無量大数 - 10の68乗の世界

個人用ストレージもテラバイトオーダーに到達した昨今、世界に散らばるさまざまなジャンルのトピックを拾います。

自分たちさえよければそれでいいという官僚を全員クビにしろ!

2007-06-05 12:57:56 | 政治・行政

まな板の上の鯉にいくら自分たちをさばけと言っても無駄。連中は国民なんてどうでもいいと思っているからワンストップサービスなんて出来ないわけで。


弊ブログ子のようなインディペンデント系の人間を調達しないかぎり、大手メーカーやSIerの餌食になるのは目に見えている。だが、政治が貧困なゆえにこの手の蛸壺状態は解消される気配は無い。


そういった視点を持った政治家を育てることも選挙民としては重要なことだろう。



毎日新聞 2007年3月29日 東京朝刊より引用

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ネット君臨:第2部・IT立国の底流/6 迷走する電子政府構想

 ◇縦割り、立ちはだかり

 このパソコンと同じシステムが本来なら全省庁で使われているはずだった。東京・霞が関の人事院。職員福祉局の職員は「国家公務員30万人分の処理が安いコストでできる予定だった」と嘆く。今は人事院の約700人分しか扱っていない。

 国は03年の「e-JAPAN」計画で、IT(情報技術)を活用した「電子政府」による効率化を打ち出した。トップバッターが中央官庁の人事・給与システムの共通化。05~07年度に各省庁へ順次導入し、年間20億円の運用費と1300万時間分の仕事量を減らす--。20億円の開発費をかけたが実現していない。

 人事院がシステムのモデルを公開した06年夏。他省庁から700件を超える苦情や要望が殺到した。仕組みの欠点を指摘する意見が多いが、他の事情もある。

 ある省庁の幹部によると、正式な人事担当者とは別にあちこちの部署で人事を仕切る「隠れ人事課長」を置いている。「共通化システムで関係資料を見る権限は誰に与えるのか。実態に合わない」と明かす。職員の採用や退職、昇格にも省ごとに独自ルールがあり、共通化はその裁量を狭める。人事院の赤司淳也参事官は「他省庁との事前調整が十分でなかった」と認める一方「自分の都合ばかりを主張する省庁も少なくない」と言う。

 今月8日、省庁の担当者会議が開かれた。「うちの役所の事情を考慮してもらえないなら、システムから抜けていいですか」。協力ムードとは程遠く、けんか腰のやり取りさえあった。縦割り行政が電子政府の大きなネックになっている。

 「行政ネットワークに解体と再生を迫る」。経済産業省の産業構造審議会情報経済分科会が5年前、データベースや人事・給与システム、国民サービスの窓口を一本化する提言をまとめていた。政府IT戦略本部の議論に反映させることを目指したが、霞が関の反応は「一省庁が全体を論じるのはおこがましい、と冷ややかだった」(当時の内閣官房関係者)という。戦略本部でも話題にされず、幻に終わる。

 経産省幹部は「これが早く議論されていれば、役所をもっとスリムにできていたはずだ」と振り返る。

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 すでに導入されたものは本来の目的を果たしているのか。

 東京・新宿のシステム運用会社は年間売り上げのうち9割以上を厚生労働省からの発注に頼る。ハローワークの職探し用に使われ、88年度には69億円だったが、05年度には140億円にまで膨らんだ。その一方、厚労省職業安定局の天下りを受け入れ続けた。国会で追及され、役員2人は退任したが5人が今も残る。

 官庁が業者の言い値でシステムを買わされているという批判もある。03年末、外部の専門家を各省庁のCIO(情報化統括責任者)補佐官に登用し、設計や発注額が適切かをチェックしてCIOに助言する制度が始まった。しかし期待通り機能しているとは言い難い。

 補佐官の大半は受注者側のIT企業やコンサルタント会社の出身で占められている。ある補佐官は「チェックより、出身母体のために役所にどんな発注計画があるのか情報収集に励む人も多い」と指摘する。

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 15日まで税務署で続いた所得税の確定申告。来年から2年間、ネットで申告した人は1回限りで5000円の税控除を受けられる「特典」を設ける。06年度で2%程度にとどまる電子申告を増やす狙いだが、手続きのわずらわしさを訴える声も多い。

 IT戦略本部は06年のIT新改革戦略で確定申告を含めて「国と地方のオンライン申請の利用率を5年間で50%以上にする」と目標を掲げた。だが、国税庁職員でさえ「本当にできるのかなあ」と言ってうつむく。電子政府は迷走している。=つづく


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1 コメント

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こんにちは (memaido)
2007-06-05 13:54:40
はじめまして、楽しく拝見させていただきました。
またちょくちょく拝見させていただきます。
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