27日には中秋の名月を雲一つない空で迎えたが、昨日のスーパームーンは曇りだった。
雲の切れ目から見える真ん丸の月を探して一喜一憂したのだ。
満月の夜に胸がざわつくのはなぜだろう。
狼男なんていう架空の存在もあながち馬鹿にできないかもしれない。
うちは風呂に入るために一旦外に出なければならない。
今日も日が変わってから外に出ることになった。
玄関の戸を開けて驚いたのは、辺りがあまりにも明るかったからだ。
少しだけ欠けている様だが、満月と言われれば見間違う程だ。
月を眺めるのはもちろん好きだけど、月夜にもっとも心が浮き上がるのは月明かりのせいである。
月明かりは電気の少ない田舎の夜に影を落とす。
風呂上がりにその辺に腰を下ろして少しぼーっとした。
さらさらと風の音が心地いい。
とりとめのない妄想が膨らんでは消えを繰り返しいくらか時間が経った頃、
家の方向から白い生き物のシルエットがのそっと現れた。
そしてそのままの足取りで私の数十メートル横を通り過ぎようとしたのだ。
「アーサー!」
思わず声に出してしまった。
家には猫が4匹いるが、その親玉で生粋の野良の血を引いているのがアーサーだ。
父が山口県で拾ってきた頃は端正な顔立ちでさぞ格好のいい猫になるだろうなんて思ったものだが、
喧嘩やなんやかんやで顔はがめがめ、おまけに人にはほとんど寄り付かないという始末。
懐かれてなんぼの人間本意の世界ではなかなか人気も上がらない。
私もこの猫に対してしばらく親しみというものを持てないでいた。
月夜に照らされたアーサーの影は立ち止まり私の方を向いた。
警戒心を露わにし姿勢は低いままだ。
数分感お互い動かないまま目を合わせていた、と思う。
ほとんど家に寄り付かず人に慣れないこの猫はいったいどんな世界を生きているのだろう。
私を通り過ぎて今夜はどこにいくのだろう。
しばらくしてアーサーはまた歩き出し、数歩歩くとまたこちらを見た。
心を通わせたような手応えはないが、アーサーが私の存在に目を留めたことがなんだか嬉しかった。
のそのそと地を這うような歩き姿は柄が悪く不格好だが、何者にも媚びない一匹の猫の生き様を物語っていた。
月明かりに照らされて、アーサーはその場を去っていった。
写真はスーパームーン。
雲の切れ目から見える真ん丸の月を探して一喜一憂したのだ。
満月の夜に胸がざわつくのはなぜだろう。
狼男なんていう架空の存在もあながち馬鹿にできないかもしれない。
うちは風呂に入るために一旦外に出なければならない。
今日も日が変わってから外に出ることになった。
玄関の戸を開けて驚いたのは、辺りがあまりにも明るかったからだ。
少しだけ欠けている様だが、満月と言われれば見間違う程だ。
月を眺めるのはもちろん好きだけど、月夜にもっとも心が浮き上がるのは月明かりのせいである。
月明かりは電気の少ない田舎の夜に影を落とす。
風呂上がりにその辺に腰を下ろして少しぼーっとした。
さらさらと風の音が心地いい。
とりとめのない妄想が膨らんでは消えを繰り返しいくらか時間が経った頃、
家の方向から白い生き物のシルエットがのそっと現れた。
そしてそのままの足取りで私の数十メートル横を通り過ぎようとしたのだ。
「アーサー!」
思わず声に出してしまった。
家には猫が4匹いるが、その親玉で生粋の野良の血を引いているのがアーサーだ。
父が山口県で拾ってきた頃は端正な顔立ちでさぞ格好のいい猫になるだろうなんて思ったものだが、
喧嘩やなんやかんやで顔はがめがめ、おまけに人にはほとんど寄り付かないという始末。
懐かれてなんぼの人間本意の世界ではなかなか人気も上がらない。
私もこの猫に対してしばらく親しみというものを持てないでいた。
月夜に照らされたアーサーの影は立ち止まり私の方を向いた。
警戒心を露わにし姿勢は低いままだ。
数分感お互い動かないまま目を合わせていた、と思う。
ほとんど家に寄り付かず人に慣れないこの猫はいったいどんな世界を生きているのだろう。
私を通り過ぎて今夜はどこにいくのだろう。
しばらくしてアーサーはまた歩き出し、数歩歩くとまたこちらを見た。
心を通わせたような手応えはないが、アーサーが私の存在に目を留めたことがなんだか嬉しかった。
のそのそと地を這うような歩き姿は柄が悪く不格好だが、何者にも媚びない一匹の猫の生き様を物語っていた。
月明かりに照らされて、アーサーはその場を去っていった。
写真はスーパームーン。
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