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自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

バリの旅・2日目。

2025年03月15日 19時39分41秒 | バリの旅2025



7時起床

宿のおっちゃんが「なんでもいいから食べた方がいい」と言うので
ゆで卵だけいただいたが
すぐに下から出ていった(笑)






2日目の行程は 島の西側150km地点から
東側のアムラプラを目指す200km


その途中には 一度は行ってみたかった
ある場所が入っていた





「キンタマーニ山」である





高校生のころ 私は落研で漫才コンビをやっていて
そのユニット名を「レッツゴータマキン」と名付けたが
「さすがにそれは…」と先輩から怒られ
いくつか候補が上がったうちの一つに「キンタマーニ」があった
(結局コンビ名は「ニャン玉ぶくろ」になったw)






若さ(無知)とは恐ろしいものであるが(笑)
キンタマーニは ある種自分にとっての「思い出の地」なのだった







ちなみに「キンタマーニ」とは サンスクリット語で
「願いを叶える宝珠(チンター・マニ)」が語源というのが有力な説だ


チンター・マニは 割と我々の身近にあって
擬宝珠(ぎぼし・橋やお寺にあるタマネギみたいな形のやつ)のこと
あれは願いを叶えてくれる宝珠だったのだ





それでは「キンタマ」もサンスクリットを語源としているのかと思ったが
どうやら関係ないらしい(笑)



とにかくキンタマーニ周辺はバリ島の主要な観光地で
おしゃれなカフェやレストランが並ぶ避暑地だそうだ


観光地には興味ないが
「キンタマーニに行ってきたぜ」という事実だけがほしい(笑)






宿を出て ゆっくりと東に向かいながら
雲の中に隠れるキンタマーニのことをずっと考えていた



キンタマーニに行くには
標高1600mまで上る必要がある
その上り坂がまたキョーレツで


20km平均8%
10km平均16%


どちらもヤバい(笑)




残念だが今日の自分には
自殺行為でしかない



平坦を走るのも精一杯なのだから







キンタマーニはあきらめて
海辺でコーラを飲んで ゆっくり休憩した








売店で出会った子供たち


「What is your name?」
恥ずかしそうに英語で話しかけてくる
そして質問に答えるたびに
母親に報告しに走ってゆく


それに面倒臭そうに相手する母親との対比が面白かった(笑)





島の東側に近づくと 車が減って走りやすい






大当たりトイレ

清潔でニオイもなく バケツの水で流すこともできる


ちなみにただ穴が空いてるだけの
足の置き場に困るようなトイレも結構ある








寄り道を諦め 直行で150km
ふらふらだったが どうにかアムラプラに到着した






街に入って驚いた
今までのエリアとは別格の空気だ





古い建物が状態良く遺っている
そして街全体がヒンドゥー教の寺院のよう
信仰心で溢れている





古都アムラプラ
バリ島はかつて8つの王国に分かれており
その1つがここで栄えたという


バリ島自体が 東京と埼玉を合わせたほどの大きさなので
そこに8王国というと 日本の戦国時代の
ちょっとした豪族ぐらいの感じだったのだろう





島の東側に来て初めて
川に水が流れていた
キリマンジャロと同じように 山の東側と南側だけ雨量が多いのかもしれない






王族が涼んだという離宮





これだけの町並みが遺っているのは
オランダの侵略に対して あらがう事なく
すんなり街を明け渡したためだという



私は 戊辰戦争の際
長岡藩の河井継之助が武士の心意気を示そうと徹底抗戦したため
長岡の街は破壊され
町の人たちはその後長く苦労したことを思い出した


アムラプラの街や王族は 現代まで生き残った
長岡の町は灰燼となり 河合たちは戦に敗れ散っていった


こだわりやプライドといったものは
人間にとって何なのだろうか?








王宮の斜向かいにある貴族の家が
今日の宿だった





広大な庭の一角にある小屋を貸切り






天蓋付き
蚊がいると言うことか…






シャワーはちゃんとお湯が出た


これで1泊2000円ほど






庭をうろうろしていたおっちゃんに
「マッサージを頼めないか?」と聞いた


歯の抜けた いかりや長介そっくりのおっちゃんは
残念そうな顔をして
「この辺にマッサージは無いなあ」と言いかけて

「マッサージするのは女性でも良いか?」

と聞いてきた



私はそれを聞いてくる意味がよく分からなかった



かつてミャンマーで 女性スタッフの靴を現地の男性に持たせたら
「女の靴を持たせるなんて失礼だ」とヘソを曲げられてしまったのを思い出した
この国にもそんな風習があるのかもしれない


「女性でも問題ないよ」
私がそう答えると
「私の友人に良いマッサーがいるんだ。1時間で15万ルピア(約1500円)だ」
と言い その人を呼びに行ってくれた



果たしてどんな女性が来るのだろうか
おっちゃんの友人ということは 年も近い70代のおばあちゃんか?
フィリピン旅の時のような 藤原釜足そっくりのお母さんか?
すごく美人の若い女性である可能性もゼロではない





1時間後

そのマッサーがやってきた






暗闇から現れたマッサーを
私はつい2度見してしまった










どこが女性なんだよ(笑)





おっちゃんは 名前をアマさんという
この近くでマッサージを生業にしており
思いのほか繊細なマッサージをしてくれた



両手で揉んでるはずなのに オイルがポタポタと背中に垂れてくる
これはいったいどうやってるんだろうか?
オイルのビンを口に咥えて 垂らしているのだろうか?

上を向いたら 答えは簡単だった
それはアマさんの汗だった(笑)




ずっと黙って 黙々と続けていたアマさんが
私のお腹を触った時だけ「アー…ウムムム」と唸った
「これは辛いだろうね」と言っているようだった


そして丹念に私の胃の辺りを揉み続け
「フム」と言った時には お腹が柔らかくなっていた



汗水垂らすほど一生懸命にマッサージをしてくれたアマさんに
少し多めにお礼を払った
アマさんは少年のような笑顔で去っていった


そしてここ数日で初めて空腹を感じ
お腹がグウと鳴った






町では 夜更けまで
子供たちによる民族楽器の演奏が響いていた
盛大なお祭りが近いようだった




つづく☆






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