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自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

試走。

2024年07月16日 20時45分41秒 | 自転車



長野県 高山村


山の斜面には葡萄畑が広がり
貴重な平地には田んぼと農家が所狭しと立ち並ぶ
美しい村だ



ここに来たのは もちろん
ヒルクライムコースの試走のためである
試走して コースの特徴を見つけ
それに合わせたトレーニングを考えるためだ






東京から車で4時間
スタート地点は村の公園
田舎に出かけてよく困るのは 駐車場がないことだが
広い駐車場が迎えてくれた





高山ヒルクライムは 距離20km
平均勾配は6.5%だが 途中に下り区間が2つあるため
獲得標高は1465mにもなり
上り平均勾配は8%を超える


コースがテクニカルであるほど 非力な自分にもチャンスがある
実際のコースはどんなものか いざスタートした





スタート直後から キツめの勾配が続く
特に3km地点の集落を抜ける箇所は 10%〜14%ぐらいの激坂が続く
少し緩めの200Wで走っていて ギヤ34ー33を使い切った
本番での想定パワーは260Wほどだとすると リヤ30はあった方が良さそうだ





せっかくなので 1本目は抑えてコースをよく見て
2本目に全力で走ろうと思っていたが
案の定 気持ち良くなってきてしまい(笑)
気がついたら250W(4.4倍)出ていた


このパワーでいくと 1時間15分ほどだろうか
行ける気がしたので このまま行くことにした





前半は急勾配と緩斜面が交互に現れ
走り方次第でタイムがだいぶ変わりそうだったが
1発目の下り坂を過ぎると 勾配が一定になった


普段ほとんど車が通らないのだろう
林道は苔でヌメヌメして さらに落ち葉で滑りやすい
ダンシングをすると タイヤが滑ってロスが多くなる
できるだけシッティングで 丁寧なペダリングをすることが
タイムにつながりそうだ


路面の悪さがどれだけタイムに反映されるかを
意識している人は意外と少ない
10分の坂道で 路面の違いによって10秒の差が生まれたことがある
1時間のレースに当てはめると その差は1分になる





しかし
40分を過ぎた頃から 体に異変が現れた


腰がキョーレツに痛み始めやがった


だいぶ治ったと思っていたのに(泣)
パワーが上げられず ひと踏みごとに「ウエー…ウエー…」と唸りながら
ひたすら早く上り終えることだけを願った


息はすっかり整ってしまい
心拍も120ほどでしかない
昔 坂バカ女子部の大宅さんが腰痛でうまく走れず
「脚も心肺もあるのに…」と泣いていたが
まさにそれ





這々の体でゴール
1時間29分 210W
開放感がすさまじい(笑)




コースはかなりテクニカルで
中盤の一定勾配区間はあるにせよ
下りはコーナーの連続だし
2つ目の下り坂以降 ラスト区間も
急勾配と緩斜面の繰り返し
タイヤは太めの方が良さそうだ


かなり自分向きのコースだ
うまくやれれば表彰台も夢ではない
腰さえなんとかなればの話だが(笑)






高山村のカフェで休憩






特産の蕎麦で作ったガレット(蕎麦クレープ)


サラダ スープ ガレット どれも美味なのだが
何かが物足りない


カフェに寄った時
美味しいのに満足感が得られない時があるが
それはなぜなのかを考えた





思うに「主役」が不在なのではないか
例えばスープの玉ねぎは特産品らしく
シャキシャキと歯応えある作りになっていたが
その歯応えが良過ぎて ガレットの「ザクッ」とした歯応えを
殺してしまったのではないか

スープの具の玉ねぎを 形がなくなるまで煮込んでおけば
ガレットの歯応えを引き立たせてくれたのではないか



番組の編集でもそうだが
絶景のシーンをただ並べてしまうと
本当に見せたい絶景への感動が薄れてしまう
高知の旅で 天空の林道までの道中
ちょこちょこと良い景色もあったが 全てカットした
それを見せてしまうと 天空の林道の絶景が死んでしまうためだ


千利休は 庭の花を全て摘んで無くしておき
茶室に一輪だけ花を飾ったそうだ



料理も同じことのような気がする






試走は1本で諦めた
この腰をどうしたら良いものか?
レースまで2ヶ月半
今までの考え方をガラリと変えてみる必要がありそうだ