新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

「無観客」で国民も「無関心」ならばあわれな「誤輪」となる

2021年06月30日 18時19分30秒 | 消費増税

昔からスポーツの世界で「有名選手だった者は優秀な監督にはなれない」という定説らしき神話があった。
 
オジサンの世代では子供のころの長嶋茂雄がその代表ともいえるが、サッカー界でも1968年のメキシコ五輪で先制点を挙げ銅メダルの立役者になった釜本邦茂がその典型であった。

勿論、例外的に優秀な選手で監督を務めた人もいたが、決して多くはなかった。
 
ましてや昔五輪で活躍したからといって五輪の国内組織のトップに立つにはそれなりの経験だけではなく幅広い見識も求められるはずである。
 
最近目についたのが、いわゆる「柔道バカ」でJOCの会長に再選された山下山下泰裕であろう。
 
コロナ禍ではなく「平時」ならば全く問題なく聞き流す発言も、現在の日本では歓迎されない発言をしていた。


「五輪中止になったら前回のリオ五輪で悔し涙を流し5年も努力した選手がかわいそう」というコメントを耳にした時も違和感を感じた。
 
なぜなら、五輪目指すアスリートたちは決してアマチュア選手ではなく企業の広告塔でもあり税金で補助を受けてスポーツに専念しているステートアマに近い選手が多い。
 
それに比べて3回の緊急事態宣言で首尾よく政府からの助成金や協力金を受け取った飲食業の人の数は少なく、大半の飲食業者は大幅な収益源となり、「飲食・宿泊業の就業者、大幅減 コロナ禍、苦境を反映」という記事よれば、5月の宿泊業・飲食サービス業の就業者は368万人で、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年5月と比べて46万人の大幅減となり、多くの店が廃業となり、職を失った人は生活を脅かされ、五輪なんかを楽しめることもできない状態に追いやられている。
 
政治家の中には「元テレビアナウンサー」出身で常に上から目線で根拠のない発言でしばしば物議を醸している女性もいる。

橋本聖子が五輪組織委員会の会長になり、その後釜に座った丸川珠代五輪相。
 
その名の通り、何が何でも五輪開催が使命なので、五輪開催に関してはネガティブな発言は許されないという意識が強すぎる。
 
最近の関連発言を見てみる。
 
▼丸川五輪相の発言
 ▽(五輪は)分断された人々の間に絆を取り戻す大きな意義がある。新たな光を見いだすきっかけになる(5月11日、記者会見)
 ▽全く別の地平から見てきた言葉をそのまま言っても、なかなか通じづらい(6月4日、分科会の尾身茂会長へ)
 ▽大会の性質上、ステークホルダー(利害関係者)の存在があるので組織委はそのことを念頭に検討(同22日、観客への酒類販売で)
 ▽長官ご自身の考えを述べられたものと承知している(同25日、陛下の五輪開催への懸念拝察へ)  
丸川珠代五輪相 また“トンデモ発言" ワクチン接種『ボランティアは1回で一時的な免疫を』
   

丸川珠代五輪相が29日、閣議後の会見で、東京五輪・パラリンピックの大会ボランティア約7万人への新型コロナウイルスワクチン接種について「まずは1回目(の接種)で一次的に免疫をつけていただきたい」と発言し、周囲を驚かせた。ボランティアへの接種は、30日にスタート。2回目は五輪開幕後の7月31日からで、報道陣の「ボランティアは2回の接種が済まないまま開幕に臨むことになる」との指摘に答えたもの。ワクチンは2回接種しないと十分な効果が得られないとされている。
 丸川氏によると、1回目と2回目の間を4週間あけて打つモデルナ社製が確保されている。開幕までに2回目の接種が終わらないことについて「そもそもワクチン接種を前提としないで大会準備を進めている。より安心な大会のための接種体制」と“開き直り"。ボランティアには「できるだけ早い段階で接種していただきたい」とし「まずは1回目で一次的に免疫をつけていただきたい。(8月24日開幕の)パラリンピックのボランティアもいる。組織委員会にしっかり頑張っていただきたい」と、人ごとのように続けた。
 国内で接種が進められているファイザー社製やモデルナ社製のワクチンは、1回目の接種で効果は約50~80%ほどとされている。ただ、現在脅威となっているインドで最初に確認された変異株「デルタ株」に対しては約30%にとどまるとのデータもある。厚労省のサイトでは、モデルナ社製のワクチンで十分な抗体ができるのは2回目接種から14日目以降とされている。
 


「丸出ダメ夫」というマンガがあったが、ついに「丸出ダメ代」が出現しましたということか。
 
丸川珠代は東大卒業後の1993年にテレビ朝日に入社しアナウンサーとして活躍していたらしいのだが、あまり印象はなく「お勉強だけはできる」単なる東大卒だったらしく、年齢を重ね政界に長く暮らすことにより、「知性と教養」は希釈されてしまったらしい。
 
膳場貴子アナ 丸川珠代五輪担当相に『本当に大臣ですか』東大&アナの先輩にあきれ顔
 
どうでもよい話だったが、「ワクチン命」の菅義偉にとっては「看板に偽りあり」の事態になりつつある。
 
新型コロナウイルスのワクチン接種を加速してきた政府が一転してブレーキを踏み始めたという。
 
米モデルナ製を使った職場・大学接種の申請停止に続き、河野太郎行政改革担当相は29日、米ファイザー製を使った自治体での接種のスピードダウンに言及した。
 
菅義偉の指示により接種の能力を高めようとしてきた自治体や企業は方針転換を迫られてしまい、その背景にあるのは、ワクチンの需要と供給のバランスに関する政府の見通しの甘さなのであろう。
 
自治体のワクチン接種、一転ブレーキ 職域接種に続き…政府の見通しの甘さ露呈<新型コロナ>
    
◆自治体への配送、7月当初は6割に
 ファイザー製のワクチンの供給は、本格化した4~6月が約1億回分だったのに対し、7~9月は約7000万回分に減る。自治体への2週間ごとの配送量も現在の1872万回分から、7月当初は1287万回分と約6割になる。
    
  
 全国知事会は25日、配分の急減を前に、政府に「必要なワクチンを現場のスケジュールに合わせて適時適切に供給できるよう万全を尽くしてほしい」と要請。これに対し、河野氏は29日の記者会見で「どこかの段階でペースを供給と合わせて考えていただく必要がある」と表明。政府のワクチン在庫量を含む供給能力が自治体から分かりにくいことも影響し、認識の差があらわになった。
◆政府、全国の在庫把握できず
 実情を把握しきれていないのは政府側も同じで、田村憲久厚生労働相が22日の記者会見で「各自治体間、医療機関の中に在庫がたまっている可能性がある」と指摘。今後は調整のため、調査を進める考えを示した。
 これまで政府は自治体をせかし続けてきた。菅義偉首相は4月の記者会見で7月末までの高齢者接種完了を表明。間に合わない自治体には、前倒しを強く求めた。ワクチン供給が急減すれば、自治体は急速に膨らんだ接種態勢の縮小を迫られる。実際、岐阜県各務原市は8月から、首相要請を受けて2カ所から8カ所に増やした集団接種会場を全て閉じると決めた。
◆加速の反動でブレーキ 職域接種と重なる構図
 アクセルを強く踏み、反動でブレーキを踏む構図は職場接種の申請の一時停止と重なる。
 企業・大学から「予想をはるかに超える申し込み」(首相)があっただけでなく、企業側の従業員数を超える過大な申請や、政府側の審査の甘さなどの要因が重なり、自治体の大規模接種会場と合わせて供給可能な上限を超えた。
 既に申請済みの企業については、政府は申請の中身を精査して全体量を減らした上、配送時期をずらすため希望より延期を求めることも検討する。既に1回目を打った企業は「そのまま動いていく」(河野氏)と2回目も確実に配送する方針を示している。

 
これは単なるワクチン大臣の河野太郎だけが責められる話ではなく、周知のごとく菅義偉の取り巻きの官邸官僚たちの差し金が根本原因だと思われる。
 
さて、東京都を含む10都道府県への重点措置と、沖縄県に発令中の緊急事態宣言は、来月11日に期限を迎えるのだが、現状はその通りに解除にはなりそうもない。
 
政府は来月8日までに解除の可否を判断する方向だというが、東京都は26日、都内で新たに534人の感染者を確認したと発表した。
 
前週から146人増え、7日連続で1日当たりの感染者が前週の同じ曜日を上回った。直近1週間の平均新規感染者は476人で、前週から26%増えた。夜間の繁華街の人出も増えている。
 
 田村厚生労働相は25日の記者会見で「緊急事態(宣言)を再度発令することも十分に念頭に置いている」と述べたのだが、政府は、病床が 逼迫ひっぱく する兆しがあれば、宣言発令を辞さない構えらしい。
  
すでに、 「東京など2~4週間延長へ まん延防止、政府検討 五輪無観客論も」という話も出ているという。
 
今更なのだが、初めから五輪は「無観客」と決めていれば、強硬な五輪反対派も「勝手に選手がやれば」という気持ちになったのだろうが、五輪だけは「アルコールOK」とか、観客は開会式は2万人などと言い出したので、多くの若者は自粛疲れから外に飛び出し人流の増加は止められなかった結果、毎週の感染者数が漸増しているのである。
 
これも「五輪ありき」の菅義偉による後手後手策の結果であり、今後ザル状態の水際愚策により、「無観客」で国民は「無関心」、さらに「海外選手なし」状態の五輪になれば日本は金銀銅のメダルを独占することであろう、とオジサンは思う。 

    
 

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