クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

届けられたワイン

2016-10-23 14:14:49 | クロアチアこぼれ話


スプリットで、いいことがありました! お客様がプリトヴィツェで忘れたワインを、別のツアーバスの運転手さんが、スプリットのホテルまで届けてくれたのです!

お客様がプリトヴッツェ国立公園のホテルに、スロベニアで買ったワインを2本置き忘れてしまいました。そのうち1本は、友人から頼まれたワインだったようです。

忘れたことがわかったのは、スプリットに向かうバスの中。もうホテルに戻ることはできません。
ワインはお部屋で確認されました。でも日本に送ってもらうと高くついてしまいますし、日数もかかります。ホテルに送ってもらうとしても、何日につくかわかりません。

すると、私達のバスの運転手さんが、スプリットに来るツアーバスの運転手にあずけて、持って来てもらえばいいというのです。「俺の同僚がプリトヴィツェに泊まってるから連絡してみるよ」といってその運転手に電話をかけてくれました。しかし彼はプッリトヴィツェからスプリットでなく別の町に行くことになっていたので、持って来てもらうことはできませんでした。

茶猫がプリトヴィツェのフロントデスクのマリアさんに電話で相談すると、今度はマリアさんが、ホテルからスプリットに向かうバスの運転手さんを探してくれました。すぐに運転手さんを見つけてくれ、その運転手さんにワインを渡しました。その運転手さんは、ザタールに1泊したあと、茶猫たちの2泊しているスプリットのホテルに、夜遅くワインを届けてくれたのです。見ず知らずの運転手さんが、会ったこともないお客様のために、まるで何でもないというような顔で届けてくれたのです。2本のワインは無事にお客様の手に渡りました。

以前、トロギールのカフェに忘れた茶猫の大切なノートが、公共バスの運転手さんたちのリレーで、トロギールからスプリットへ、スプリットからドブロブニクのバス停へ、その後、私が泊まっているホテルに届けられたことがありました。そのノートは、茶猫が本を書くために、クロアチアの様々な情報を集めて記録した本当に大事なノートでした。だから、もう見つからないと思っていたノートが手許に渡ったときには、本当に嬉しかった!! これは茶猫がクロアチアに強く惹きつけられるようになったできごとのひとつで、このブログでもずいぶん前に紹介しました。(カテゴリー「クロアチアこぼれ話」2006/8/24 ) でもそれはもう、10年以上前のできごとです。クロアチアは今、変わりつつあります。


その頃は、路線バスの運転手さんがバス停で呼び止められ、見ず知らずの人からお金をあずかることがしばしばあったそうです。「ザグレブの息子に金を届けてくれ。息子はバスターミナで待っている」などと言われ、運転手さんがお金を託されたそうです。オヤジさんは少しばかりのお茶代を運転手さんに渡すくらいだそうです。『そして「その金は必ず届く」(運転手さんの話)

自分とは関係のない見ず知らずの人のために動いてくれる。迷いも気負いもなく、まるで当たり前のことのように動いている。人と人との素朴な繋がりの中で届けられたワイン...そんな善意や優しさが、今のこんな時代になっても、まだこの国に残っていたことが、本当に嬉しかったです。

茶猫にとってまたひとつ、思い出に残る旅になりました。


崖沿いのカフェでティータイム

2016-10-03 19:08:36 | ドブロヴニク



いつも気になっていた城壁の下、崖の岩場のカフェに出かけてみた。

ボートに乗って海から城壁を巡ると、いつもこのカフェがよく見えた。城壁の下に続く岩場にへばりついているように人影があってちょっと不思議だった。

今日はよく晴れ、水着姿の人もちらほら。カフェの岩場から海に飛び込んで泳ぐ人もいてなんだか楽しそう。シャワーもあるから、泳いだあとも心配ないみたい。




青い海と開放的な日ざし。沖をゆく船やヨットを見ながら、心地よい風に吹かれる。

そこにクロアチアの冷たいビールが置かれていれば、話もはずむよね♪

 カフェの入口は城壁に開けられた扉。cold drinks とだけしか書かれていないから、扉をくぐるのにはちょっと勇気がいるかも? 

でも、中に入ると人がいっぱい! 皆、それぞれのアドリア海の休暇を楽しんでいるみたい。

 

カフェの下の岩場。カフェから続いているから、どこまでがカフェでどこからがビーチなのかわからない。

そんなボーダレスなゆるさがこの国らしくていいな♪

 

《行きかた》 プラツァ通りから聖イグナチオ教会まで階段を上がり、城壁沿いに右(西/ピレ門の方向)へ歩くと、入口があります。ただし、ほぼ間違いなく夏限定カフェでしょう。