クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

クロアチアのナチュラリストビーチ

2006-08-28 03:08:45 | クロアチアこぼれ話
   
   5800kmもの美しい海岸線をもつクロアチアには、
   今から70年以上前から、
   政府公認のヌーディスト・ビーチがあるんだ。
   そう、だれでも裸で泳げるビーチだよ。
    
   旧ユーゴスラヴィア連邦の社会主義の時代にも
   禁じられることはなく、観光資源にさえなっていた。
   今は「ナチュラリストビーチ」と呼ばれていて、
   クロアチア政府観光局では、
   ナチュラリスト用のキャンプ場、バンガロー、ホテル、
   ビーチなどを紹介する専用パンフレットまで発行しているよ。
   クロアチアって、けっこう「進んだ」国だったんだね。

   海で裸で泳ぐのは、温泉に裸でつかるのと同じように
   気持ちがいいらしいよ。
   ナチュラリスト・ビーチでは
   大人も子どもも、若い人も年取った人も、
   太陽の下で、無邪気に裸で泳いだり
   ビーチバレーをしているよ。
   でもいかがわしいイメージはぜんぜんない。
   みんなまるで、子どものようなんだ。

   茶猫は日本猫だから、
   残念ながら、ちょっとマネできなかったんだけどね。

   クロアチア人の話によると、
   ヌーディストビーチにあるヌーディスト用のホテルでは
   お客だけなく、スタッフもみんな裸で、
   レセプションのマネージャーだけ
   裸の首にネクタイを結んでるんだってさ!!?

   でもこの話、ほんとうかどうか
   茶猫も確かめたことはないから
   責任はもてないよ。
  
    

      
    
    

プリトヴィツェの湖の美しさの秘密

2006-08-26 15:58:10 | プリトヴィツェ


    プリトヴィツェ国立公園の湖の水は
    お魚が透けてみえるくらい透き通っている。
    どうしてこんなに透明なんだろう?

    それは湖を形作る石灰岩層が
    天然の浄水器のような役割を果たしているからだよ。

    湖一帯に降った雨水が地下の石灰岩層をくぐり抜けて
    一番下の水を通さない粘土砂岩層までたどりつく。
    もうそれ以上行けなくなった水は、地下水脈となり、
    もう一度石灰岩層をくぐって湖に湧き出てくる。
    そう、水はカルスト地形によって天然浄化されているんだ。
    だから水は信じられないほど澄んでいる。
  
    のぞき込むと、湖の底は白い色をしている。
    湖底にたまった枯れ葉の上に
    白い石のようなものがついているからだ。
    水中の倒木にも、白い石のようなものがついていて
    カチカチに固まっている。
    これは水に含まれる炭酸カルシウムが
    倒木や枯れ葉に固まってできたもので
    「石灰華」と呼ばれている。

    この石灰華は長い年月をかけて成長し、岩になり、
    いずれ湖の水の流れを変えていくんだって。
    コジャク湖には
    石灰華によってできた長さ200mの島まであるよ。
    途方もない年月をかけてできた島なんだね。

    だから、プリトヴィツエでは
    木や草が枯れたり、湖に倒れたり、
    水の流れが変わったりしても、
    そういう自然の営みに、
    人の手をなるべく加えないようにしているんだって。


    
    

    

手作りロールパンの露店

2006-08-26 15:27:34 | プリトヴィツェ
    
    プリトヴィツェ国立公園では
    近くの村のおばさんたちが
    手作りのロールパンの屋台を出しているのをよく見かける。
    
    ロールパンの中味はいろいろだよ。
    黒ゴマや芥子の実のペースト、チェリージャム、
    ブルーベリージャム、チーズなど、いろいろな種類の具を
    柔らかいパンに挟んであって、なかなかおいしいよ。

    露天は、去年まではコジャク湖畔の休憩所にあったけど、
    今年は国立公園のメイン・エントランス付近に
    移っていたよ。

プリトヴィツェ国立公園(3)

2006-08-26 15:19:14 | プリトヴィツェ
    

      とにかくあちこちに
      こんな流れがある。
      季節によって
      水の流れや水量も変化するよ。

      散策の途中、草むらや水辺に
      春から夏にかけて
      さまざまな野草が顔を出す。

      ミニシクラメンや、グラシーベル、
      バターカップス、フキもみかけたよ。
      日本ではこのフキを食べると言ったら、
      クロアチア人は目をまるくしていたよ。

プリトヴィツエ国立公園(2)

2006-08-26 15:14:23 | プリトヴィツェ
   
   プリトヴィツェ国立公園には
   湖のきわに
   木道がはりめぐらしてあるから
   らくらくお散歩が楽しめるよ。
   
   この写真はロアーレイクに渡した木道。
   水のせせらぎを聞きながら、翡翠色の湖畔を歩く。
   ほんとうに気持ちがいいよ。

   コジャク湖という大きな湖では
   電動ボートで20分くらいの遊覧も楽しめるよ。



プリトヴィツェ国立公園

2006-08-26 14:57:26 | プリトヴィツェ
   
   クロアチアの内陸部には
   エメラルド色の水をたたえる
   素晴らしい国立公園がある。
   それがこのプリトヴィツェなんだ。

   ブナやもみに囲まれた林の谷間に
   16の湖が階段みたく段々になってつらなっている。
   無数の早瀬や滝が、その16の湖を結んでいるよ。

   この写真は、最後の湖(写真左)が、
   プリトヴィッツェ川から流れこむ大滝(写真右上)と
   合流して、コラナ川になるところ。

   コラナ川は、ドナウ川の支流だよ。
   ここで注ぎ込む水たちにとって、
   黒海までの長い旅の始まりのばしょだよ。
  
   プリトヴィツェは四季折々に美しく
   何度行っても飽きないところなんだ。

   茶猫が今年の5月に行ったときには、
   ここの大滝がものすごい水流でびっくりしたけど
   8月に行ったときには、
   水流が少なくて、またまたびっくりした。
   (この写真は今年8月の、水の少ないときの写真です)

   去年の12月は一部凍っていて
   さらにびっくりだったけどね。

   森も、川も、湖も、生きてるんだなあ。

 
  
   
   

   

ドブロヴニクの猫友だち

2006-08-26 14:25:26 | 世界の猫友だち
  
   クロアチアで最も知られた町ドブロヴニクには
   猫場がたくさんあるよ。

   この猫はオドプチャ(井戸通り)といわれる通りの
   小さなスーパーの入口にいたブチだよ。
   
   ドアの前で
   なにを待っているんだろう。
   
   茶猫も小声であいさつしてみたけど
   うとうとくつろいでいて
   返事はなかったよ。
   けっこう人通りの多い通りなのにね。

   海洋博物館近くの城壁への上がり口には
   いつも10匹ほどの猫たちが
   使われなくなった古い小舟の日陰で
   のんびりと寝そべっているよ。
  
   旧総督邸には
   観光客の足の間をゆるりとすり抜けて
   堂々と中庭に出入りしている猫もいたよ。

   ラグーサ地区のコダックの看板の写真屋さんを
   週末の子育ての場所にしていた
   猫のファミリーに出会ったのは3年前だった。
   茶猫のカメラのストラップにじゃれついたあとで
   お母さん猫のオッパイに吸いついていた
   やんちゃなちチビトラたちは
   今もこの世界遺産の町のどこかで
   たくましく生きているだろうか。

   ドブロヴニクの猫場について
   知ってることがあったら教えてね。
 
   茶猫は10月にまたクロアチアへ行くからさ、
   そのときちょっとあいさつに寄ってみるよ。
   

   
   

トロギールの聖ロヴロ大聖堂

2006-08-24 16:04:05 | トロギール
    
    茶猫のノートを届けてくれたカフェのある
    ヨハネ・パウロ2世広場に面して建つ
    りっぱな聖ロヴロ大聖堂。
  
    この正面入口のドアは
    ダルマチア地方の巨匠ラドヴァンが製作したもので
    クロアチアではたいへん有名なもの。
    ラドヴァンは、
    あのヴェネチアのサンマルコ寺院の
    レリーフ制作にも携わった
    13世紀の名匠なのだ。
  
    この正門は3年以上前から修復に入り、
    ずっと見ることができなかったんだけど
    つい1~2か月ほど前に修復工事が終わり、
    この夏から公開されている。

    この写真には
    ヴェネチアのシンボルであるライオンの上に
    楽園を追放されたイヴが彫り込まれているね。
    写真にはないけれど、
    もう片側には、アダムがいるよ。

    それに加えて面白いのは、
    キリスト教の諸聖人にまじって、
    季節の労働にたずさわる人々のレリーフが
    彫り込まれていること。
    
    茶猫は先週クロアチアから帰ったんだけど
    ひさびさにラドヴァンの扉を見て感激したなあ。
    それからトロギールは
    メインランドと一本の橋で結ばれた島だったんだけど
    島の西にもう一本、歩道橋がオープンして
    橋が2本になったのにびっくりしたよ。
    
    でも、旧市街の裏通りを彷徨うと
    ちっともかわらない中世の町並みが広がっていた。
    木の窓枠のついた家の軒に洗濯物が揺れていたり
    緩いカーブの裏道で、子どもたちが鬼ごっこしていたり。
    茶猫の大好きな路地裏の暮らしは
    まだまだ健在だったよ。

トロギールでなくしたノートの話

2006-08-24 15:03:56 | クロアチアこぼれ話
   

   この写真は
   町の中心、ヨハネ・パウロ2世広場に面して建つ
   聖ロヴロ大聖堂だよ。
   鐘楼は、
   この町がヴェネチア共和国の一部だった頃建てられたので
   ヴェネチア風の建築に仕上がっている。
   内部は濃密なキリスト教の空間だよ。

   トロギールには忘れられない思い出がある。
   なくしたノートの思い出なんだ。

   茶猫は1年前、
   この広場に面したカフェに大事なノートを忘れてきたんだ。
   カフェに連絡をとると、ノートはあるという。
   ドブロヴニクに移動してしまった茶猫は
   スケジュールの都合で取りに行けなかったんだ。
   そしたらそのノートをカフェの人が
   ドブロヴニクにいる茶猫の元へ届けてくれるというんだよ。

   そのやりかたがすごいんだ。
   茶猫のノートを
   カフェの人がトロギールのバス停に持っていき、
   スプリットという町へ行く公共バスの運転手に渡し、
   スプリットのバスターミナルで、その運転手が
   さらにドブロヴニクに行く公共バスの運転手に渡し、
   ドブロヴニクのバス停にバスが着く時間に
   旅行会社の人が出向いて取りに行き、
   茶猫のいるホテルに届けてくれた、というぐあい。

   ノートが戻ってきて嬉しかったのはもちろんだけど
   それ以上に、この人海戦術、
   チームプレーのすごさに敬服してしまいました。
   人から人へ手渡され、茶猫のもとに戻ってきたノートには
   会ったこともない人々の目に見えない善意が刻まれ、
   茶猫が手にしたときに、それは
   新しい価値のふき込まれた、
   まったく別のノートになっていたんだ。

   こんな芸当をさらっとやってのける
   クロアチア人に脱帽。
   


トロギールの広場

2006-08-24 14:25:53 | トロギール
  トロギールは、古代ギリシャ人が
  ここクロアチアにやって来る前から
  ダルマチア地方の先住民族イリュリア人が
  文化を育んできた古い町なんだ。

  ここは町の中心広場イヴァナ・パヴラ2世広場
  イヴァナ・パブラというのは
  クロアチア語でヨハネ・パウロのこと。
  つまり先代のローマ法王ヨハネ・パウロ二世の
  名前をとった広場なんだ。

  広場には聖セバスチャンの時計塔が建ち
  その隣には「ロッジア」と呼ばれる
  屋根付のオープンエア・スペースがついている。
  このロッジアは
  アドリア海の町によくある
  「町の寄り合い所」のようなところ。
  この町では裁判所として使われてきた。
  その証拠に、中にはいると
  善悪の秤を計る聖母が描かれたレリーフが
  壁に彫り込まれている。

  広場には夏はカフェがでて
  パラソルの下でコーヒーやワインを飲んで
  くつろぐ人々が集っているよ。

  こんな昼下がりのカフェで飲むのにぴったりの
  ちょっとクロアチア風のドリンクなら、ゲミシュトだよ。
  ゲミシュトは白ワインのスパークリングウォーター割り。
  暑い日にちょっと喉を潤すのに最適だよ。
  クロアチアに行ったらぜひ試してみてね。

アドリア海の幻影の町

2006-08-24 13:54:40 | ダルマチアの小さな町
   
   クロアチア南部にはダルマチアという
   美しい海岸線をもつ地域があるんだ。

   そんな中でも絵になる海に突き出た半島の街が
   ここプリモシュテン。

   15~16世紀、オスマントルコの攻撃から逃れた人々が
   アドリア海に浮かぶ岩礁に築いた町なんだ。
   海峡が天然の防波堤になったんだね。

   今は細いくびれのような道で本土とつなげられて
   かつての島は半島になっている。
   海に浮かぶ赤屋根の旧市街地が夕陽に煌めくさまは
   まるで海の蜃気楼のようだよ。

   プリモシュテンは
   おいしいワインの産地としても知られている。
   バビッチという赤ワインで、
   茶猫も愛飲しているよ。
   この町の周囲では
   岩場を掘り起こして
   段々畑のようなぶどう畑が作られているんだ。
   石灰岩の土地を丹念に掘り起こし、石の垣根をめぐらした畑は
   ニューヨークの国連本部で
  「人間の大いなる努力によって開墾された土地」
   として紹介されたこともあるんだよ。




マカルスカ・リビエラ断崖の下、秘密の入り江

2006-08-24 13:16:15 | ダルマチアの小さな町
    石灰岩の崖がアドリア海にストンと落ちる。

    そのギリギリの崖の上に
    ビオコヴォ山脈がそびえ、
    アドリア海岸道路がくねくねと続く。

    マカルスカ・リビエラと呼ばれる50km もの海岸には
    いくつものリゾート・タウンが点在している。
    そんな街と街をつなぐ断崖の下に
    透けるようなクリスタルブルーの入り江があった。
    ボートで洞窟をめぐる船がとまっていたよ。