DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

DEXCS-OpenFOAMの有効活用:GPGPUによるDEM解析(2)

2011年11月22日 17時59分32秒 | DEXCS情報
ここではNVIDIAのサイトからCUDAのパッケージをインストールします。なお利用するのはVer.3.1で、Ubuntu9.10の64bit用です。最新はVer.4.0があるようですが、ここでは実績のある構成で進めます。

■CUDA Toolkitのダウンロード
まずは以下のダウンロードサイトに接続します。
http://developer.nvidia.com/object/cuda_3_1_downloads.html#Linux
この中で、CUDA Toolkit for Ubuntu Linux 9.10の64-bitをダウンロードします。
ファイルcudatoolkit_3.1_linux_64_ubuntu9.10.runはホームディレクトリに保存されています。
以下の作業は、ホームディレクトリで行います。

■CUDAのインストール先を準備する
ここでは、CUDAに関連する全てを/opt/CUDAにインストールすることにします。ディレクトリを以下のとおり準備します。なお一般ユーザーが自由に読み書きできるようにしておきます。
$ sudo mkdir /opt/CUDA
$ sudo chmod 777 /opt/CUDA

■CUDA Toolkitのインストール
以下のコマンドを実行してインストールします。
$ chmod a+x cudatoolkit_3.1_linux_64_ubuntu9.10.run
$ sudo ./cudatoolkit_3.1_linux_64_ubuntu9.10.run
ここでインストール先ディレクトリを聞かれますので、/opt/CUDAとします。

最後に色々な注意などが表示され、Installation Completeと表示されたらインストール成功です。ここでインストールされたファイルなどは、全て/opt/CUDA/cudaに配置され、削除するときはこのディレクトリを全て削除します。またリリースノートなどは、/opt/CUDA/cuda/docにあります。

■CUDA Toolkitのパスの設定
インストールの注意に従ってパスを以下のように設定します。

・LD_LIBRARY_PATH
2つの方法がありますが、設定ファイルを使います。
$ sudo vi /etc/ld.so.conf.d/cuda.confで設定ファイルを新しく作ります。
内容は以下の2行です。
 /opt/CUDA/cuda/lib64
 /opt/CUDA/cuda/lib
この設定を有効にするために、以下のコマンドを実行します。
$ sudo ldconfig

・PATH
以下の手順で設定ファイルを使います。
$ sudo vi /etc/profile.d/cuda.shで設定ファイルを新しく作ります。
内容は以下の2行です。
 export PATH=/opt/CUDA/cuda/bin:$PATH
 export LIBRARY_PATH=/usr/lib/nvidia-current:$LIBRARY_PATH
この設定を有効にするために、ログアウトして再ログインします。

以上の設定を確認するために、以下のコマンド実行します。
$ printenv | grep PATH
ここで、上記で設定したPATH,LIBRARY_PATHを確認します。
$ ldconfig -p | grep CUDA
ここで、上記で設定した/opt/CUDA/cuda/lib,lib64を確認します。

■GPU Computing SDKのダウンロード
次に追加のライブラリやサンプルプログラムなどをインストールします。先のNVIDIAのダウンロードサイトから、GPU Computing SDK code samplesのdownloadからダウンロードします。
http://developer.nvidia.com/object/cuda_3_1_downloads.html#Linux
ファイルgpucomputingsdk_3.1_linux.runはホームディレクトリに保存されています。

■GPU Computing SDKのインストール
以下のコマンドを実行してインストールします。
$ chmod a+x gpucomputingsdk_3.1_linux.run
$ ./gpucomputingsdk_3.1_linux.run
ここでインストール先ディレクトリを聞かれますので、/opt/CUDA/SDKとします。さらにCUDAのインストール先を確認されます。defaultで/opt/CUDA/cudaと正しく表示されているのでEnterで進めます。

最後に色々な注意などが表示され、Installation Completeと表示されたらインストール成功です。ここでインストールされたファイルなどは、全て/opt/CUDA/SDKに配置され、削除するときはこのディレクトリを全て削除します。また先に設定したPATH,LIBRARY_PATHの設定が正しいか確認されます。

ここでLD_LIBRARY_PATHの設定を、以下のとおりに追加します。
$ sudo vi /etc/profile.d/cuda.sh
内容は以下のとおり
export LD_LIBRARY_PATH=/opt/CUDA/cuda/lib:$LD_LIBRARY_PATH
ここでもログアウトして再ログインしておきます。

ここで上記で用いた2つのインストール用ファイルは、念のため/opt/CUDAに保存しておきます。

■サンプルプログラムのビルド
サンプルのソースがある/opt/CUDA/SDK/Cでビルドします。
$ cd /opt/CUDA/SDK/C
$ make
ビルド作業がしばらく続きます。最後にFinished building allと表示されたら、ビルドが完了したことになります。

サンプルプログラムの説明は、/opt/CUDA/SDK/CにあるSample.htmlにまとめられています。また実行形式は、/opt/CUDA/SDK/C/bin/linux/releaseに沢山作られています。
この実行形式にはパスを通していないので、ディレクトリを移動して実行します。例としてnbodyを実行してみます。
$ cd /opt/CUDA/SDK/C/bin/linux/release
$ ./nbody
銀河の星が爆発するような表示が出されると思います。これでCUDAのインストールが完了です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。