大工風の道

仮設住宅ってわけでもないけれど、
ま、しばらくここで様子みようっと。

生活の匂いのする家がいい

2005年11月08日 | 見聞録
お寺の鐘が鳴り、家の中から、美味しそうな匂いがただよってくる…。
私たちは、家をつくっているものの、やはり、こういった生活なかで、「嗅覚」というものには、ときに懐かしくもあり、なにか思わせるものがある。
○○○と○○の家で、一つ欠けていたものがあるとしたら、「匂い」ではなかっただろうか。

さて、昼食に、カセットコンロで「すき焼き」を作ったM田氏。持参の生卵を割りいれ、ここまでは完璧な出来のはずだった。
「しまった!卵はご飯のほうにかければよかった…。これでは、汁を全部飲まなければならないではないか…」
結局、甘辛過ぎて少し残してしまい、弁当のケースにしまったのだが、これが不幸の始まりだった。



午後、床の根太(ねた)を打っていた私は、大声をあげるM田氏の声で、外へ飛び出た。

半分が茶色に変色した、U原邸の図面を手にし、呆然とするM田氏がいた。
「すき焼きの残りを、車のなかでぶっちゃけた…」。



U原邸の設計図面は、見事「すき焼きの匂い」に染まった。




おいおい、大河(たいが)君、それは食べ物じゃないよ。