞬間から叩き込まれ、これに抗う者は出世コースから外れるとなると、欧米万歳というのが意識下に植え付けられるのでしょうか。ロシアでもこの種の人々は存在し、古くは西洋派、ソ連時代は反体制派と呼ばれ、現在はロシア語でも「リベラル」と呼ばれています。

昨晩のTVCの番組で露大統領選への「リベラル」の取り組みについて解説がありました。
(キャスターは上院議員で外交問題専門家のプシコフさん)
https://www.youtube.com/watch?v=dGmbqpihqD0
この37分頃から

「次の話題は間近に迫った大統領選についてです。リベラルから候補者は出せるのでしょうか。このリベラル派のゴタゴタは、西側では次期大統領選での大きな争点になっています。ロシアの世論調査によると国民の大部分はこの件に何の関心も持ってないことを示しています。というのも、アメリカ及び西側全体による我々に向けられた政治戦争の宣言に対し、リベラルの大統領候補と目される者達は態度を明確にしないばかりか、反ロシア制裁に賛同する輩も出る始末だからです。こんな状態で選挙戦に突入するのは無理だと思われます。リベラルは他の争点については未だに検討すらされていません。現在リベラル陣営では何が起こっているのか、ロシアは、リベラルのメシアを待っているのか。ペトロフ記者が解説します。」
続いて、主立ったリベラルの候補者についての現状分析があり、それから最新の世論調査結果をグラフで示しています。「あなたは現在どの政治傾向に好感を持ちますか」との問いに、30%が社会主義又は社民主義、15%が権威主義、11%が共産主義、10%が愛国主義、9%が農本主義、リベラルは8% という結果でした。ロシアにはリベラルの要望はないとの専門家の言に続き、モスクワの街頭インタビューで、誰ひとりリベラル支持と答えた人はいなかったという映像があり、その原因は90年代のカオスの記憶によるのだろうと解説されています。新しい世代を待つしかないでしょうね、というリベラル派の学者の言葉の後、何で彼らは、「クリミア返還、ロシア制裁賛成、ワシントンに従う」という90年代を想起させるようなスローガンを繰り返すのか驚きだ。加えて、候補者をリベラル派間で統一すら出来ず、この対立の図式から自らの不備を政権批判向けざるを得ないのでしょうか。

恐らく、日本の大部分の人は、ロシアでプーチン批判など許されないと思っているのではないでしょうか。実際は、毎日テレビに彼らリベラルの連中が大声で政権批判非難を繰り返しており、ウクライナ問題については、キエフの連中と一緒になってロシア非難を喚いています。しかし、僕の見るところでは、どうも論拠に乏しくがなり立てるだけなので、視聴者の不興を買い、クレムリンを利する結果にしかなってないようです。だから、敢えて彼らを晒しているのでしょうけど。

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