クロアチアの風  ~茶猫の旅カフェ~

アドリア海の国クロアチアと旧ユーゴの風景をお届けします。旅行情報、写真をお楽しみ下さい。番外編では世界の猫も登場!

ザグレブの丘~ベンチに座る詩人

2009-09-30 22:10:05 | ザグレブ
 
 首都を見下ろす丘のベンチに
 一人の詩人の姿があった。
 
 ザグレブを離れ、13年の放浪の後
 故郷に戻った彼は、
 このお気に入のベンチで思索にふけり
 いくつもの詩を編んだという。
 
 時は流れ、人は去り、街は変わった。
 アントン・マロシュは
 丘の上に再び姿を現し
 今も彼の故郷に、眼差しを向け続けている。

 Antun Gustav Mattos(1873-1914)
 

夜の散歩をもう少し

2009-09-03 23:04:32 | ドブロヴニク
 
 プラツァ通りに戻って
 ドブロヴニクの夜の散歩を続けよう。

 スポンザ宮殿の前の聖ブラホ教会は
 街の守護聖人を祭る教会だ。

 闇の中にステンドグラスが浮かびあがり、
 昼間とはちょっと違う雰囲気を醸し出す。

          

 メインストリートの人波がとぎれると
 街は一瞬、ミステリアスな横顔を見せる。

夜のスポンザ宮殿

2009-09-02 05:32:08 | ドブロヴニク
 
 ドブロヴニクは夏の夜の散歩も楽しい。
 地中海の街らしく
 夜が更けて涼しくなるとたくさんの人々が街にくりだし
 遅くまでカフェで談笑している。
 土地の人だけでなく、たくさんの観光客もいる。
 
 長い歴史の中で磨かれたブラチ島産のつるつるの敷石に
 淡いオレンジの街灯が反射し
 この小さな街のざわめきをあたたかい光で包み込む。

 ふと見ると、
 かつて税関がおかれていたスポンザ宮殿の入口が開いている。
 おそるおそる入ると、
 誰もいないパティオは夜更けのギャラリーになっていた。
 
 ひっそりとした中世の回廊に並ぶ白黒写真。
 夜のさざめきの中に、ふと迷い込める美しい静寂の空間が用意されているのも
 この街の粋なはからいかもしれない。