クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

トロギール大聖堂の春のレリーフ

2010-07-24 17:05:04 | トロギール
 
 春が来て木々が育ちはじめました。
 この人は羊の毛を刈り込んでいます。
 これも春から初夏にかけての仕事です。
 
 上にいるのは牛のようにも見えますが
 たぶん毛を刈り取られて裸になった羊でしょう。

 人々の季節の労働が、教会の入り口に彫り込まれているのが
 とてもおもしろいと思います。

豚を殺してソーセージを作る

2010-07-24 16:48:58 | トロギール
 
 このレリーフでは、男性が豚をしています。
 下の男性はおそらく上と同じ人で、
 冬のための保存食のソーセージを作っています。
 彼はかまどの前に座り、
 ぶらさげたソーセージを釜で茹でています。

 彼の杯にはワインが注ぎ込まれています。
 これも秋から冬にかけての人々の営みでしょう。

 
 

ラドヴァンが残したロマネスク彫刻

2010-07-24 16:46:40 | トロギール
 
 前にもふれたことがあるけれど
 トロギールの大聖堂の入り口には、
 クロアチア中世ロマネスク様式の素晴らしいレリーフが彫り込まれています。
 これは1200年代にダルマチア出身のラドヴァンという彫刻家が制作したもの。

 両脇には、二頭のライオンの上に原罪を犯した後のアダム(右)とイヴ(左)、
 (画像が切れてしまってごめんなさい!)
 入り口の上の半円形のレリーフには
 キリストの誕生が表現されています。

 このキリスト誕生の場面も
 マリア様がベットに横たわり、召使いが赤子のキリストを産湯に浸からせるという
 ビザンチン美術の図像の影響をかなり受けた構図です。

 とはいえ、ここまではどの教会にも見られるおなじみのテーマ。
 さらにおもしろいのはその先です。
 


 

鐘楼から見たトロギールのパノラマ

2010-06-16 22:44:17 | トロギール
 
 やっぱり登ってみただけのことはありました。
 鐘楼の上からみたトロギールの旧市街です。

 手前はイヴァナ・パヴラ2世広場。
 広場に面して、聖セヴァスチャンの時計塔。
 時計塔の右の5本の柱の建物は、
 集会場や裁判所として使われていたロッジア。
 アドリア海独特の町中の公共のオープンバルコニーです。

 重なり合う箱庭のように広がる赤屋根の切れ目でトロギール島は終わり、
 海峡の向こうには
 トロギールよりずっと大きなチヨヴォ島が顔を見せています。

 というわけで、ここも茶猫おすすめパノラマスポットに加えられました♪

聖ロヴロ大聖堂のらせん階段

2010-06-16 22:43:44 | トロギール
 
 天気がよかったので大聖堂の鐘楼に登ってみた。
 何度も行っているのに、実は今までトロギールではあまり時間がとれず、
 時間があるときには閉まっていたりで
 登るチャンスがなかったのです。

 鐘楼の高さは47メートル。
 こんな巻貝のような螺旋階段が続いている。
 途中で突然、教会ファサードの上のテラスに出られたのも意外な発見。
 教会真ん前のチピコ邸(トロギール貴族の邸宅)や
 イヴァナ・パヴラ2世(ヨハネ・パウロ2世)広場をまじかに見渡せた。
 
 

青空の下のトロギール大聖堂

2010-06-16 00:43:34 | トロギール
 世界遺産にもなっているトロギールの街の中心にたつのが
 この聖ロヴロ大聖堂。

 教会はロマネスク様式だけど
 あとから建てたこの美しい鐘楼はヴェネチアで見かけるようなゴシック様式で
 天に向かってすくっとのびている。

 この写真は今年の連休に撮ったものだけど、
 初夏のように晴れ渡る空、
 教会前の広場のカフェで大勢の人がくつろいでいた。

 アドリア海の街は、やっぱりこうでなくっちゃね!
 って言いたくなるような
 光あふれるシーズン到来の予感がするような朝でした。

トロギールの聖ロヴロ大聖堂

2006-08-24 16:04:05 | トロギール
    
    茶猫のノートを届けてくれたカフェのある
    ヨハネ・パウロ2世広場に面して建つ
    りっぱな聖ロヴロ大聖堂。
  
    この正面入口のドアは
    ダルマチア地方の巨匠ラドヴァンが製作したもので
    クロアチアではたいへん有名なもの。
    ラドヴァンは、
    あのヴェネチアのサンマルコ寺院の
    レリーフ制作にも携わった
    13世紀の名匠なのだ。
  
    この正門は3年以上前から修復に入り、
    ずっと見ることができなかったんだけど
    つい1~2か月ほど前に修復工事が終わり、
    この夏から公開されている。

    この写真には
    ヴェネチアのシンボルであるライオンの上に
    楽園を追放されたイヴが彫り込まれているね。
    写真にはないけれど、
    もう片側には、アダムがいるよ。

    それに加えて面白いのは、
    キリスト教の諸聖人にまじって、
    季節の労働にたずさわる人々のレリーフが
    彫り込まれていること。
    
    茶猫は先週クロアチアから帰ったんだけど
    ひさびさにラドヴァンの扉を見て感激したなあ。
    それからトロギールは
    メインランドと一本の橋で結ばれた島だったんだけど
    島の西にもう一本、歩道橋がオープンして
    橋が2本になったのにびっくりしたよ。
    
    でも、旧市街の裏通りを彷徨うと
    ちっともかわらない中世の町並みが広がっていた。
    木の窓枠のついた家の軒に洗濯物が揺れていたり
    緩いカーブの裏道で、子どもたちが鬼ごっこしていたり。
    茶猫の大好きな路地裏の暮らしは
    まだまだ健在だったよ。

トロギールの広場

2006-08-24 14:25:53 | トロギール
  トロギールは、古代ギリシャ人が
  ここクロアチアにやって来る前から
  ダルマチア地方の先住民族イリュリア人が
  文化を育んできた古い町なんだ。

  ここは町の中心広場イヴァナ・パヴラ2世広場
  イヴァナ・パブラというのは
  クロアチア語でヨハネ・パウロのこと。
  つまり先代のローマ法王ヨハネ・パウロ二世の
  名前をとった広場なんだ。

  広場には聖セバスチャンの時計塔が建ち
  その隣には「ロッジア」と呼ばれる
  屋根付のオープンエア・スペースがついている。
  このロッジアは
  アドリア海の町によくある
  「町の寄り合い所」のようなところ。
  この町では裁判所として使われてきた。
  その証拠に、中にはいると
  善悪の秤を計る聖母が描かれたレリーフが
  壁に彫り込まれている。

  広場には夏はカフェがでて
  パラソルの下でコーヒーやワインを飲んで
  くつろぐ人々が集っているよ。

  こんな昼下がりのカフェで飲むのにぴったりの
  ちょっとクロアチア風のドリンクなら、ゲミシュトだよ。
  ゲミシュトは白ワインのスパークリングウォーター割り。
  暑い日にちょっと喉を潤すのに最適だよ。
  クロアチアに行ったらぜひ試してみてね。