黒い瞳のジプシー生活

生来のさすらい者と思われた私もまさかの定住。。。

最近のアルゼンチン経済

2011-02-17 00:23:36 | スペイン・中南米系
NHKhiビジョン「世界は歌う 世界は踊る」という
番組の再放送(アルゼンチン・タンゴの回)を観た。
この番組は初めて観たわけではないし、
初めて観た時の感想も既にこのブログで記した。
(こちら)
とはいえ、このたび再放送を観終えたときには
思わずテレビにむかって拍手してしまったが――
このたびは、前回とは視点を変えてこの番組を
少し題材にしたい。


番組でも少し言及されていたように、
アルゼンチンは10年前は経済危機に見舞われていた。
ウィキペディアのアルゼンチンの項によると、
アルゼンチンでは第二次大戦後の「ペロン政権以来、
一貫した経済政策が採られなかったツケが回り、
2002年(アルゼンチン通貨危機)には経済が破綻して
しまった」という。
そして、番組が初回放送されたのは2003年のこと。
これはたしかな記憶ではないが、番組では
「アルゼンチン経済は落ち着きを取り戻しつつあるが
なお予断を許さない状況だ」と解説していたかと思う。
だが、ウィキペディアのアルゼンチンの項には
「(アルゼンチン経済は)2003年から2007年まで
平均約8%の高成長を続け、2002年の経済崩壊以来の
遅れから立ち直りつつある。とはいえ、(中略)課題は
山積している」・・・ともある。

外務省のHPによると、アルゼンチンという国は
農牧業(油糧種子、穀物、牛肉)や工業
(食品加工、自動車)が主要産業だそうであるが、
今年の1月17日にNHKBS1で放送された
「きょうの世界」によると、最近のアルゼンチンでは
「世界有数の埋蔵量を誇る『金』や『リチウム』を
目当てに海外からの投資が急増し」ているという。
以下は私の記憶による未確認の情報であるが、
「きょうの世界」の番組取材に応じた
カナダ人開発者は現地の豊かな天然資源が
まだ手付かずで眠っている状態に驚きを示し、
かつて経済危機ゆえにスペインに移住していた
アルゼンチン人女性はアルゼンチンの経済回復を
見て取ってアルゼンチンに舞い戻っていた。
そういえば、さる2008年の9月には
「リーマンショック」なるアメリカ発の
世界的経済危機があったかと思うが――
「高校講座 世界史」(38回)で指摘されたごとく、
そもそもアルゼンチンも最近はアメリカとは距離を
置き、アメリカ抜きで「地域共同体」づくりを
めざしている国の一つである。
あるいは「リーマンショック」の影響も、
アメリカとのつながりが深い国よりは
相対的に少なかったのかもしれない。


先述のタンゴの番組によると、「ミロンガ」という
タンゴのダンスホールはたしかワンドリンク付きで
200円という安さで入場できるため、
「ミロンガ」は経済不況であってもむしろ
盛っている――というふうに解説していたかと思う。
何事も、「習い事」にはお金がかかる。
なにも全てのアルゼンチン人がタンゴの本場の
恩恵を受けられるわけではないだろうが、
一部のアルゼンチン人のように子供の時分から
タンゴのおおかたを親から教わることができて
なおかつ気軽に踊れる場所があるというのは
うらやましく思えた。
(う~ん、同番組を初めて観たときも
似たような感想を持った気が・・・)


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