自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

チャリダー教習所ふたたび。

2020年11月28日 20時19分03秒 | チャリダー★



先日の夜半
街を走って 事故を見た


1台目
のろのろ走っていたタクシーが 中央分離帯に衝突
携帯を見ていたのか
眠っていたのか


2台目
トラックが乗用車に衝突し
突き飛ばされた乗用車は 歩道の植え込みに突っ込んでぐしゃぐしゃ


ずいぶん事故が多いなと思い
はたと 今日は満月か新月だったかと思ったら
新月だった


どういうわけか 満月か新月の日には
よく事故を目撃する




今日は危ないから気をつけようと
山手通りを走っていたら
後ろから猛烈なエンジン音が近づいてくる


ぐんぐん近づいてくる


嫌な気配がする
いつでも逃げられるよう
歩道の切れ目を見つけておく


「!!」


かなりまずい気配がしたので
左の歩道に退避 その瞬間
白いバンが私がいた場所を通過した

通過した瞬間 バンの運転手は
「あっ!」という顔をしてハンドルを切ったが どう考えても遅い
完全に轢かれてたぞ




こっちはライトをビカビカに光らせていたので
見えなかったわけがない
カーナビをいじっていたのか
漫画を読んでいたのか……







毎日自転車通勤をしていると
安全について いろいろと思うところがある

例えば

赤信号で停まっていると
交差点を渡る自転車も歩行者も まずこちらを見ることはない


それはそうだろう
青信号は安全であるはずだから


でも 事故は起きる
居眠り運転だったり
心臓発作だったり
車は時々突っ込んでくる
起こらないはずのことが起きるから 事故が起きる



交差点を渡るとき
ちょっと左右を見る

赤信号で待つときに
数メートル後ろで待つ


そんな少しのことで
まさかの事故からも身を守れるのではないか?



そんな思いを 次回のチャリダーで
「自転車教習所」として撮影しました


こんなに楽しい乗り物が
人の命を奪ったり 人生を奪うものであって欲しくない


どうか 次回のチャリダー
ご覧くださいませ


「チャリダー自転車教習所」
12月5日 夜6時〜
@NHK BS1


真面目な回ですが
お笑い要素もあります
そこはご容赦ください(笑)

途方もない小さな出来事。

2020年11月24日 19時15分56秒 | おしごと日記
五郎さんのブログを読んで
不思議な気分に満たされた


ロードレース男子部は 五郎さんの自転車人生の
集大成だと書いくれていた



自分が関わったものが
他人の人生の集大成になるだなんて
とんでもなく不思議なことに思える
「僕がやってきた自転車の集大成」という一言が
いかに か細い可能性の糸と糸で編まれ結実したか
そのことに想いを馳せてしまうのだ




五郎さんが 自転車を始めたこと
その才能を見つけて 育ててくれた人
自転車に挫折して 諦めかけたこと
再び自転車で一旗あげようと踏ん張ったこと

それらのことが 五郎さんの人柄をつくり
人に教えられるだけの経験を重ねさせた




同時に 私の方も
たまたま 数100倍という競争の中から
自転車の番組企画が実現し
いつかロードレースの戦術を番組にしてみたいと思いつき


ゼロから自転車のことを学び
6年目にしてようやく チャンスが巡って来たとき
誰とチームを作るかを考えた


何人かの候補がいた中で
ちょうど五郎さんが実業団レースに燃えているタイミングで(笑)
プロじゃなくても 参加者がたった一人でも
面白く描ける可能性を見せてくれた


何かのロケで 五郎さんと一緒に温泉に入った時
五郎さんに相談したら チームを持つことは夢だったと言う
風呂でのぼせるまで 夢について話し込んだ


数え切れないほど 様々な要素が絡み合って
この瞬間でしか生まれないものが生まれ
男子部という形ができ
さらにそれが五郎さんの集大成となったという



なんと途方も無いことだろう
奇跡のような可能性の出来事が
目の前で起きたのだと 思ってしまった



最近ご褒美ばかりもらってるな(笑)





今日は 観念的なお話なので
写真はありません
大好きなシールの写真でも載せとくか
ルシアンペラフィネみたいでしょ(笑)



志賀高原のこと。

2020年11月23日 13時13分01秒 | チャリダー★


志賀高原ヒルクライムの放送をご覧いただいたみなさま
ありがとうございました





ご覧いただいた方には分かると思いますが
大雨の中 出演者たちが めちゃくちゃ楽しんでくれていた
これは うちの番組でしかできない事だと思った



雨で景色は見えないし
暴風で寒いし
リザルトも残らないし
普通なら「なんで走らなきゃいけないの?」
と思うようなロケにもかかわらず
出演者もスタッフも
誰もがそんなそぶりすら見せなかった




番組を見て とても偉い人から
連絡をもらった
チャリダーが良いのは 大キュンが「本気」だからだ
誰よりも身を呈して本気に自転車と向き合って来たから
こうして続いているのだと言ってくれた


珍しく褒められて
嬉しかった



でも 言ってしまえば
私がやって来たことは
「出演者よりも全力でやる」
その一点だけな気がする
だって 出演者だけが苦労して
スタッフが楽をしていたら
一体誰が本気で雨の中を走ってくれるか



遊ぶのも「本気」
アホなことも「本気」
雨天決行も「本気」
それを出演者に求めるだけではなく
私が一番「本気」であること
「演出力」と言う言葉が この番組にあるとすれば
8年間 誰よりも本気で汗を流して来たことが
志賀高原で結実したような気がした



志賀高原の回は
個人的には とても嬉しい回なのでした★

今度こそシーズンオフ。

2020年11月16日 02時24分05秒 | おしごと日記



今年最後の本気で走る仕事があった



3kmの平坦走(と言ってもかなりアップダウンあり)と
1kmの激坂(ジャパンカップで有名な古賀志林道)
それぞれ1本ずつ走る



おそらく それぞれ4〜5分ぐらいの全力走になる
これまでの私のベスト的には 330Wぐらい


まずは平坦走
平坦と言っても 上り基調で
途中2箇所のゆるい下りもある
走り方でタイムが変わる 難しいコース


5分01秒
340W


まずまずだったが
激しい呼吸で気管をやられて
ノドがモーレツに痛い(笑)



続いて1kmの激坂・古賀志林道
平均勾配9%
去年のジャパンカップ市民レースの時に
ずっこけた
思い出のコース(笑)

去年は沖縄に向けて かなり体調が仕上がっていて
3分48秒 328Wだった


果たしてあれに近い数字を出せるだろうか…






スタートする
落ち着いてゆっくり漕ぐ
元気なのでパワーはつい400Wを超えてしまう
そのまま走れば オールアウトまっしぐら
抑えて350Wぐらいを狙って走る


沿道の方々が 見知らぬ私を応援してくれる
私は選手ではなくて 実は撮影スタッフなのだと
心の中で思ったが
息が苦しくて何も言えない(笑)
まあ見た目には選手にしか見えないだろう


中間地点
あれだけ抑えたつもりでも 飛ばし過ぎていたようで
平均390Wぐらい
これでは最後まで持たないので
ちょっと息を整える
5秒ぐらい280W程度に抑えて
また350Wを狙う



ラストの激坂カーブを曲がって フルもがきのスプリント
あとでスタッフに聞いたら
大口を開けて ものすごい笑顔のスプリントでゴールしたらしく
ど変態にしか見えなかったらしい…


3分34秒
360W


調子の良かった去年より速かったし
パワーも大幅に更新






レースじゃない 仕事の一環だったけど
本気で出しきれて 満足だ
今年は走行距離は少なかったが
毎日通勤して 1分走や2分走は続けて来た


走ったことは積み重なっているのだ
おっさんだけど もう少し頑張っていけそうだ




今年はこれにて イベント納め
今度こそシーズンオフに入るので
我慢していた焼餃子と 夜中の食事と
スナック菓子を解禁いたします(笑)



さあ 春までに
6kgぐらいは太りたいな★

冒険とパンク。

2020年11月14日 19時12分32秒 | 自転車



15日に ちょっと頑張って走る必要があるので
調子を上げたくて ロングヘ出かけた



いつもと違う道を走って 利根川を目指す



気持ちよく巡航していると
道に何かが落ちている







サイフだ…



落し物の中で 財布ほど面倒なものはない
第一 ほとんどの場合
中身が抜き取られて 外側だけ落ちていることが多い

拾って中身が空っぽだった時
外側だけを届けても 絶対に疑われるし
その場に置いていくのも気が引ける


「どうか空っぽじゃありませんように」


願いを込めて拾ってみると
普通に中身が入っていた
心なしか まだ温かい気もする
落としたてなのかもしれない



色々触って 指紋を残すと
あとで「中身がない」となった時に面倒なので
中身には一切触らず交番へ








警察官が 目の前で中身を丁寧に取り出して並べる

1000円紙幣が数枚
いろんなメンバーズカード
クレジットカード
診察券
割引チケット
500円玉が4枚
スーパーで食材を購入したレシート


落とした方の 苦労が見える気がした



以前 財布を届けた時
お礼等はいらないと言って置いたにもかかわらず
電話はかかってくるし お礼の素麺まで送られてくる始末だったので
(このときは財布に5万円入ってた)
今回は名前も書かず 全てを放棄しますと伝えて
警察官に託して さっさと交番を後にした




利根川を目指し
さらに北上しながら
財布のことを考えた



財布は自分の社会的立場を示すと
よく言われる

確かに 立派な長財布から
「スルッ」と折り曲げていない万札を取り出すのをみると
「おお」と思うし
いくら偉い人でも 小さい財布から
折りたたんだお札を取り出し セコセコと広げてるのをみると
小市民に見えてしまう


私は 四六時中自転車ウェアを着ているので
財布はラファのエッセンシャルケースであることが多い
傍目からは どんな人物に見えているのだろうか




落ちていた財布から分析すると
落とし主は年配の男性
メンバーズカードの種類からすると おそらく50代
食材を買っていたので独身かもしれない
小銭が五百円玉だけだったのは 特殊な職業だったりするのだろうか
それとも精神的なものだろうか

あの数千円で 何日を暮らすのだろうか



考えれば考えるほど
落とし主が心配になってくる財布を拾ってしまったものだ(笑)
願わくば 無事に持ち主の元へ戻って
「生きていれば 良いこともあるものだ」
ぐらいのことを思ってもらえたら嬉しい






70キロ走って 利根川
16時で すでに夕景


のんびりナイトライドで帰ることにする



夜の走りで 試して見たいことがあった
そう グーグルマップのナビを使うことだ


夜間走行は 車の激しい通りを避けて行きたい
そこはグーグルくんの得意分野であろう






今回も グネグネギザギザ
細い道をつなぎ合わせて 楽しい道のり
もちろんグラベルも出現



しかし





行き止まった(笑)



ちょうどシンゴちゃんがLINEで連絡くれたので
状況を報告したら 喜んでくれた(笑)



時間に余裕があるときは
最高のエンターテインメントかもしれない



120km TSS260



次の日

後輪がパンクしていた
スローパンクのようだ





ロングを走りながら
この白い汚れが気になっていたのだが
どうやらシーラントが吹き出した跡らしい





タイヤを外すと
2センチほどの針金が
タイヤの内部でうねっていた


これでよく走って帰れたな(笑)


チューブレスタイヤとシーラントのおかげか






久々のタイヤ交換
楽しみにしていたピレリのチューブレスタイヤをはめてみる






サイスポかバイクラの記事を見て購入した シュワルベのタイヤレバー
写真のように タイヤが外れてくるのを せき止めることができる
そしてタイヤは超簡単にハマった
ウルトラオススメです





フレームに貼っていたシールがボロくなったので





交換した(笑)









頭の柔らかさ養成講座。

2020年11月06日 04時18分09秒 | おしごと日記



五郎さんがブログでカップラーメンを食べたと書いてたのを見て
久しぶりに食べたくなった


一口目は美味しいのだけれど
食べ終えた後 お腹いっぱいなのに
心はなぜか まったく満足できなかった

そういえば五郎さんも 同じようなことを書いていたような(笑)







新発売された補給食を
なるしまフレンドで試し買い
味はクリフバーを柔らかくした感じ
カップラーメンより はるかに満足感があったな







さて 問題です
「海外までロードレースの撮影をしに行ったら
 突然 レースの撮影は禁止だと言われました
 あなたならどうしますか?」








さいきん 頭の柔らかさについて考えていて
例えばそんなシーンに出くわしたら
どうするかを考えた


・仕方ないので観光して帰る
・撮れる範囲で撮影する
・レースではなく他のものを撮影する
・こっそり撮影する方法を考える

普通の人はそう答えるが
ここで止まってはいけない
もう一歩進みたい

・オフィシャルの撮影クルーと仲良くなって混ぜてもらう
・優勝候補の写真を並べて 観客によるイケメン投票を行う
・コース上にある店や住人(特等席)のレース当日のハッピーな様子を定点撮影する
・張り込みでペテル・サガン選手を捕まえて「チャリダー最高」と言ってもらう
・開催地で1番の美人を探し出し 道に立ってもらい
 試走する選手のうち何人がチラ見するかを数える

もう一歩進みたいところだが
これ以上思いつかなかった(笑)







上の回答の出来はさておいて(笑)
頭の柔らかさを作るのは
そういう困難な状況ではないかと思う
予定していたものが撮影禁止だと言われたり
出演者が機嫌を損ねて 出てくれなくなったり
晴れてほしいのに大雨だったり
渡りたい橋が壊れて落ちていたり


そんな時
「撮影できませんでした」と帰るか
「超面白くなってきた!」と思って必死に考えるか
どうせダメなら 失敗してでもトライした方が良い
その積み重ねで 頭の柔らかさは変わっていく
そしてそれは 大人になってからでも変えられる








それでは最後にもう一問

「ミカンが3個あります
 これを4人で分けたいのですが
 あなたならどうしますか?」






ちなみに
「ミキサーでジュースにして 4人で分ける」
と答えた小学生がいたそうです

すげえ(笑)

10月の走行距離。

2020年11月03日 14時47分01秒 | 自転車
バタバタとしているうちに
10月が終わった


私の仕事は 与えられたものをこなすのではなくて
自分で考えて作る仕事だ

決まっているのは 作品を完成させる日程だけ
あとは自分で内容とスケジュールを考えて
どれだけ完成度を高くできるかとの戦いとなる


撮影を多くして 内容を充実させるのか
撮影を少なくして 編集に力を注いで完成度を高めるのか


責任者は自分なので
どこにハードルを設定するかは自由
しかしやはり 大キュンが作ったものは別格だと思われたい(笑)
なので 他のディレクターよりも高いハードルを設定する


ただし 必ず実力よりも高いハードルを設定するので
とても時間がかかるのです
まあ欲張りなのですね(笑)



そんなこんなで 今年の10月は
沖縄に向けての走り込みも無いし
作品づくりのために時間を使い
走行距離は700kmでございました






とはいえ10月は最高に気持ちの良い季節
チャンスがあれば乗りたいので
ロケ先まで早朝出発で自走


さいきんグーグルマップのナビ機能で
自転車モードが使えるようになり
使ってみたら これがまた楽しい





距離は伸びるけど
車の少ない道をチョイスしてくれる





グラベルも平気で出てくる(笑)
思わず「マジか!」と叫んでしまったが
行ったら ぬかるんでるわ 凸凹だわで
超楽しかった


行き慣れた目的地でも
このナビ機能で行ってみると
新しい発見があるかも





先行きが不透明だと
何にもやる気が起きなくて
トレーニングも全く手が付かず
とりあえず目の前にある仕事を懸命にやっている感じの10月


メンタルがやられる人が続出して
うちのチームでも ぼろぼろと人が辞めていった
とても期待していた新人も 辞めてしまった


どうしたらメンタルを保てるかというと
解決策は 人と話すことではなかろうか
とにかく人と会って話す
そこは不要不急とか言ってたらダメ


こんな社会状況で メンタルがやられない人がいたら
それは変態だと思う(笑)
普通の人は 鏡のように世相を反映して
メンタルが落ちていく
だから 人と喋ってくださいね
喋る人がいなければ ここに書き込みしてください
それは私を救うことにもなります







最近は 就寝時間が朝の6時ぐらいなのだが
たまたまこんな番組を見た





ご存知 伝統の番組だ(笑)

話術に長けた先生が 延々と1時間ぐらい喋っている


話ももちろん 面白いのだが
最高に面白かったのがこれ





観客のリアクションだ


食い入るように先生を見つめ
ゲラゲラ笑う人もいれば ウンウン頷く人もいるし
寝てる人もいる(笑)
全く無責任な状況が ツボだった




さらに





手話の見事さに惚れ惚れした


とにかく表現が豊かなのだ
見ていて飽きない


私は 自分は声を出して喋れるぶん
表現をサボっているのだと反省した



ふと ちょっとした分岐点の選び方1つで
私がこの番組を作っていた可能性もゼロではないと思った
たまたま自転車に縁があって チャリダーを作っているけれど
ひょっとしたら 「テレビ寺子屋を作って20年」だったかも


そうだったとしたら
ロードレース男子部は生まれておらず
寺子屋男子部ができてたかも(笑)




さあ 11月は
2年間の集大成となる番組の仕上げにかかります
そしてちょっとしたロケがあるので
ある程度調子を上げておかねば…★