自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

遊びが足りねえ☆

2011年05月31日 22時59分23秒 | 世界の街道をゆく
アチョー!
なんちて。
私、少林寺拳法と少林拳の違いを知りませんでした。
少林寺拳法は、近年日本で生まれた武術。
少林拳は唐代から千数百年、綿々と続く武術。
少林武術学校にはなんと3万人もの生徒がいて、
日々鍛錬を続けているとか。


「世界の街道をゆく」はCanonの一社提供の番組なのですが、
そのお目付役のおっちゃんが本日合流。
会うなり「君の番組は遊びが足りないんだ」とおっしゃる。

張りつめた弦。
一本一本が真剣すぎて、連続してみると疲れちゃうんだって。
もっとゆる~い回があっても良いのだ、と。
そう言われりゃ、そうかもしれません。


出発前、社長の寺さんからの指令で
「三国志というテーマから外れるな」と釘を刺された。
だから「街道沿いで見つけた面白おじさん」的なことができないのに
どうやって外れりゃいいんだ??
ナレーションの坂東三津五郎さん、
「アチョ~☆ かかって来んかい!」なんて言ってくれるかな…
(そういう事じゃないでしょうね、ハイ)

生きている感触。

2011年05月30日 22時13分11秒 | 世界の街道をゆく
7時に起床。
8時出発。
20時撮影終了。
22時ホテル到着。着替えは一着のため、毎日洗濯。
5時まで明日の撮影を考え、三国志の続きを読む。
息抜きにブログを更新。。

これが私のロケ中のリズム。
ロケが終わると必ず2日間は寝込むことは、
もう会社中の人が知っているので、
何も言わずに2日間休んでも大丈夫。


いつもいつも、D☆は大変なことばかりしてるなあ、
と思われるでしょうが、仕方ありません。
こうしないと、普通のものすら作れないから。


今日も、ある寺を山の上から撮影するために
1人で山をのぼった。
ふつう歩くと1時間かかるということだったが、
日没前のため、25分で駆け登った。
他のディレクターなら決して撮らないこの1カットこそが、
番組を私のものにさせてくれる。

私にしかできないことをやる。
なぜそう思うのかは、分かりません。
でも、それが生きるということのような気がします。

1000キロ突破。

2011年05月29日 22時02分18秒 | 世界の街道をゆく
旅が始まって5日。
走行距離は1000キロを超えました。
今日は襄陽という街にいます。

1800年前、三国時代には荊州の首都でした。
この地方をめぐって、劉備、孫権、曹操といった英雄たちが
しのぎを削った地です。
城壁に囲まれた旧市街は
整備されてキレイになってしまったようですが、
城壁の形や道筋などは当時のまま。
三国時代に思いを馳せるには十分です。
そして傍を流れる大河・漢口からの風が心地よい。


しかし旅は過酷です。
私はずっと睡眠時間2時間だし、
カメラアシスタントの堀越はお腹グルグルの刑になって
上から下から大変らしい。
カメラマンの宮内さんは、59歳の誕生日なのに
田んぼにはまった。
街を歩く現地の人々は放屁してばかりだし、
商店街の街路でふつうに大用をしている子どもまでいる。


ああ、本当はこんな街を、
恋人とゆっくり歩いて、風に吹かれていたい。
そんなことを考えると心が折れるので、
三国志の勉強に戻ります!

最終回!

2011年05月27日 00時01分58秒 | 世界自転車探検部
ウズベキスタンの旅も最終回。
みなさんはどうお感じになるでしょうか。

中村さんが5日間の旅で変化した心の機微。

懸命に旅してくれた中村さんに
私はどれだけのお返しをしてあげられただろう。
全力ではやったけれども、
観て下さるみなさんに直球直撃の感動をしてもらえなかったら、
私にはまだまだやれることがあったのだと思う。

ああ、もっと上へ。
旅は果てしないねえ。


私は放送を見ることなく次の旅へ入ってしまった。
でも、私が担当したからには、できることは全部やる。
スタジオにとびきりのオミヤゲを用意して来ました。
オンジェイのときよりも、さらに大きなオミヤゲをね。
「死せる孔明、生ける仲達を走らす」に似ている…かも。
とにかく、最後までぜひウズベキスタンの旅を楽しんで下さい。
(スタジオ構成が元に戻ってオミヤゲなくなってたりして…)

そして。
先の見えない旅なのに、決して辛い、疲れたという言葉を口にせず、
常にコーディネーターや私に気を遣ってくれた、
素敵な旅人の中村ゆりちゃんに感謝。


黄河一望。

2011年05月26日 01時19分39秒 | 世界の街道をゆく
自転車探検部も3回目の放送が終わりました。
小学生との出会いのシーンは、いちばんのお気に入りシーンです。

さて私は、初めて黄河を見ました。
ここは三国時代の猛将・呂布の城跡でございます。

撮影初日にして、たいへんなアドベンチャーでした。

大変の始まりは、この山の麓にたどり着いたのが日没30分前であったこと。

そこで急遽撮影隊を3隊に分け、
三方向から同時に撮影しながら頂上へ向かう事にした。

ところが我々本隊が道を誤り
黄河に行き当たって道がなくなっちゃった。
これまた万事休す。
しかし起死回生、たまたまそこにいた船を捕まえて
黄河から呂布城へ近づく事にした。

…で。
たなぼたの黄河の船旅になったことに
ゲラゲラ喜んでいた我々に船長さんが一言。
「呂布城ならそこの崖の上だよ」

この写真をご覧下さい。
呂布城は黄河沿いの断崖の上にあるんですよ。
つまり、登らなきゃいけない崖は、
ホントの崖なんです。

私、カメラマンの宮内さん、コーディネーターの3人は
決死の思いで崖を這い登ることにしました。
「決して後ろを振り向くな!」
それが3人の合い言葉(私は何度か振り返って撮影したけど)。
私にさえも、崖の高さが絶望的に感じられたのに、
59歳の宮内カメラマンはさぞ大変だったのでしょう。
後ろを登るコーディネーターに向かって
崩れる崖の砂をばらまき、
あげくの果てに放屁までしたらしい。
頂上まで這い登った時に、コーディネーターは悪夢のような顔をしてた。

というドタバタの末に撮った黄河一望の映像。
お蔵入りになったら、みんな怒るだろうなあ…。

洛陽より。

2011年05月25日 01時39分00秒 | 世界自転車探検部
ここは洛陽、2000年前の首都。
今は真っ暗でなにも見えないけど、
朝になるのがとても楽しみ。

ウズベキスタンの自転車旅、
2日目も無事に放送できたのでしょうか。
移動しながら「いま放送中だなあ」と
気になってしょうがない。

2日目に出て来た釣りのおじさん、
とってもステキな人でした。
明るくて。優しくて。
最初はずっとロシア語で話していたのですが、
(我々が外国人にとりあえず英語で話しちゃうような感じ)
となりのおじさんから
「ウズベク語で話しなよ」と言われて、
必死にスイッチ切り替えてウズベク語で話してくれた。
だいぶ酔っぱらっていたのに。


さて、明日から三国志の舞台の撮影が始まるので、
私も「スイッチ切り替え」しなければいけません。
「エルムンド」から「世界の街道をゆく」に。
でも、いままで必死に「女の子の旅」モードにしていたので、
なかなか切り替えができそうもない…。


P.S. まだお腹は大丈夫です(当たり前か)

これから放送じゃよ☆

2011年05月23日 17時22分06秒 | 世界自転車探検部
今日から5夜連続で、
ウズベキスタンの旅をお届けします。
全行程348キロ。
中村さんは最後まで「疲れた」とは言いませんでしたが、
相当疲れていたと思います。
だって顔に出てたもん。

でも、とにかくがんばって走ってくれた。
日本から持って行った梅干しをほおばりながら。
本当は人見知りなのに、がんばって人の輪に入って行った。
そして旅が進むにつれて、彼女のなかで
何かが変わっていった。


彼女の心の変化を感じ取って頂けたら、嬉しいです。


「地球テレビ エルムンド」
NHK BS1 23:00~23:48
今週金曜日まで放送です!
(私は明日から中国ロケ…とほほ)

ウズベキスタンの旅、月曜日から!

2011年05月21日 19時22分32秒 | 世界自転車探検部
カニちゃんとホクレイ・チームの若者2人と
富士山までやってきたぞ!

今日も寝られなくて、
なんとか五合目まで走っていると、
体がどうにも自転車を嫌う。
「こんなの乗りたくない!」と言ってくる。

でも。
新緑の鮮やかさ。
なつかしい森の匂い。
火曜日には旅立つ男の走り納めとしては
充分だ。


さあ月曜日から!
「地球テレビ エル・ムンド」にて
自転車探検部第二弾、
ウズベキスタン編が放送です。
金曜日には、中村さんのお土産が登場するらしい…。

カンボジア編では、
たくさんのご意見のおかげで
新たな展開の可能性が出て来ました。
ぜひまた番組のご感想をお待ちしてます!

夜の青。

2011年05月19日 04時42分14秒 | 世界自転車探検部
6時間半に及んだ
天才おじさんとのナレーション打合せ。
2人して真剣に、
たまに爆笑しながら。

カンボジアの時は98%直された原稿は、
今回は70%くらいで済んだ。
悔しいけど、まあ良しとしよう。

帰り道、朝焼けの空を見上げたら、
ひとり続けてきた長い旅が終わる実感に、
孤独感で胸が圧された。

見上げれば西の丸い月と
五月の夜の青い香り。

あと一日あった…。

2011年05月18日 17時15分32秒 | 世界自転車探検部
期限を決めれば、
どんなに過酷でも耐えられるけど、
延長戦になるともうグロッキー。

映像はこれ以上できないところまで
やり遂げました。
よく出来たと思います。

が。

私、明日の音楽&ナレーション入れの
体力を残しておきませんでした。
しかもこれから、天才おじさんとマンツーマンでナレーション打合せ。

あの原稿真っ黒けの闘いがふたたび…
こりゃあ勝ち目なし☆

あと一日。

2011年05月16日 22時33分12秒 | 世界自転車探検部
編集室に泊まり込む日が続いております。

今日、二度目の頂上試写があり、
ほぼ合格点をもらった。
でも、私の編集はここからが違うのだ。
あと一日、
最後の最後まで1フレーム(30分の1秒)単位でリズムを作り上げる。

ここまでやる人はほとんどいない。
だからこそやる。
そうしないと、懸命に旅してくれた旅人に恩返しできない。

あと一日!

やっとだね。

2011年05月14日 21時01分44秒 | 世界自転車探検部
やっと!
狂言のDVDの見本版が上がって来ました!

実現までの険しい道を一緒に歩んでくれた
プロデューサーの照沼(てるぬま)さんと一緒に、
メニュー画面の動作確認。
そして目を皿にしての字幕チェック。
念入りにやってたら、また日が暮れちゃった。

そしてはたと気がつく。
こんな儲からない仕事ばっかりやってたら、
年俸は増えるわけないわあ。


みなさんが喜んでくれれば、万々歳。
だから、もし喜んで頂けたなら、
コメントひとつでも下さいね。
それが私にとっての最高の馳走ですわな!
(ここに来る人結構多いのに、コメント少ないのは
 書き込みにくい内容だからかな…?)

次の仕事。

2011年05月13日 21時47分07秒 | 世界自転車探検部
うちの会社は年俸制であります。
社員と言えども作品ごとに「一本○円」で雇われているんです。

今日はその年俸更改の面接でした。

なんとまあ。

上がらない事よ……。



私、金については、
後輩にごちそうできる程度に稼げれば良いと思ってはいますが、
仕事の評価がこんなもんかと思うと、
テンションダダ下がっちゃった。

そんなテンションの時に、
次の「街道」ロケの資料を渡される。
しかもこのロケ、ウズベキスタンの編集が終わった3日後出発。
3日で三国志を猛勉強せなアカンぞ。
(チャリで富士山登ってる暇ないかも)


ああ、もう今日は帰ろうぞ。
明日からまたテンション上げ上げで行かねば!

成長したな…成長したな…成長したな………。

2011年05月12日 21時23分09秒 | 世界自転車探検部
今日はあの「天才ぷにょおじさん」の恐怖の試写。
ウズベキスタン自転車旅のVTRを見てもらいました。

NHKのプロデューサーって、
試写中に決して笑わないんです。
他のスタッフみんなが爆笑していても
「……………(シ~ン)」
としている。

ぷにょおじさんも、そんな具合。
笑ってほしいところで笑わないから、心配になるばかり。
めげずに必死にナレーションを読んで
(試写ではディレクターがナレーションを読みます)
冷や汗かきながら全部見てもらった。


見終えると、スタッフ全員が
ぷにょおじさんを注視する。
おもむろにおじさんが口を開く。

「面白いよ。前回よりも成長したね」

うわ~お!
「成長したね~成長したね~成長したね~」と
脳内で単語がこだましたぞ。

でもね、自分じゃあ
どう成長したのかサッパリ分かりません。
ひょっとしたら、疲れた顔見て優しくしてくれただけかも。
でも、とにかく、完成への光が見えて来た。
完成まであと一週間!



※突然ですが、どなたか、
 5月22日に富士山のスバルライン25kmで練習走行しません?
 たぶん都内から車で行きます。
 今のところ行くのは私ひとり…。
 行ける人はチャリン党メールまで!!

 charintoh@gmail.com