新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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「安倍晋三さんのどこが国葬に値しない政治家」という愚問に答える

2022年09月02日 12時14分42秒 | 安倍晋三国葬

大手メディアの記事のタイトルに<独自>がつけば読者は「独占スクープ」と思ってしまうかもしれない。
 
しかし同様な内容が地方紙にも掲載されれば、その記事出所はリークではないかと疑われる。
 
<独自>「森元会長に200万円」青木前会長供述
 

東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、紳士服大手「AOKIホールディングス」前会長の青木拡憲(ひろのり)容疑者(83)=贈賄容疑で逮捕=が東京地検特捜部の調べに対し、大会組織委員会の会長だった森喜朗元首相(85)に「現金200万円を手渡した」と供述していることが31日、関係者への取材で分かった。青木容疑者は、現金を渡したのは森氏が会長だった時期と説明しており、特捜部は現金を渡したとされる経緯や賄賂性の有無などについて、慎重に捜査しているもようだ。
関係者によると、青木容疑者は調べに対し、2回に分けて森氏に現金を直接手渡したと供述。趣旨については「がん治療をしていた森氏へのお見舞いだった」としている。
森氏は組織委が発足した平成26年1月、会長に就任。女性蔑視と受け取れる発言をした責任を取り令和3年2月に辞任した。組織委の理事や会長は「みなし公務員」と規定されている。
関係者によると、青木容疑者は組織委元理事の高橋治之(はるゆき)容疑者(78)=受託収賄容疑で逮捕=に森氏との面会の場を設けるように依頼し、平成29年7月に森氏と面会。その後も複数回にわたり、会食するなどしたという。
AOKIは30年10月、組織委とスポンサー契約を結んだ。AOKI側は面会時のやりとりを録音しており特捜部が押収している。

 
 
 
◆森喜朗氏の名前が具体的に出てきたと言う事は、地検特捜部は既に確信を持っていると言うことだろう。
もう1人別の「総理経験者」の名前もちらほら聞こえてくる。
本間龍氏 が、何年も前から五輪汚職についての言及をたった1人で続けていた。
本間龍氏は、最初はあらゆる方面から「陰謀論」だと決めつけられていたが、 それでも彼は1人でがんばって発信を続けていた。
ようやく五輪汚職や、神宮外苑再開発の裏に隠された真意も、一般の方が信じるようになりつつあり、本間龍氏の孤軍奮闘の長年の努力も、もうすぐ報われるのかもしれない。
◆これって役職的に五輪史上最悪レベルの贈収賄事件になるんじゃないでしょうか。地検はしっかり追及してください。これを逃したなら国民から相当な批判を受けますよ。
五輪が汚職にまみれた金満イベントだということは明確になっているので、山下さんと橋本さんは今すぐ札幌招致の旗を降ろしてください。スポーツしか頭にない人たちだからやりたくてやりたくて仕方ないのはわかりますが、それは絶対に今ではない。あと何十年後かにクリーンな五輪が開催される体制になるまでは、こうべを下げたままにしてください。それが五輪関係者の今すべきことです。
◆最終的にここ止まりなのか、さらに上がいるのか。特捜部ならそれくらいやる力があるのだろう。ないのかもしれないが。昨日のプライムニュースでの若狭弁護士の発言で「統一協会などを特捜部はやらない」とあったが、思い上がりか捜査官として不適格だったのか。99%有罪でなければやらない検察などと言っていた紀藤弁護士の被害者に寄り添った本当の弁護士の姿を思い、被害者の思いに寄り添った検察の使命を果たして欲しい。

 
すでに「汚職の祭典」と酷評されていた「2020東京五輪」もついに「一切の手当てはもらってはいない」と嘯いていた当時の組織委員会のトップが汚職疑惑の主役に躍り出た。
 
既に、AOKIホールディングスの幹部と元電通専務で組織委理事だったスポーツビジネスのカリスマ・高橋 治之が逮捕されており、どうやらAOKIホールディングス前会長がサメの脳みその森喜朗に「現金200万円を手渡した」と供述してるそうで、 おそらく、この金はほんのご挨拶程度のものなので、その裏では相当な金の流れがあったのではないかと検察はその流れを掴んでいるから、産経新聞にリークしたのかもしれない。
 
仮に森喜朗が逮捕となったら、清和会は一気に崩壊の道を辿ることになるのでは、という期待をもたらせてくれる。
 
安倍晋三にまつわる輩が「アベと共に去る」ことは大歓迎であるが、「報道の良心」が去るということは大問題である。
 
【独自】「報道特集」金平茂紀キャスター降板決定 TBSから“筑紫イズム"の火は消えるのか
 
TBS系の「報道特集」(毎週土曜)といえば独自の取材でテーマを掘り下げる調査報道がウリで、1980年から続く同局の看板報道番組。その「報道特集」でキャスターを務める金平茂紀氏(68)が9月いっぱいで同番組のレギュラーを降板し、その後は不定期出演の特任キャスターになることが日刊ゲンダイの取材でわかった。
「表向きの理由は世代交代と番組のリニューアル。しかし、局の上層部としては“モノ言う"キャスターである金平さんの存在がずっと煙たかった」(TBS関係者)
 金平氏は東大卒業後の1977年TBS入社。報道畑が長く、モスクワ支局長、ワシントン支局長、報道局長などを歴任。故・筑紫哲也氏がキャスターを務めた「NEWS23」では編集長として筑紫氏を支えた右腕ともいえる人物だ。
 2010年からメインキャスターを務める「報道特集」でも原発や沖縄の基地問題などに取り組み、最近ではロシアがウクライナに侵攻した翌日にウクライナ入りし現地からリポート。統一教会問題についても鋭く斬り込んでいる。
「金平さんが上層部から不興を買った原因のひとつが、TBSの元ワシントン支局長・山口敬之氏が起こした伊藤詩織さんに対する性暴力事件を巡る局側の対応について公然と批判したことです。昨年発売の著書でも『あまりに非道なことが局内と政治権力の間で罷り通ってしまった』と断罪していますが、徹底的な内部調査を主張したにもかかわらず、当時の経営陣は懲罰委員会を開くことすらせず、うやむやにして山口氏を早期退職扱いにしてふたをしてしまったのです」(前出のTBS関係者)
■後任は2001年入社の中堅ホープ
 局の幹部のなかには金平氏を擁護する声もあったそうだが、「すでに後任キャスターには調査報道ユニットの村瀬健介記者が内定している。2001年入社の中堅ホープです」(同前)という。
 かつては“報道のTBS"と呼ばれた同局から気骨のキャスターが去り、“筑紫イズム"の火はどう継承されるのか。また、レギュラーを離れる金平氏がどう活動するのか注目である。

 

 
すでに同じTBSでは「ひるおび」というその名の通りのお昼の「報道番組」風の政権擁護番組が放映されている。  
安倍政権時代は「スシロー」こと田崎史郎が積極的に政権との密な関係を前面に出す「アベ擁護」一辺倒であった。
 
そんなTBSでも週末の金平キャスターの「報道特集」が一服の清涼剤となっていた。
 
安倍政権時代の民放への凄まじい攻撃も余韻が安倍晋三なき後も残っているのだろうか。
 
もっとも日本の民放のトップにジャーナリズムを期待するほうがないものねだりなのかもしれない。
 
一方、「偏向報道」では定評があるテレビ局にはこんな輩がいた。
 
先日、フジテレビの上席解説委員で立命館大学客員教授でもある平井文夫が、こんなツイートを発していた。
 

本人は「本気」で言っていたらしいのだが、多くの人は無視していたが、この御仁は真っ向から答えていた。
 

 
そして、2年前に安倍晋三が2度目の政権を放り出した後に、内田樹はこんな文を発表していた。
 
安倍政権を総括する」   
 
政権の功罪について、私から指摘したいのは一つだけにしておく。それは「道徳的インテグリティ(廉直、誠実、高潔)」の欠如ということである。
 政治指導者は道徳的なインテグリティを具えているべきだと私は思っている。少なくとも、そのような人間であると国民に信じ込ませる努力をするべきだと思っている。安倍政権の最大の特徴は、このような努力をまったくしなかったことである。
 それどころか、権力者であるということは、道徳的な規範に従う必要がないということだという「新しい判断」をメディアを通じて全国民に刷り込んだ。私はこれ安倍政権のもたらした最大の災禍だったと思う。
 私たちは今はもう政治家であれ、官僚であれ、財界人であれ、指導者たちが「国民全体の福利」をめざして行動しているということを信じていない。彼らは自分の仲間、手下、支持者、縁故者、そしてもちろん自分自身の利益のためにその権力を活発に行使するが、全体の利益のためには行使する気がない。そのことを私たちはもう受け入れている。
「権力を自己利益のために使うことができるということが、『権力を持っている』ということである」というシニカルな同語反復を人々は「リアリズム」と呼んでいる。
 たしかにこの信憑は真実の一端を衝いてはいる。というのは、どれほど権力があっても、合理的な根拠に基づいて、適法的に判断を下す政治指導者は国民からは畏れられないからである。そのような指導者は尊敬され、信頼されることはあっても、恐怖の対象にはならない。私たちが畏れ、顔色を窺い、その内心を忖度するのは、あいまいな根拠に基づいて、首尾一貫性のない政策を、法律を無視して実行する政治指導者である。合理性も首尾一貫性も適法性も意に介さない態度を私たちは「強さ」と解釈する。
 安倍晋三は政治指導者に道徳的なインテテグリティを求めてはいけないと国民に繰り返し教え込んだ。それは別に安倍が個人的属性としてきわだって邪悪な人間だったからではない。「権力者が畏怖されるためには道徳的インテグリティはむしろ邪魔になる」ということを彼がどこかで学んだからである。つねに正直であることよりは嘘を織り交ぜることの方が、つねに論理的であるよりはしばしば没論理的であることの方が、次の行動が予見可能である人間であるよりは何を考えているかわからない人間であることの方が、権力基盤は安定するという経験知を彼はどこかで身に着けた。
「勝ったものは正しかったから勝ったのだ。多数を制した党派は真理を語ったので多数を制したのだ」という現実肯定のことを現代人はいま気の利いた世間知だと思い込んでいる。実際に私が国政について発言をすると「じゃあ、あなた自身が国会議員に立候補して、自分で国政に関与すればいいじゃないか。それができないなら黙っていろ」というタイプの「批判」が来る。
「権力批判は自分自身が権力者になってからしろ」というのは言い換えると「現在のシステムを肯定して、そのルールに従ってキャリア形成を遂げて、システムに完全に適応するまでシステム批判をしてはならない」ということである。「現状批判したければ現状肯定しろ」という悪魔的なロジックを彼らは弄んでいるわけだけれど、それがでたらめであるということにいまの日本の若者たちはもう気づいていない。
 私の友人のYoutuberがあるYoutuberを批判したら、「そういうことは再生回数が同じになってから言え」という「批判」があったそうである。ビジネスマンについて批判しても「そういうことは同じくらい稼いでから言え」という「批判」が来る。それが人を黙らせる切れ味の良い利器だということをみんな知っているのである。
 いま日本社会に瀰漫しているのは、この「権力者を批判する権利は権力者にしかない」という思考停止である。そして、安倍政権はまさにこの国民的なスケールでの思考停止を達成したことによってその「一強」体制を築いたのである。
 それはこの7年8カ月の間に「現実的対案を出せない野党には存在理由がない」という言い方を野党政治家自身が気弱に口にするようになったことからも知れる。与党と同じようなロジックに従い、同じような語彙を駆使して、同じような政治的効果をめざす政治勢力だけが「現実的」であるというのは、ただの事大主義である。「長いものには巻かれろ」「寄らば大樹の陰」という手垢のついたみすぼらしい処世訓の焼き直しである。日本人はそんなことさえもうわからなくなってしまっているのである。
 権力者であるためには「権力的にふるまうことができる」という以上の要件はないという新しい権力観を安倍政権は長い時間をかけて日本人に教え込んだ。だから、実際に安倍政権が通した重要法案の多くについて、安保法制も、特定秘密保護法も、テロ等準備罪も、国民の過半は世論調査で「急いで採決すべきではない」と意思表示したにもかかわらず、政権はそれを無視して、強行採決した。内閣支持率はたしかに直後にはいったんは落ちたが、すぐに回復した。つまり、有権者たちは「この政権は私たちが反対しても何の影響も受けないほどに強大な権力を有している。そうである以上、服従する他ない」と合理的に推論したのである。
 安倍政権はこの「リアリズム」を心理的基礎にして盤石の「一強体制」を誇った。しかし、この「リアリズム」はパンデミックという「現実」には無効だった。人間は権力を恐れるけれど、ウィルスにはそのような「心理」がないからである。
 世界23か国の人々に、コロナ対策に際して自国指導者の評価を求めたアンケートが行われたとき、日本政府の対応を「高く評価した」人は日本国民の5%にとどまった。世界平均は40%。中国は86%、ベトナムは82%、ニュージーランドが67%。死者数世界最多の米国でさえトランプを「高く評価する」国民は32%いた。
 国民は安倍政権が感染抑制については無能だったという評価を下した。当然だと思う。国難的状況において指導者に必要なのは、彼が国民全体の福利と健康と安全をめざしていると「信じさせる」ことだからである。けれども、安倍政権下で国民は、「権力者たちは自己利益のためだけに行動していて、自分の支持者・自分の縁故者にしか便益をもたらさない」ということをずっと前から教え込まれていた。感染症は全国民が等しく良質な医療を受けることができる体制を整備することでしか収束しない。しかし、安倍政権は支持者のみに選択的に利得をもたらし、反対者には「何もやらない」という道徳的インテグリティの欠如を誇示することで、「一強体制」の心理的基礎を打ち固めてきた。だから、安倍首相は強大な権力者であるが、その権力を全国民のために使うことは決してないというということを国民たちは知っていたのである。
 内閣支持率が30%ありながら、感染症対策を評価する国民が5%にとどまったのは、「私たちのために何もしてくれない政治家だからこそ支持する」「利己的にしかふるまわない権力者だから畏れ、服従する」という倒錯がそれだけ深く私たちの社会を侵していたことを表わしている。
 日本人はこの病的な現状肯定から逃れることができるだろうか。私にはわからない。でも、合理的で、適法的で、予測可能なしかたでふるまう指導者を「信頼し、尊敬する」という政治文化をもう一度構築しない限り、日本の没落は止まらないだろう。

さらに、内田樹は同タイトルで今年も「安倍政治を総括する」を投稿していた。
 
そこでは、「安倍時代が残した最大の負の遺産は「国力が衰微しているという事実が隠蔽されている」ということ」であり、この2つの安倍晋三の総括文章を読めば、平井文夫の「安倍晋三さんのどこが国葬に値しない政治家」という愚問に十分に答えられるであろう、とオジサンは思う。     

 

    
 

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