歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

見る力

2011年06月04日 | 日記
昨日、相方マツゲ君と夜道を歩いていた所、いきなり相方の様子がおかしくなった。
目を見開き、大口を開け、その口を手で押さえている。
歩き方もフラフラ。

彼は慢性的な頭痛持ちで、頭が痛くなったときはもうどうしようもない。
それ以外にも、彼の体はなかなかにデリケートなのだ。
以前からそんな感じだったので、今回も特に驚かなかった。

「どうしたん?頭痛いんか?具合悪いんか?」
「ア、ア」
「大丈夫か?」
「今、福原美穂トスレ違ッタ。」
「…。」

彼は興奮しすぎてもはや片言。
福原美穂は若き有名なシンガーソングライター。

私としては、彼女に対して背の高いおしゃれな女の人だなという印象だけで、顔まで見ていなかった。
しかし私の場合は顔をちゃんと見たところで、福原美穂とは結びつけられなかったと思う。
よくある話だが、考えもしない場所に知り合いが突然現れてもなかなか認識できないという事がある。
つまり、自分の想定しうる範囲外で物事が起きると、判断に少々時間がかかるのだ。
すれ違うだけの短い時間では、「見る→考える→認識・判断する」ための時間には短すぎる。
「道端で有名人と出会う」なんていうシチュエーションは、もともと私の頭の中には用意されていないわけで、そのため大抵は気づくことなくやり過ごす。

しかし、彼は違う。
今まですれ違った著名人を言い当てたこと、数多。
キャスター、芸人、俳優、アーティストとジャンルを隔てない。
大人計画のマイナーな俳優に握手を求めて、本人にとても驚かれたという話もあるくらい。

私は、彼のその一連の行動を突出した能力なのだといいきかせ自分を納得させる。
なぜかって、私には到底不可能な所行だからである。
私が「特に有名人に興味ないからね。」と言い訳した所で、彼もそこまで興味がないのである。
ひとついえるのは、彼は仕事上有名人をよく目にする立場にいる。
そのため、有名人といえどそこまで遠い存在とは思っていないのかもしれない。

私は並以上に視野が狭いとよくいわれていた。
大学時代は後輩の挨拶をしかとしたと、何度となく後輩自身からクレームをいただいた事もある。
友達にもお前の視野の中に入るのに苦労すると言われたし、いつも自分の世界に入っているとも言われた。
もっとアンテナはって広く物事を捉えないといかんね。
コメント (2)
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