自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

スペインから。

2020年07月28日 14時03分08秒 | チャリダー★
スペインからお便りが届いた



送り主は 坂バカだよりに出てくれた
画家のラミロさんだ





真ん中がラミロさん
右は親友のリカルドさん
お二人とも 素晴らしく速かった
猪野さんがバルベルデ選手との練習で
軽い肉離れを起こしていたので(笑)
終始軽めに走ってくれた
それでも十分 美しく速いことは伝わってきた


オンエアをご覧になって
大変満足だと言ってくれた
特に喜んでくれたのは 番組に漂うユーモアだという
真剣なのに 笑いもある
そこを大いに褒めてくれた


画家というだけあって
少年のような自由な心を持つ方だった
「自分は何者にも縛られない」
そんな意思を常に醸し出していた


とんでもない負けず嫌いで
私を見るなり「君には負けそうだ」とずっと言っていた
撮影が終わって 私とリカルドさんと3人で走っていると
何度もアタックし 後ろを振り返っていた
よほど日本人に負けたくなかったのだと思う(笑)


ラミロさんからのメッセージは
「おめでとう」という言葉で締められていた
番組の放映を「おめでとう」と言われたのは初めてだ
たぶん 大切な作品が完成し発表されたように
感じてもらえたのだと思う






さて
長い梅雨のなか
感染症対策をとりながら 撮影は進んでいます


基本的に 全て窓全開の車移動
腰が痛いです(笑)





移動の途中 滋賀県の甲賀市で宿泊することになり
これは早朝練のチャンスだ! と地図を見たら
なんと憧れの安土城まで片道25km
朝6時にホテルを出発





近江八幡
美しい町
観光地となっている中心部以外も
ちょっとした集落ですら かつての繁栄を匂わす風情で素晴らしい





神社や寺はとても好き
気持ちが落ち着きます





安土山が見えてきた
ドキドキする(笑)





いつかは自転車で来てみたかった
安土城
出発まで時間がないので 天守跡までは登れなかったが
けっこう満足





安土城の自転車置き場
長い砂利道の向こうにある
自転車に乗らない人が考えたのでしょうか
残念ながらここにあっても 置く人は少ないでしょう


景色はどこも風情があるし
集落の佇まいも美しい
おまけに歴史的な萌えポイント山盛り
上手くやれば チャリダーの天国になりますね





気温が上がり
やっと見つけた自販機は
なんと全品売り切れだった(笑)



帰って 次のロケに向けて
チェーンリングを交換
52-36から50-34へ


そろそろ梅雨明けしてくれないかな…



眉山。

2020年07月24日 00時01分29秒 | 自転車
ちょっとした会議のため 徳島へ行っていた


密を避けるため 車両移動で


遠かった……(笑)






徳島といえば 独特の文化が今なお残る素晴らしい土地
しかし私の中の徳島ナンバーワンは
チャリダーたちが一度は登ってみたい あの山だ





そう 徳島市の中心にある「眉山」だ
坂バカだよりで見て以来
いつかはチャレンジしてみたいと思っていた


ここがまさに イノッチが南里さんと出会った
計測スタート地点


距離2.7km
平均勾配8%


ワクワクする
どんなストーリーが待っているのだろうか
イノッチのタイムは11分47秒
なんとか11分を切りたい
できれば10分切りだが
1発目では無理だろうなあ


スタート地点へ降りると
中学生か高校生ぐらいの少年チャリダーがいて
こちらをチラチラ見ている
そうか 今日は男子部ジャージを着ているので
男子部員だと気付かれたか
黄色いジャージの怪しいおっちゃんがいると警戒してるのか


声をかけ 計測開始ポイントを確認したら
近づいてきて 「こんな人いたかな?」という顔をした(笑)
どうやら男子部のことは知っているようだ
ごめんな テレビには出ない男子部員なのよ(笑)



少年は体が軽そうだし
さっきから何本か上っているっぽい
きっと速いのだろう
追いかけられて 途中で抜かれたりしたら心が折れる
なんとかそれだけは避けたい


少年に挨拶して スタート


11分で登り切るとしたら
狙うパワーは300Wぐらい
300Wで漕ぐペースをつかんだら
あとはメーターは見ずに走る


激坂が現れたと思ったら
緩斜面やブラインドコーナー
挙げ句の果てに バンプ(段差)まで現れる
これは難しい テクニカルなコースだ
路面を選び 走行ラインを10センチ変えるだけで
10秒とかタイムが変わってきそうだ


5分ほど経過
下った時は このへんが中間地点だと思ったが
メーターを見たら まだ1.3km
心が折れかける(笑)

まずい 突っ込みすぎたか…



同じようなコーナーが来るたびに
もうゴールかと勘違いし
メーターを見て心が折れかける
その繰り返し

初めてのコースあるあるに
見事にハマってしまった(笑)


計測ゴール地点の マンション? が見えてきた!
唾液たらしまくりで ゼエゼエもがく姿を
散歩のご老人がじっと見ていた


10分39秒 303W


なんとか11分は切った
そして出し切った爽快感
シャワーを浴びたかと思うほどの汗
と よだれ(笑)


少年はだいぶ後ろを
ゆったりと上ってきた
手を上げて 挨拶して下山


良いコースだった
坂がキツイのに 徳島の人たちが上りに来るのがよくわかる
今度は地元のチャリダーたちがたくさんいる時に
1日ゆっくり 10本ぐらい楽しみたい★

次の目標が決まった(笑)

2020年07月14日 21時57分48秒 | 自転車
大チャレンジがお流れになって
次の目標は宇都宮ロードレースかと
久しぶりにインターバル練習





コースに合わせたインターバル
メニューはおよそ1時間
完遂すると やっぱり気持ちいい


ちょっとした峠
日々のトレーニング
自転車は 日常では意外と感じられない「達成感」を
感じさせてくれるから楽しい





これから週に3日ほどはインターバルをやろうかと思っていたら
例のチャレンジを近日中に再開することになったと連絡が入る…



宇都宮ロードも捨てがたいが
そっちはプライベートなレースなので
やっぱり仕事を優先



ふたたび長〜いアルプ・デュエズを上る練習に戻る(笑)



目標がくるくる変わると
メンタルがついていかない
無いやる気をふり絞って
なんとか48分かけて上る


いつものルーレットが回る
11回目のルーレットだ
これまでヘルメット4回 手袋6回






当たった…






11回目にして 待望のライトウェイト(超軽量ホイール)を手にいれた


どうせなら50回ぐらい当たらないでほしいと思っていたので
拍子抜け(笑)


アルプを上るモチベーションがなくなってしまった(笑)



実世界でも 新しいグッズの取り寄せには
余念がない





新しく発売された
ABSOLUTE BLACK社のワックス
まだ国内では見かけないので
メーカーから直接購入



これまで使っていたワックス(セラミックスピード社のUFO DRIP)は
性能は良いが 200kmほどで効果が無くなるため
メンテナンスの回数が増えてめんどくさかった


ところがこの新ワックスは
なんと最大1800kmまで走れるというではないか!


ほんまかいな……





粘土のような色をしている



メーカーの解説によると
この液体をチェーンと一緒に袋にドボドボと入れて
コーディングしろと言っているが
そんなことしたら 1回で数千円もかかってしまう


なのでまずは セコくコマごとに塗る作戦で(笑)




走行感は なかなか良い感じ
UFO DRIPと同じぐらい軽い


果たして このセコイ作戦で
何キロ持つのか!?


ただいま200kmぐらい
まだ大丈夫そう(笑)

次の目標へ

2020年07月13日 19時59分43秒 | チャリダー★



スペイン編 ご覧いただき
ありがとうございました
少しでもお楽しみいただけたなら嬉しいです



はじめてチームの広報担当に連絡を取った際
最初に言われたのは「何十人来るのか」だった
バルベルデ選手の取材のために 日本の大物俳優がはるばる来ると聞けば
照明 カメラマン スタイリスト メイク プロデューサー ディレクター などなど
大勢で来ると思うだろう


日本からはイノッチを含めて3人しか行かないと言ったら
広報担当は言葉を失っていた(笑)
でも 撮影が進むにつれ その態度は変わっていった


決して相手を圧迫しない 気のいい俳優
バルベルデ選手の練習にカメラを回しながらついていくディレクター
スペイン語がペラペラで 物怖じしないアシスタント
撮影が終わる頃には このコンパクトさこそ我々の武器なのだと
分かってくれた



バルベルデ選手も 日本人に馴染みがなかったようで
最初はだいぶ距離を感じたが
イノッチと私が自転車でついて来ると
「へえー」という目で見始めた

そして私がカメラを回していると
珍しそうにじっと眺めて喜んでくれた


そしてついには ニックネームをつけてくれた

イノッチはKAWASAKI
私はYAMAHA(笑)




スペインに行く前は
今回も5分だけしか会えないかもしれないと思っていた
全てがバルベルデ選手の気分によって決まるから
それでも番組を成り立たせるにはどうしたら良いか
いろいろ考えに考えて飛行機に乗った


でも最終的には ご覧いただいたように
あらゆるシーンにお邪魔させてくれた



裏側を知っている私たちからすれば
奇跡のような番組だった
もちろん 視聴者にはそんなことは関係ない
全ては面白かったかどうかで決まる


だから「面白かった」の一言は
とてもとても嬉しい 最高のご褒美なのです






ところで
4月からずっとコンディションを作って来た
「人生最大のチャレンジ」は
雨天でお流れ
出演者のスケジュールが決まらず 事実上の無期限延期(泣)


持て余した気持ちを鎮めるために
仕事を抜け出し 久々にディズニー練に参加した






前に参加した時は5人ぐらいだった気がするが
今や遠方からも参加者が集う大所帯


中心メンバーのマコっちゃんは
全日本マスターズTTのチャンピオン

アタックがかかると だいたい600Wぐらい必要なのだが
600Wで走る我々から さらに圧倒的なスピードで飛び出していった
私は3秒しかついていけなかった(笑)

プロと戦っているのかと思うぐらい強かった





集団走に慣れていない人が多かったようで
先頭交代するたびに パワーが上がる
いざ先頭に出た人が ついつい頑張ってしまうためだ(笑)

集団の後ろにいれば 250Wで済んでいたのに
先頭交代のたびに 450Wに上がる
無言のインターバル地獄
集団で力を合わせて 滑らかに進むことができないと
ロードレースで勝てないぞ?
ひょっとして「インターバル地獄」が目的だったりして?


あまりのキツさに 途中で千切れた
TSSは1時間で100を超えていた(笑)



この鬼のように速い仲間たちのさらに上に 日本のプロたちがいて
その上にヨーロッパのプロがいて
その頂点にいるのが バルベルデ選手


速さの次元は違うけど
心は通わせることができる それが自転車だ



とりあえず 次の目標は
8月の宇都宮ロード
9月のヒルクライム
どうか再度の外出自粛になりませんように★

坂バカinスペイン!

2020年07月05日 10時27分25秒 | チャリダー★
2月に行って来たスペインロケが
ようやく完成&放送となります!


「チャリダー 坂バカinスペイン
 世界王者に会って来た!」
7月11日(土) 午後6時〜
@NHK BS1





世界王者とは
みなさまご存知アレハンドロ・バルベルデ選手!


2018年の末に来日した際
5分だけ取材時間をもらった我々は
「家に遊びに来ていいよ」という約束を取り付けた
それがようやく実現しました





スペイン南部の2月は
アーモンドの花が咲き乱れる美しさ





真冬でも温暖な気候
そして法的にも自転車が守られている
まさに自転車天国


バルベルデ選手のトレーニングは
地獄だったけど(笑)


でも日本から来たイノッチと私を
とても歓迎してくれて
一緒にアタックしたり 集団で走ったり
めちゃめちゃ楽しかった
日本にもこんなプロがいたらいいのにな〜





レースにも密着取材





バルベルデ選手が チームで愛され
地元でも愛され
自転車界の発展に寄与している様子を
肌で感じていただけたら嬉しいです





スタッフは私とアシスタントのアロマくんの2人のみ
撮影はぜんぶ私です

自転車で走るのに必死で
カメラのレンズを綺麗にする余裕がなかったりしたので
時々お見苦しい映像もあるかもしれませんが
臨場感としてお楽しみいただけたら嬉しいです(笑)


ちなみに バルベルデ選手が
私とイノッチにニックネームをつけてくれました
なんと呼ばれたのか 番組内でぜひチェックしてみてください


それでは今週土曜日は
スペインでお会いしましょう★

太平山へ。

2020年07月04日 01時56分25秒 | おしごと日記



栃木の太平山へ 久々に行って来た



あくまで大目標は2週間後なので
太平訪問はその通過点
この日に合わせて調子を作りすぎたくはない
とはいえマイ坂・太平山でタイムが出ないと
やっぱり凹む(笑)
2日前まできっちり上げて
前日は回復にあてた


通勤でのトレーニングを封印し 回復走
いつもは全力で走ってる通勤みちを
ゆるゆると走る
ノーヘルの通勤チャリダーに次々と追い抜かれる

驚いたのが 6人に抜かされて 6人とも独り言をしゃべっていた
基本的にはブツブツ文句を言っているようだが
どうやら私に対するものではないっぽい

抜かされると やっぱり少し悔しいので
追いかけようと思ったら
体がふにゃふにゃで 力が入らない
これは調子悪くなってしまったなと 軽い絶望(笑)
仕事を早めに切り上げ 6時間たっぷり眠った






太平山のタイムアタックは
工業高校側の登山道T字路から
峠手前の駐車場まで
昔イノッチが坂バカだよりでタイムアタックしたコースで
ストラバのKOM(トップタイム)は岡篤志選手が持っている

私の自己ベストは 8分04秒 312W
さすがに今のコンディションでは 更新はできないだろうが
8分30秒ぐらいで3本は走りたい



一本目
280Wぐらいで行こうと走り出す
わずかに余裕を残して全力で行く感じ
パワーを見ると自制してしまうので サイコンは見ない

緩斜面終わりの中間地点ヘアピンで4分10秒
ここまで平均306W
このまま最後までキープしたい


国学院栃木方面の分岐でサイコンをチラッと見たら
330Wぐらい出ている
昨日1日休んだら調子が上がったのだろうか?


最後の激坂カーブをダンシングでガマン
太平神社への分岐を過ぎ 駐車場入り口でラップを押した





7分55秒 324W


なんと! 夢の8分切り!


去年の沖縄が人生のピークかと思っていたが
速くなっていたことに驚いたし
めちゃくちゃ嬉しかった



2本目
8分15秒 305W

3本目
8分16秒 305W


4本目も…と思ったら
ヤボ用が発生し 今回はお預け
今日は仕事で来ているんだった(笑)



3月以降
頭に思い描いていたほど 頑張れていないと思っていたが
「君は頑張っているよ」と 太平山が言ってくれた気がした



しかし!


帰宅して データをストラバへアップロードしたら
7分55秒だったはずのタイムが
なぜか9分27秒になってる(泣)
まじかよー
天気が悪い日は GPSデータがブレるらしく
私の走行データは 山中をさまよい
9分27秒後にゴール地点を通過したことになっていた…


なんてこった
また行かなきゃ(笑)

6月の走行距離。

2020年07月03日 00時47分29秒 | 自転車
6月の走行距離は


887kmでした



仕事でちょっとした目標ができたので
けっこう乗り込んだつもりでしたが
ほとんどが坂道だったので 距離は伸びませんでした


あと数日 強度高めで追い込んだら
しっかり回復して 大きな目標に向かいます
その目標が何なのかは 放送が決まったらお知らせしますね






先日 あるプロの練習にご一緒した


長い上りがなかったので
後ろについていれば何とか着いていけた
そしてプロの美しいフォームと
息も乱さず走る超人ぶりを堪能した


そんなに長い距離を走ったわけではなかったが
練習前と後では プロの私に対する「距離感」が
全く違っていた


聞きにくいことでも すんなり話してくれたし
何より笑顔が多くなった



自転車は人の距離を縮めてくれる




五郎さんがよく「自転車は裏切りませんから」と口にする
大好きな六田登さんの「F」に出てくる タモツの父ちゃんも
「マシンは人間みたいに裏切らない」と言っていた
その背景にある切なさは置いといて
自転車が裏切らないものであり 人と人をつなげるものであることは
真実に思える



素敵な乗り物だなあ 自転車は



さあ あと数時間でロケの出発時間です
天候は雨でも
走れる喜びを噛み締めて来たいと思います