
このバイクを見て
誰のバイクかわかる人は
相当なものです
そうです
山の神・森本師匠のバイクでございます
森本師匠との合宿を
番組プロデューサーの立場で走って来たのですが
走っているのは 今年の乗鞍1.2.3位と
表彰台常連な皆様
そのトレインたるや バチバチとした不穏な空気漂う
恐ろしい速さのトレイン
7つある峠のうち 3つ目で着き切れし
(3つ目まで一緒に行けたことが奇跡)
出演者たちも カメラモトも
制作ワゴンも 私を置いてどこかへ行ってしまった
せつない…(笑)

番組の現場最高責任者が
トレインから千切れて ヒラヒラと
置いてけぼりを食らっている
すっかりはぐれて ひとり走りながら
いい番組だな と思った(笑)

出演者から遅れること30分
ようやくゴール
最後は体全部いたくて 100Wしか出なかった
TSSは400を超えていた
そして次の日 風邪をひいた
漕いでも漕いでも脚に力が入らない
とりあえず回復走でクルクルと軽く走るが
その次の日もだるくて仕方ない
脚に力が入らず
200W出すのが大変で
風邪だからなのか 疲れなのか
4日経っても全く漕げない
自分はこのまま 走れなくなって終わるのではないかと
恐ろしかった

名古屋で男子部のロケがあったので
撮影の合間に一緒に走った
シュガーと五郎監督に着かせてもらう
さすがに少しは回復して来た気もするが
それでも250Wを5分キープできない
ガッカリしながら 五郎監督と食堂へ

通りすがりの洋食店

私はドリア
五郎監督はハンバーグ
メニューに「フルーツの盛合せ 300円」とあった
フルーツでリフレッシュするのもいいなと思い 店員さんに
「フルーツ盛合せって 何のフルーツですか?」と聞いたら
「何でしょうね…フルーツだと思います」と返って来た(笑)
諦めてプリンを頼んだ
五郎監督は「商売っ気がなくていいですね」と喜んでいた
盛り合わせ 頼んでみればよかった

食事を終えて 五郎監督がポツリと言った
「掛からなくて パワーが出ないと焦るけど
それでも漕ぎ続けていれば そのうち掛かるようになるんです
しかもそれまで以上にパーン!と掛かって来ますよ」と
泣きそうだった

通りすがりに GOKISOの工場見学

特別な熱処理を施した GOKISOハブの原材料
値段を聞いてビックリ…ハブを30万円で売っているのが
逆にすごい

超精密な作業工程
1000分の5ミリ以下の誤差しか許されないレベル
フェラーリが世界中から探し出した 世界最高の工作機械群と
同じものがここにあるのだという

アルミから削り出されたハブ
まさに工芸品
社長(GOKISOの設計者)がいたので
スルーアクスルのディスクブレーキモデルを作ってくれと
再度お願いしたら
興味深いことを教えてくれた
スルーアクスルは 軸が太いために
ベアリングも大きくならざるを得ない
そのため 回転性能は従来のハブに比べて
かなり落ちるのだという
(ベアリングは大きくなるほど回転性能が落ちる)
世の中はディスクブレーキへと大転換期を迎えているが
ディスク x スルーアクスルが本当にベストなのか?
注意深く観察しなければいけない
・・・・・・・
さて
過酷な森本合宿から1週間
相変わらず体は重いし
漕いでもパワーが出ない感じが拭えない
あれからずっと ひたすら回復走と200Wキープを繰り返している
来週にはまた 過酷なレースを
撮影スタッフとして走らなければいけないのに

所用の帰りに 1時間あったので
ほぼ1年ぶりの太平山へ
1本目
アップがてら軽く走ってみる
昨年の好調時よりも2枚軽いギヤしか踏めなかった
ダメ元で2本目にタイムアタック
ダメだと思ってやめてしまったら
いつまでもダメなままな気がするので
たとえ去年よりタイムが落ちようとも
全力で走っておきたかった
気持ちで負けないように
アウター(重いギヤ)縛りで行く
サイコンが完全に壊れたので
スマホのストップウォッチで(笑)
途中経過は一切わからず…
ヘアピン 2差路 激坂区間と
3回ほど インナー(軽いギヤ)に変えたい誘惑と戦いながら
何とかゴール
タイムは 8分15秒
ん?
自己ベストを17秒更新じゃん…
体調が悪くても 去年の自分より速かった
何が起こったのか よくわからないまま
呆然としていた
「漕ぎ続けていれば そのうち掛かるようになる」
本当だね 五郎監督の言う通りだった
ツールド沖縄まであと3週間
とにかく漕ぎ続けてみます!