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半谷範一の「オレは大したことない奴」日記

B級自動車ライターのカオスな日常

『百の頭を持つ男 (monsieur cent têtes ) 』 お気に入りの本 その23

2012-02-04 10:00:00 | 
息子のインフルエンザがうつってしまったようで、ダウンしております。さすがにこの年で38度を超える熱があると、ブログ書く気は起こりません。ゴメンナサイ。と、いうわけで、今日は書き溜めておいたネタから、久々にお気に入りの本の話題をUPすることにしましょう。

今回の作品はこれ、フランスのGhislaine Herbéra が書いた絵本、 『monsieur cent têtes』  です。日本では 『100の頭を持つ男』 として紹介されることが多いようです。





ストーリー的には、全身黒タイツ姿で頭がない男が、自分の部屋の中で頭 (仮面) を次々に取り替えて……というもの。仮面を替えることとで、そのときの感情を表すという趣向が面白いですね。

作品の中に登場する仮面は、全て世界中の色々な国に実在する物。世界には妙な仮面が色々あるんですね。最後には登場する仮面の一覧表があって、どこの国のどんな仮面かが書かれています。表紙からしていきなり能面ですが、他にも5種類ほど日本のお面が登場していますよ。
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ウィリアム・ソウルゼンバーグ著、 『捕食者なき世界』 を読みました。 

2012-01-13 10:00:00 | 
アメリカの科学ジャーナリスト、ウィリアム・ソウルゼンバーグ著、野中香方子訳、 『捕食者なき世界』 を読みました。

生態系のバランスをコントロールし、生物多様性を維持するのに、頂点捕食者の存在がいかに重要な役割を果たしているのか?という問題に対し、大型の肉食獣はもちろん、ラッコやヒトデから古生物に至るまで、様々な例を挙げて紹介するという内容です。



まぁ本書に紹介された説に関してはいまだに賛否両論ある物も含まれていますが、確かにイエローストーン国立公園へのオオカミの再導入などは一定の効果を挙げているようで、その動きはさらに広がりつつあるようですね。


本筋から外れてしまいますが、私が驚いたのは 「イエネコ」 や 「ノラネコ」 が捕食者として、アメリカ国内だけでも毎年十億匹以上のネズミやウサギ、数億匹の鳥を餌食にし、現在までに数多くの野生生物を絶滅に追いやったという話。確かに我が家の周りでも、徘徊している肉食動物といえばネコしか見かけません。


また、この本を読んで、初めて 「シフィティング・ベースライン・シンドローム (基準推移症候群)」 という言葉を知りました。本書の言葉をそのまま借りれば、 「子供の時代に初めて見た世界は、親世代から見てどれほど荒れ果てた世界であっても、その人にとってあるべき世界の基準になってしまう」 とのこと。

“自然のあるべき姿” などについての議論を聞いていると、妙に歯車の噛み合わないような違和感を持つことが少なくありませんでしたが、一人一人の中にある 「基準」 自体が異なっていると考えれば、ある意味当然の事なのかもしれません。
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逆柱いみり著、 『赤タイツ男』 を読みました。

2012-01-04 22:00:00 | 
Amazon経由で、古書店からこれを手に入れました。逆柱いみり著 『赤タイツ男』 です。昨年、六本木ヒルズで開催された 『北原照久の超驚愕現代アート展』 で見て以来、ぜひとも入手したいと思っていた作品です。





私が逆柱いみりさんの作品を初めて読んだのは、以前にこのブログでも紹介した 『はたらくカッパ』 でした。正直な話、あれでも結構難易度が高いなぁと思っていたのですが……あれでも逆柱さんの作品の中ではかなりきちんとしたストーリーがあって、私のような初心者?でも読みやすい方だったんですね。この作品なんか最初からまともなストーリーなんてないですから、解説しようとしても無理ですもん (笑) 。
 
私が子供の頃、近所には怪しげな商店が集まった路地や、何を作っているのか分からない不思議な工場など、 “異世界” を感じさせるような場所がいくらでも存在していました。世の中全部、 『台場一丁目商店街』 そのものだったといっても過言ではありません。この作品を読んでいたら、そんな子供時代のことを色々思い出してしまいましたよ。あのお店のあった場所、今はどうなっているのかなぁ……。


ところで最近、このブログでは児童文学だとか漫画だとかばかり紹介してるので、私があまり “普通の本” を読まなくなっているのでは?と思ってる方がいらっしゃるかもしれませんね。でも別にそんなことはないんですよ。ちなみに、最近読んだ中で、 「面白かったからブログで紹介しよう」 と思っていたのはこんな本です。



私が読んだ本の話をあまり書かなくなってしまったのは、書こうと思っている間に時間が過ぎちゃって、そのチャンスを逃してしまうということもありますし、単純にそんなブログを読んでも面白くないだろうなぁと思ったからです。実際、本のネタをUPした日っていうのは、がっくりとアクセス数が減っちゃうんですよ。

でも、これ以上 “頭が悪い” と思われると仕事にも差し障りがでそうなんで、時間があるときに少しづつUPすることにしますね。
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岡本健太郎著、 『山賊ダイアリー』 を読みました。

2012-01-02 23:10:02 | 
岡本健太郎著、 『山賊ダイアリー』 を読みました。恐らく実際に狩猟をやっている方が書いた、 “実猟” をテーマにした漫画というのはこれが初めてじゃないでしょうか?





獲物を獲るだけじゃなくて、ちゃんと食べ方や味についても書かれているのが良いなぁ。

実はこの本、新聞の書評を見たうちのカミさんに頼まれて入手しました。うちのカミさん、昨年の冬に岡山のSさんからワナで獲ったイノシシをいただいたのがきっかけで、狩猟に興味を持つようになったのです。

子供の頃から 『大きな森の小さな家』 で始まるローラ・インガルス・ワイルダーの一連の作品 (大半の方にはTVシリーズの 『大草原の小さな家』 の原作といったほうが分かり易いでしょうね) を読んできたカミさんにとっては、狩猟で得た獲物を食べるという行為にはあまり抵抗がありません。女性としては珍しいかもしれませんね。

この作品で空気銃による狩猟の世界を知って、さらに興味が増してきたとのこと。私の 『狩猟読本』 を引っ張り出してきて、興味深そうに読んでいました。自分で狩猟免許を取得する日も近いかな?
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丸山宗利著、『ツノゼミ ありえない虫』を読みました。

2011-09-15 10:00:00 | 
皆さんご存じの通り、私は虫好きです。ちろん子供の頃は “虫はかせ” と呼ばれていましたし(笑)、「無人島に一冊だけ本を持って行けるとしたら……」という例の質問に対しても、「昆虫図鑑!」と即答していたほどなんですよ。さすがに最近では、そんな昆虫への興味もあまりなくなっていたはずだったのですが……この本を見付けて思わず買ってしまいました。 丸山宗利著、『ツノゼミ ありえない虫』です。





もちろん私もツノゼミと呼ばれる奇妙な昆虫達が存在していることは知ってはいました。ところが、今までそれらのみを扱った一般書が皆無だったこともあってか、実際にはどのような昆虫なのかほとんど知らずに過ごして来ました。恐らくほとんどの方は私と同様でしょう。しかし、この本を手にしたことで、初めてその概要を知ることができました。

表紙に登場しているヨツコブツノゼミの様なタイプはもちろん、セミの抜け殻を背負っているようなウツセミツノゼミ、植物の棘のようなバラトゲツノゼミ、まるでキノコのようなマツタケツノゼミ ets. その姿かたちのバリエーションの豊富さには、昆虫に興味がないという方でも驚かされるはず。写真の美しさはもちろん、各ページの左下に、スケールと共に実際の大きさを示してくれているのも嬉しいですね。

文章の行間から、著者の “虫” に対する愛情やユーモア等もにじみ出ていて、大変好感の持てる良書だと思いました。
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フランスから 『ローシェ・ロートの不思議な旅』 が届きました。

2011-07-23 10:00:00 | 
家で仕事をしていたら、フランスからこんな封筒が届きました。




中身はコレ、ベルギーの絵本作家、ヘルダ・デンドーヴェン (Gerda Dendooven) 作の絵本、 『ローシェ・ロートのふしぎな旅』 (原題は 『Où est Maman ?』 ) です。国内では扱っている書店がなかったので、フランスの絵本専門店から取り寄せました。






この作品の存在を知ったのは、今年3月に佐倉市美術館に 『ベルギー絵本作家展』 を見に行ったときのこと。やはりインパクトが強い作品ということもあってか、ポスターやパンフレットにも使われていましたね。





私もこの妙な雰囲気が刺さりまくりで、さっそく本を入手しようとしたものの、結構時間掛かっちゃいました。

読んでいらっしゃらない方のためにストーリーは明かしませんが、この腹を縫われた狼のシーンはクライマックスじゃなくて最初のページ!。その後、かなり無茶なストーリーが展開して、まさに私の期待通りの内容でした (笑) 。もし将来日本語版が出るようなことがあったら、多分それも買っちゃうでしょうね。
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シリーズ最新刊、 『リサとガスパール おたんじょうびおめでとう』 を手に入れました。

2011-04-04 10:13:57 | 
先日、そごう美術館で開催された 『リサとガスパール&パネロペ展』 に行ったとき、シリーズ最新作の 『リサとガスパール おたんじょうびおめでとう』 (アン・グッドマン 文、ゲオルグ・ハレンスレーベン 絵、石津ちひろ 訳、ブロンズ新社 刊) が先行販売されているのを見つけました。もちろん手に入れたことはいうまでもありません。





今回は、リサとガスパールがリサのお姉さんであるビクトリアの誕生会の準備を手伝おうとするのですが……というストーリー。

リサもガスパールも全然良い子じゃないし、事態はどんどん酷くなり、最後は物語らしい落ちもなく終わるといういつものパターン。

教育的な内容とは無縁ですし、主人公の二人?はあいかわらず反省もなければ成長もなし。

ウ~ン、素晴らしい!

嘘ついたり、逃げちゃったり、意地悪したり……それがなけりゃこのシリーズの魅力はありません。
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ネビル・シュート著、 『渚にて』 を思い出しました。

2011-03-14 16:00:00 | 
福島の原子力発電所、まだ予断を許さない状況が続いているようですね。今この瞬間も、あの場所で自らの命の危険を顧みずに作業を行っている方々がいることを思うと、私のようないい加減な人間でさえ安易なことを口にする気は起きません。

私も今は不平や不満をいわず、自分がなすべきことをしようと思います。


昨夜、子供達を寝かしつけ、カミさんと二人でネットでその報道を見ながら、私は若い頃に読んだSF小説、 『渚にて』 (ネビルシュート 著、井上勇 訳) のことを思い出していました。私はこの創元推理文庫で原作を読みましたが、1959年にスタンリー・クレイマー監督、グレゴリー・ペック、エヴァ・ガードナー主演で映画化されているので、そちらの方をご覧になったという方のほうが多いかもしれませんね。



まだ読んでいないという方のためにストーリーは書きませんが、核戦争後、オーストラリアに残された最後の人類とその終焉に至るまでの日々を淡々と綴ったものです。


私自身、自らがどのような形で最期のときを迎えることになるのかは分かりません。しかし、もし仮にそれが分かっていたとしても、 “日々を生きる” ことしかできないのかもしれません。今日までと同じように……。
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祝アカデミー賞獲得!! 『The Lost Thing』 の原作はこれですよ。

2011-02-28 12:19:56 | 
2011年度 第83回アカデミー賞で、私のブログでも何度か紹介してきたオーストラリアの絵本作家、Shaun Tan (ショーン・タン) さんの作品、 『The Lost Thing』 を原作とする作品が “短編アニメーション賞” を獲得しました!

そして、これがその原作となった絵本なんですよ。本当はもっと早く紹介するつもりだったものの、アカデミー賞にノミネートされたことを知り、今日まで結果を待っていました。






ネタバレになったらまずいので内容については触れませんが、ストーリーはある夏の日、主人公が趣味にしているボトルトップ (瓶の王冠) を集めに海水浴場へ出掛けるところから始まります。そして、そこで機械とも生物ともつかないような妙なもの、 “The Thing” と出会い、友達になります。



ストーリーはシンプルで、特に事件が起きるわけではないのですが、なんとも不思議な “The Thing” や “壁の向こう側” の住人達の姿が魅力的です。これを機に日本語版が出てくれると嬉しいですね。
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『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』 お気に入りの本 その22

2011-02-23 12:31:37 | 
先日、歯医者さんに行ったということで、 「お気に入りの本 その22」 はこれ、五味太郎さんの 『わにさんどきっ はいしゃさんどきっ』 (五味太郎 作/絵、偕成社 刊) を紹介することにしましょう。





虫歯になったワニが歯医者さんに治療に行くというストーリーなのですが、 “歯医者さんが怖いワニ” と “ワニが怖い歯医者さん” という双方の立場から同時にストーリーが進んで行くという楽しいお話です。まぁだからといって、歯医者さんが好きになったりはしませんけどね。


この話、五味太郎 ビデオ・ライブラリーの中の 『きんぎょがにげた』 にも収録されています。






でも、私がこのDVDの中で一番好きな作品はこちら、 『ぐう ぐう ぐう』 です。



ストーリーはただクジラが昼寝をしているだけ (笑) 。そういえば、この前昼寝をしたのはいついのことだったっけ? 私も “ぐう ぐう ぐう” と昼寝をして暮らしたいなぁ。
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