クロアチアの彫刻家イワン・メシュトロヴィッチの作品が
ザグレブ国立劇場の前の公園に置かれている。
悲しみと絶望の中にいる人々が、
うつむきながら、寄り添いかばいあうように、
ひとつの泉を囲む。
「生命の泉」と呼ばれるこの作品は
1900年代の初頭にメシュトロヴィッチと交流があったという
オーギュストロダンを彷彿とさせる。
メシュトロヴィッチは
ロシア革命、バルカン戦争、第一次大戦、ユーゴスラヴィア王国の建国
その後第二次大戦への突入、チトーのユーゴ建設という激動の時代を生きた作家である。
オーストリア―ハンガリー帝国の支配に抵抗する作品を残し、
第一次大戦後は他国に避難し、ユダヤ人の妻の家族をホロスコープで失い
彼自身もクロアチアのファシストであるウスタシャの手にかかり投獄され
ヴァチカンの介入により解放されている。
第二次大戦後、社会主義化した祖国を離れ、
アイゼンハワー大統領にホワイトハウスに招かれ、アメリカ市民として迎え入れられたものの
その後祖国の地を踏むことはほとんどないまま
インディアナ州で波乱に満ちた生涯を終えている。
時々に揺れ動く祖国を見つめ続けてきた彼の作品には
その時代背景を象徴してか
過度に政治的、民族的な意図を感じさせるモニュメンタルな作品も多く
個人的には、正直いって美術的に心にとまる作品は意外に少なかった。
そんな中で、この「生命の泉」は
作者の意図に素直に共感できる数少ない茶猫のお気に入りです。
メシュトロヴィッチの作品のは多くは、死後祖国クロアチアに寄贈されており
その多くはザグレブとスプリットにあるメシュトロヴィッチ美術館に収められています。
Ivan Mestrovic (1883-1962)
ザグレブ国立劇場の前の公園に置かれている。
悲しみと絶望の中にいる人々が、
うつむきながら、寄り添いかばいあうように、
ひとつの泉を囲む。
「生命の泉」と呼ばれるこの作品は
1900年代の初頭にメシュトロヴィッチと交流があったという
オーギュストロダンを彷彿とさせる。
メシュトロヴィッチは
ロシア革命、バルカン戦争、第一次大戦、ユーゴスラヴィア王国の建国
その後第二次大戦への突入、チトーのユーゴ建設という激動の時代を生きた作家である。
オーストリア―ハンガリー帝国の支配に抵抗する作品を残し、
第一次大戦後は他国に避難し、ユダヤ人の妻の家族をホロスコープで失い
彼自身もクロアチアのファシストであるウスタシャの手にかかり投獄され
ヴァチカンの介入により解放されている。
第二次大戦後、社会主義化した祖国を離れ、
アイゼンハワー大統領にホワイトハウスに招かれ、アメリカ市民として迎え入れられたものの
その後祖国の地を踏むことはほとんどないまま
インディアナ州で波乱に満ちた生涯を終えている。
時々に揺れ動く祖国を見つめ続けてきた彼の作品には
その時代背景を象徴してか
過度に政治的、民族的な意図を感じさせるモニュメンタルな作品も多く
個人的には、正直いって美術的に心にとまる作品は意外に少なかった。
そんな中で、この「生命の泉」は
作者の意図に素直に共感できる数少ない茶猫のお気に入りです。
メシュトロヴィッチの作品のは多くは、死後祖国クロアチアに寄贈されており
その多くはザグレブとスプリットにあるメシュトロヴィッチ美術館に収められています。
Ivan Mestrovic (1883-1962)
とてもよくご存知なのですね。勉強になりました。
ザグレブのテスラ通りにある、テスラ像も彼の作品だと聞きました。自転車置き場になったり、犬のトイレになったり・・。以前は別の場所にあったのに、ザグレブ市の意向でこちらに移されたのに、可哀想な扱いになったな~といつも思っていました。
もうご存知かも知れませんが、今度是非このテスラ像も見てみてください。
初コメントありがとうございます。
ザグレブのテスラ通りにテスラ像があるのは知りませんでした。
それにしても自転車置き場や犬のトイレになったりとは、
ちょっとひどい話ですね‥‥
ニコラ・テスラがセルビア人であるためだからでしょうか‥
そう思いたくはないのですが‥‥
(セルビアでは、紙幣にテスラの肖像が入っています)
旧市街の聖マルコ教会から南へのびるキリルス・メトディウス(キリロメトドスカ)通りに、テスラの住んでいたという家のプレートが張ってありますね。(もうご存知かもしれませんが)
また、街角に置かれているメシュトロヴィッチの作品としては、スプリットの旧市街北門にあるグルグル司教像、シベニックの大聖堂前のユライ・ダルマティナッツ像、トロギールの大聖堂前のロッジアにあるベリスラヴィッチ司教の騎馬像レリーフなどが知られています。
また、これももうご存じかもしれませんがザグレブの大聖堂の中にも、ユーゴ時代に冷遇されたザグレブのステピナッツ司教に祝福を与えるキリストのレリーフがあります。(入って左奥。キリストの前にステピナッツ司教がひざまずいています)これもメシュトロヴィッチの作品だそうです。